こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
前々から思っていたのですが都会の電車にある「女性専用車両」って妙です。
今回はこの変な電車についてちょっと考察してみようと思います。
女性専用車両の目的は痴漢を防ぐこと
世界的にどうなのか知りませんが、日本では電車の中で痴漢が出没します。
主に加害者は男性で、嫌がる被害者(主に女性)の身体に触るという許しがたい行為です。
その痴漢から被害者を守ろうということで、どちらかというと苦肉の策として出来上がったのが「女性専用車両」というわけです。
女性専用車両(じょせいせんようしゃりょう)は、公共交通機関において、女性専用として提供されている車両である。 現在の日本の公共交通機関における「女性専用車両」について国土交通省では「鉄道事業者において、輸送サービスの一環として導入された女性等に配慮した鉄道車両」と定義しており[1]、「男性の乗車に対しては禁止する法的根拠はなく、男性利用者の協力のもとに成り立っているもの」としている[2]。
女性専用車両 - Wikipediaより引用しました。
電車の中に痴漢はなぜ出没するのでしょうか?
もちろん、痴漢の思想がオカシイのが原因ですが、それでも、こぞって電車の中で出没するのにはなにか理由があるのではないでしょうか?
それは、電車が人間が近くに寄ってくることが許容される異常な空間だからでしょう。
ラッシュがあるから痴漢が現れる
で、痴漢が現れる大きな要因の1つが「通勤ラッシュ」です。

わたしも40歳を超えて、生まれて初めて東京の「本物の満員電車」というものを経験しました。
香川在住ブロガーのヨスさん@yossense が今東京に来ていて、人生初の満員電車を体験したそう。そっか、日本人でも満員電車体験したことない人いるんだよねと新鮮に感じた。ちなみにヨスさんが乗ったという6時台の大江戸線はほんとの満員電車とは言えないので、8時台田園都市線にいつか乗ってみてほしい
— はあちゅう (@ha_chu) 2017年11月30日
上のコメントは、はあちゅう さんと会ったときに「満員電車に生まれて初めて遭遇して死を感じた」と、わたしがお話ししたときの内容ですが、まだ上のレベルがあるのか(笑)。ヤバすぎます!
それでも、わたしは「身の危険」どころか、本能的に「死」を連想するほどの状況でした。
正直なところ、あんな状態で身体を触られても、逆に手が触れてしまっても、さらに言うと財布を抜き取られても抵抗できません。間違いなく異常な空間です。
ただ、「ラッシュがなくなる方法」が編み出されば、痴漢も減るのは目に見えています。
そうなれば、女性専用車両も不要になるのですが、解決方法が見つからないから女性専用車両が存続しているということですね。
「痴漢被害を防ぐための特別車両」
そう。「女性専用車両」の目的はチカンという極悪犯罪から被害に遭うのを未然に防ぐことです。
なので、本来は「痴漢被害を防ぐための特別車両」みたいな名称が的確なんだろうと思います。
ほとんどの方がカン違いしてそうですが、この車両は「女性を守る」のが目的ではありません。
「性別に関係なく痴漢被害を防ぐ」のが目的のはずですよね。でも被害者がほとんど女性という実情から「女性専用車両」と呼ばれています。
実際のところ、この女性専用車両というものは地方にはありません。なので、わたしにとっては身近ではないのですが「女性専用車両」の名称にすっごくイヤな感じがします。
「その理由はなぜ?」と考えてみました。それはこちらです。
「男性 = 痴漢容疑者」というくくりでゴミクズと一緒くたにされてるように感じる
……ということでしょう。
この視点から見ると「男性差別」
この視点から見ると「女性専用車両」は男性差別のように見えます。
なぜなら、男性が一緒くたに「痴漢予備軍」にされているように感じるからです。
「男性客 = 痴漢をするから一部車両には乗せない」は、「女性社員 = 結婚退職するから役職をつけない」という構図と同じだからです。
痴漢加害者のほとんどが男性で、被害者はほとんどが女性というデータから導かれる「統計的差別」からくる性差別ですね(→ ややこしい)。
実は、本来、「男性 / 女性」というライン引きではなく、こういうライン引きが要求されます。
痴漢 / 非痴漢
図にするとこちらです。

ところが、そんなゴミクズを探知する術が今の技術にはないため、仕方なく、すべての男性を痴漢予備軍としてまとめているという状況です。
すべては、痴漢被害者を未然に防ぐことが目的なのですが、そんなイカれたゴミクズ達と染色体がXYという共通点があるだけで一緒くたにされるのは屈辱です。
例えば、「外国人は犯罪を起こすから、日本人と一緒にしていると日本人の被害者が増える!」という意見があって、外国人が入れない「日本人専用車両」ができたと想定すると、よく分かるかもしれません。
やはり「外国人 = 犯罪予備軍」というレッテルを貼るのは差別で、国際問題に発展するのは目に見えていますよね。
「女性専用車両」の効果は?
