セクシャル・ハラスメントとは? 2種類の「環境型」「対価型」について

こんにちは! ヨス(@yossense)です。

今回はセクシャル・ハラスメントを分類するときに出てくる「環境型」と「対価型」についてわかりやすくまとめました。

日本語では「セクハラ」と略され、気軽に使われる言葉に見えますが、かなり深刻な行為です。

もっと日本でちゃんと理解されてほしいなと心から思っています。

セクシャル・ハラスメントってなに?

もはや日常的に聞かれる言葉にまでなった「セクハラ」。短縮されて言われることが多いですが、正しくは「セクシャル・ハラスメント」です。

「カタカナ語ってわかりにくい!」とおっしゃる気持ちがわかりますので、日本語に直してみましょう。

sexual(性的な

harassment(嫌がらせ・不快な行為

ですね。「嫌がらせ」という日本語では、一見軽く見えますが、多くの嫌がらせは犯罪行為だということもポイントです。

ヨス

わかりやすいように、小学生の例を出してみます!

たとえば、小学校の靴箱で、靴の中に「がびょう」を入れるという行為は「嫌がらせ(いたずら)」ですが、犯罪行為でもありますよね?

れっきとしたテロ行為の一種でしょう。では、その「嫌がらせ」に「性的」な側面を加味するとどうなるでしょうか?

小学生の「スカートめくり」がわかりやすいかもしれません。

「スカートめくり」は、加害者の小学生にとってはたわいもないこと、単なる遊びです。ヘタをすると「コミュニケーションだ!」と言う人もいそうです。

ですが、加害者の思惑はここでは重要ではなく、これは完全に「性的な嫌がらせ」、つまりセクシャル・ハラスメントです。とにかく、被害者がどう思うかが「嫌がらせ」のポイントなのですから。

セクシャル・ハラスメントには、大きく2つの種類に分けることができるのですが、別々に理解するとわかりやすいです!

環境型・対価型セクシャル・ハラスメント
環境型・対価型セクシャル・ハラスメント
2種類の「セクシャル・ハラスメント」
環境型 大ざっぱに「性的嫌がらせ」すべて。
対価型 上下関係を利用し、上位に位置する人が下位の人に性的な言動や行為を強要すること。

では1つずつ、わけて紹介しましょう。

環境型セクシャル・ハラスメント(性的嫌がらせ)

環境型セクシャル・ハラスメントとは、その「性的な嫌がらせ」によって、被害者を気まずくさせ、不快な気持ちを与えるものです。

わかりやすい例だと、「性的な質問をし、恥ずかしい思いをさせる」こと。

これは、質問された人にとって「その環境にいることが気まずくさせるもの」で、「いづらさ」を与えるでしょう。「苦痛を与えている」とも言えます。

受けた人がどう感じるかが重要

最も基本的なところですが、受けた本人がどう感じるかが重要です。

たとえば、大学の講義に遅刻してきた女友達に向かって「寝坊だなんて、彼氏と夜がんばりすぎ(笑)」と言うだけでもアウト!

「いや、ジョークなのに?!」と言った本人が言っても、言われた人が不快だったら「環境型セクシャル・ハラスメント」です。

逆を言うと、「言われた方もジョークとして楽しんでいる」のなら問題はありませんが、日本社会は「空気を読め」という圧力が殺人的だということがやっかいなんです。

この顔文字をご覧ください。

(^_^;ゞ

腹が立っても、空気を読んでこの顔文字のように振る舞うことって多くないですか?

「ホントにお腹が出てるのか脱いで見せてもらわないとわからんないな〜♪」とか、「美人のあなたの下着になりたいなぁ♪」みたいな「ジョーク」を言っているアナタ。

目の前の女性が「ジョークとして楽しんでいる」ように見えても、実は嫌な気分になっているかもしれませんよ。

その周りにいる人の感情も重要

そして、環境型セクシャル・ハラスメントの重要な点がもう1つあります。

先ほどの例で、言われた本人がジョークと認識しても、周りの人が不快な思いをすれば「環境型セクシャル・ハラスメント」になるということ!

