夫婦別姓を実行してます! 家族がバラバラになるどころか……

2018年1月6日追記: 「change.org」で夫婦別姓の裁判を起こす当事者である青野慶久(サイボウズ社長)さんが夫婦別姓に賛同してくださる方の「署名を集めています」。ぜひ今こそ声をあげるときです!

こんにちは! 夫婦別姓の選べる社会を願うブロガーのヨス(@yossense)です。

いまだに「夫婦別姓をしたい人」を許容しない日本ですが、今回は夫婦別姓を実際にやっている者として、「夫婦別姓の体験談」について書きたいと思います。

夫婦別姓をしたこともないのに「夫婦別姓は悪!!」と言っている人の妄想よりははるかに有益な記事ですよ。

ちなみに、2018年のニュー夫婦別姓裁判についてはこちらの記事にくわしく説明しています。

ウチでは夫婦別姓をやっています

ウチの家族では夫婦別姓をやっています。

とは言っても、フタを開けてみると、実際にはわたしの戸籍上の姓は民法によって無理やり変更させられています

ヨス

つまり、漫画『デスノート』に出てくる「死神の目」には、わたしの苗字は戸籍上の苗字で映っていると思うんです。しゃくですが。

「結婚」と「夫婦別姓」は現状の法律では共生できない状態です。なので、こういうことです。

  • 「結婚」するなら「夫婦別姓(夫婦どちらかの姓)」を捨てなければならない
  • 「夫婦別姓」にするなら「(法律上の)結婚」を捨てなければならない

わたしは結婚制度自体どうでもいいと思っているんですが、家族がうるさいこともあって、「結婚」という制度には足をつっこみました。

そしたら「苗字変更の圧力」がもれなく付いてきたんですね。

ヨスはなぜ夫婦別姓をやっているのか?

「なぜウチの家では夫婦別姓をやっているのか?」とたまに聞かれます。

答えは、わたしもパートナーも夫婦別姓が思想に合うからです。

それよりも「日本では結婚したら96%の女性が苗字を変えている」という現状に疑問を持っているからと言った方がいいかもしれません。

法律上は「夫婦はどっちの苗字にしてもいいよ」となっているのに、「女性」というだけで、オートマティックに苗字を変えさせたがる社会の圧力が気持ち悪く感じられるんです。

さらに言うと「子どもの教育」のため

もっと言うと、現在は子どもの教育のために「夫婦別姓」をやっていると言ってもよいです。

現実には男女平等な社会ではないですが、「本当は男女平等なんだよ」と、教えたいのです。

つまり、子どもたちには自分の性別だけが理由で、自分のやりたいことを押し殺したり、思考停止の状態で将来を決めてほしくないという思いが強烈にあります。

今の現状では、子どもたちは「女性は男性より劣っている」という隠されたメッセージを受け取りまくっています

例えば選手宣誓で「ぼくたち、わたしたちは……」みたいに、女性が後にされるとか、教科書や歌で一人称が「ぼく」に偏りすぎているとか、「男は泣くな」とか……。

それが差別につながっているという意識もない中で、社会は「女性は劣った性」というメッセージを無尽蔵に放出しまくっています

子どもは「女より男の名前の方が大切なんだ」と学ぶ
子どもは「女より男の名前の方が大切なんだ」と学ぶ

「女性が苗字を変える」というのも同じです。「男性が主役っぽいイメージを発信している」と思いませんか?

日常生活で夫婦別姓をどうやってるの?

「夫婦別姓をした結婚」が法律で許されていない現在、別姓を通すには2つのやり方が主流です。

  • 結婚をしない(= 事実婚)
  • 可能な限り、旧姓の通称使用をする

……のどちらかだと思います。

なので、うちの場合は、夫側のわたしが戸籍上だけで苗字を変え、日常では夫婦で別々の苗字を使っています。

なので、パスポート、保険、運転免許証のような国が絡んでくるモノには「戸籍名」が使われています。

でもほかの部分ではほとんどを自分の本来の苗字で使っています。

わたしの中で「旧姓(= 元の姓)」という意識は0.00001ミクロンもないのですが、分かりやすく言うと「旧姓」をそのまま「通称」として使っている状態と同じですね。

夫婦別姓をしていて困ったことはないの?