さて「女性専用車両」に話を戻しますが、これ、導入することで痴漢が減ったんでしょうか?
ネットでいろいろと調べましたが、どうやらデータを公表していないようです。
ただ、「女性専用車両」に乗った女性は、明らかに痴漢に遭うことはなくなったと思います。
もし仮に統計上のデータとして、女性専用車両の効果が測定できないとしても、存在価値があるということになります。
一番大事なのは、痴漢という極悪犯罪から被害者になってしまう方の身を守ることですから。
これは逆に男性差別なの?
で、結局のところ、総合的に見て「女性専用車両」って「男性差別」なんでしょうか?
何も考えずに、これが男性差別かそうじゃないかと問われると、こう答えます。
わたしは男性差別のように感じます。
性差別というのは、「男性はこういうもの」という風に、その人の個性を無視して、その人の性別だけを判断材料にして、勝手にその人のことを決めつけることから始まっていますから。
ほかにも、見かけは男性だけど、心は女性の方(参考: LGBTとは?)はどうすればいいのか……という問題もあります。
ただこれは難しい問題です。
さっきも書きましたが、
差別とわかっていても助かっている方がいるのだとすれば許容すべきだと思います。
ただ、「ラッシュ」とか「満員電車」という問題も改善してほしいんですけどね。電車の問題だけでなく、日本人の働き方に多様性を持たせることも大切ですし。
痴漢を生み出す元凶は「女性蔑視思想」
もっと踏み込んで、「ラッシュ」がなくなり、電車内での痴漢がいなくなったとします。
これでオールオッケーなのか?というとどうなのでしょうか?
『男が痴漢になる理由』の筆者である斉藤章佳氏はこう語っています。
加害者のヒアリングで浮かび上がってきたのが、「自分より弱い存在を支配したい」「征服したい」「じわじわいじめることで優越感を味わいたい」という声でした。
「男が痴漢になる理由」なぜ女性も知っておくべきなのか。満員電車でくり返される性暴力より引用しました。
斎藤さんのお話では、痴漢をする人の原動となっているのは性欲ではなく、ギャンブル依存症だそうです。
日常のストレスのはけ口を満たすために、自分よりも弱い存在を支配することで優越感を得ることなんだそうです。
その中には「男尊女卑」や「女性蔑視」という「女は弱い者」という思想ももちろんあることでしょう。
そう思うと、この痴漢問題ですが、電車の中が解決したとしても、ほかの部分では生き続けるということになります。
痴漢という人たちは、電車とはまた違った場所で犯罪に走ることでしょう。日本社会に蔓延する「男尊女卑」や「女性蔑視」というガン細胞がなくならない限りは。
そうなると、問題はもっともっと根深いです。子どものうちから性差別をシャワーのように受けている現状をいかになくするかが最重要課題になってきますから。
とりあえず、今回は「女性専用車両」のマークがピンク色ということは無視して書きましたが、これもすっごく嫌いです(参考: 男は青、女はピンクのような色分けの問題)。
それはともかく、憎むべきは痴漢をする犯罪者です。
犯罪者の中には間違いなく「女性蔑視思想」があるのだと思いますが、こういう方を減らすためにも世の中の男性中心主義を改善していきたいです。
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