さて夫婦別姓をしていて、何か困ったことはないかと言えば、もちろんあります。

郵便物が届くときに「お荷物に矢野さんって書いていますが、こちらでよろしいんですか??」といちいち聞かれたりすることです。

まぁ、「はい。そうです」って答えるだけで済むんですが面倒くさいです(現在は表札に2つの姓を入れて解決しています)。

夫が名字を変えてもいいの?」とか、「婿養子になったの?」とかいちいち聞かれウンザリすることもあります。

ほかには、子どもの通っている学校に行くと「子どもの苗字」で呼ばれることです。

別にすべてに対して「あ、わたしは矢野です」とは面倒くさすぎるので答えませんが。

ちなみにわたしはPTAとかにも参加していますが、そこでは「うちは夫婦別姓をしていて、わたしは矢野です」とアナウンスしています。

「ペーパー離婚」をされる方も

あと、現実に困ったことと言えば、日本は通称名が法的に証明できない社会なので、銀行口座を解説したり、スマホ契約をしようとすると、旧姓では契約できないことです。

なぜなら、免許証の名前と契約名が一致していないといけないからです。

ここを強行突破する際に「ペーパー離婚」をされる方もいらっしゃいます。

一旦、「離婚届」を提出し、「自分本来の姓になった免許証」を手に入れ、その免許証を使って契約し、契約をした後に「婚姻届」を提出し直すという。

本当に手間すぎますし、あざむいているような罪悪感を持つ方もいるかもしれません。本当は国の法整備に問題があるのに。

参考: 夫婦別姓のメリット・デメリット?「選択的夫婦別姓制度」が導入されたらどうなるの?

「戸籍名」を変えるなら男性をオススメ

ただ、このレベルの問題しかわたしに降りかかってこないのはわたしが男性だからかもしれません

現在の日本社会で男性は「本来は姓を変更しなくてもいい」ことになっています。

そのため、わたしはこんなふうに映っていると思われます。

本来、「苗字を意のままにできる(= 世間的な権力を所有している)男性」がその権力を放棄しているだけ

認めたくありませんが、女性が夫婦別姓をしていると、周りからの「結婚したら女が姓を変えろよ圧力」があるでしょう。

結婚後の苗字を操れない(と認識されている)女性の主張は、その主張の正当性とは無関係に「周りに従わず、自分勝手なことを言っている」と言った意味不明で理不尽な思われ方をされることが現実として多いようです。

本当にこの国は女性差別が激しいです。

なので、わたしみたいな方法で夫婦別姓をしたい方は、夫側が戸籍上の苗字を変更した方がやりすいかもしれません。

周りの人はどう思っているの?

周りの人はどう思っているんでしょうねー。

正直なところ、ほかの人がどう思っているかに興味ないですし、思想は自由なので皆目検討もつきません

ですが、あからさまに文句を言われたことは一度もありませんし、言われても犯罪じゃないですので、淡々と説明できますし。

逆に言うと、「ピンクの服を着る」とか、ほかのところですでに「あの人は変わっている」という称号を頂いているため、ある意味「受け入れられている」んだと思います。

どうでも良いですが「変わっている」って言われるのって気持ちいいです。

夫婦別姓で家族はバラバラにならないの?

たぶん、夫婦別姓に反対する人の多くが「苗字が別々だと、家族がバラバラになる!!」って言うと思います。

でも現実にわたしの家族がバラバラになっていないので、その意見は「経験したことのない人たちの妄想、もしくは『でっちあげ』」にすぎません。

離婚と夫婦別姓の関連はゼロだと確信しています。むしろ今の日本で夫婦別姓も認められたら、夫婦別姓カップルの離婚率は低くなるのではないかとすら思っています。

ヨス

だって世界のほとんどの国は夫婦別姓を許容していますからね。その人達が100%離婚してたら、そらあかんわ!って思いますが

実はわたしには、家族の苗字がバラバラでも何の問題もないことを子どものころから体験的に知っていました

というのも同居していた祖母一人が苗字が違っていたからです。

それに関して何の疑問も持ちませんでしたし、祖母を「家族の外の人」とみなしたことは一瞬たりともありません。

むしろ、友達のおばあちゃんと友達の苗字が一緒なのを知って「へぇー、ばあちゃんと苗字が同じって変わっているなぁ」と思っていました。

べつの記事にて実際に夫婦別姓の両親の元で育った方にインタビューしていますので、そちらもご参考に。

子どもにはどう言っているの?

さて、この夫婦別姓ですが、うちの子どもたちはちゃんと理解しています

日本では結婚したら、どちらかが苗字を変えなければならない」ということ、「世界にはいろんな国があって、苗字を別々にできる国がほとんど」という情報をちゃんと伝え、理解しています。

なので、一緒に市役所に出かけたりしたときに、わたしの戸籍上の苗字で呼ばれると、子どもはこんな反応をします。

ほんとは矢野やのに、あの人、間違ってるな

……と。

わたしの夫婦別姓の体験をつらつらと書きましたが、いかがでしょうか?

夫婦別姓か同姓かを選べることが早くできてほしいとずっと願っています。

そういえば、昔の日本から続く「夫は、妻はこうあるべき」に共感要素が皆無なことが今のわたしのアイデンティティを築いているのかもしれません。

実際に夫婦別姓をしている3児の父の意見として「なるほどなー」って思っていただけたり、これから別姓にしようかなと思ってた人の不安を取り除けることができたら嬉しいです。

こちらの「選択的夫婦別姓」について描いたマンガもオススメです!

こちらは関連記事です。

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