「環境」という名称なのはそういうことなんです。

たとえば男性社員たちが社内でワイワイと猥談をしている風景を思い浮かべてください。

近くにいた女性社員の耳に入り、不快な感情を抱いた時点でアウトです。

セクハラは「男性 → 女性」だけではない

さらに言うとセクシャル・ハラスメントは、男性から女性に行われるものだけではありません

猥談をしている中の男性が、猥談をイヤイヤ聞かされていれば、男性から男性への環境型セクシャル・ハラスメントにあたります。

ヨス

この場合の方が「空気を読め」という圧力が凄まじいですが。

わたしは「性的な下ネタ」が嫌いなので、たまに直面します。

そういうことを言うと「男は下ネタは好きなものだ! ヨスはおかしい」とさらにセクシャル・ハラスメントで追い打ちをかける人がいるんですよねぇ……。

多くの場合は男性から女性への攻撃になりますが、男性→男性、女性→男性、女性→女性という状況も意外と多いです。

環境型セクシャル・ハラスメントは言動だけではない

そういえば20年以上前、お店に明らかに男性に性的なアピールをしている水着姿の女性のポスターを貼っているお店はよくありました。

ヨス

ひどいところはヌードポスターを貼っていたところも……。

これも言動ではありませんが、不快な環境を構築しているため、環境型セクシャル・ハラスメントになります。

電車の中でスポーツ新聞を読んでいるおっさんも環境型セクシャル・ハラスメントですね。

読んでいる新聞の裏側にヌード写真が公共の場に披露されていますよ。ご注意ください。

「性的」が指すものは猥談だけではない

今までの例では「猥談(エロ話)」を出してきましたが、あくまで一例です。

あからさまなものでなくても、「性」を連想させるものはすべてだと思ってください。

  • 身体のサイズなど容姿に関する話
  • 第三者の恋人に関するウワサ話
  • 恋愛経験・貞操に関する話
  • 風俗の話
  • 「まだ結婚しないの?」のような発言
  • 「子ども作らないの?」のような発言

「体の部位」「恋人」「結婚」「子ども」でも、通常の使い方ではなく、その言葉の向こう側に性的な行為をチラつかせるものは全部アウトです。

「特定の性であること」が理由にある言動

さらにですが、こういうものも、環境型セクシャル・ハラスメントに値します。

  • 相手が女性(男性)だからという理由で過度に触る
  • 相手が女性だからという理由で強要されること(浴衣などの着用・酌・お茶くみなどの強要)
  • 相手が男性だからという理由で強要されること(裸踊り・猥談への参加・スナックへ行くことなどの強要)

ここでのポイントは、相手がべつの性だったら強要したり求めたりしないものであるということ。

こんなふうに、職場は仕事をする場なのに、「性」というまな板の上に不本意に乗せられることって多いですよね……。

もっと言えば、こういう発言もそうです。

  • 相手が女性だからという理由で発せられる発言(女のくせにしゃしゃり出るな!・女なら化粧をすべき!のような発言)
  • 相手が男性だからという理由で発せられる発言(男のくせに力が弱いな!・男なら許すべきだ!のような発言)

わたしがよく言われていた「それって愛妻弁当?」という質問も環境型セクシャル・ハラスメントの一種だということです。

ヨス

ホントに不快でした。女性がお弁当を持ってきていても「愛夫弁当?」という質問はしませんからね。

これらの例は「性差別」の範疇と言ったほうが良いかも知れませんが。

「環境型」で紹介したものでも、対価を人質に取られる場合は「対価型」になります。くわしくは事項を。

対価型セクシャル・ハラスメント(性的圧力)

さて、今度は「対価型セクシャル・ハラスメント」について紹介します。

簡単に言うと、「仕事上の対価」などを人質に、性的な行動を求められることを指します。

「対価型セクシャル・ハラスメント」の場合は「嫌がらせ」という翻訳ではなまっちょろいですね。「圧力」と訳した方が適切です。

多くの場合が権力を持つ者によってなされる

多くの場合、上位の立場にある権力を持つ者によって行われますので、そういう視点では「パワー・ハラスメント(権力による圧力)」だとも言えます。

例に出すと、このような方たちが権力を印籠にすることがそうですね。

  • 会社の上司
  • 外部の関係会社のお偉いさん
  • クライアント
  • 教師・警察・医者など

「パワー(権力)」だけにとどまらず、「性的」な要素がプラスされるものが「対価型セクシャル・ハラスメント」なので、パワー・ハラスメントよりもさらに卑劣で深刻な問題です。

たとえば、会社の上司というのは昇給や人事異動、減給など、会社での生活の首元をつかんでいるような存在ですよね?

そんな人から、「デートに誘われた」としたらどうでしょうか?

ヨス

嫌だとしても「断ることが自分の人生に悪影響があるのでは?」と思うと断れなくなります

「断ること」が仕事において「損害を被る」ものはパワー・ハラスメント。それが「性的な誘いなどを断ること」で損害を被るというケースになると対価型セクシャル・ハラスメントになります。

深刻な人権侵害である

「いっしょに食事に行かないとクビにする」ということが実際にあるかどうかはわかりません。

でも、雇われる者にとっては「権力」とは恐れる対象です。

権力の下位層にいる人は、常に「解雇」のような仕打ちを恐れています。

ヨス

日本では簡単に解雇されないとわかっていてもです。

そんな「恐れ」を利用して、「相手に特定の性的な行動を強要する」としたらどうでしょうか?

選択権を奪うという時点で、明らかに人権侵害ですよね?

「合意であるかのように装う」ことが求められるケースも

「デートに行く」ということが上司と部下の間ででも合意の場合は当然ながら問題ありません

合意でもダメだったら、職場結婚というものが存在しなくなりますから(笑)。

ただし問題なのは、合意じゃなくても「合意であるかのように装う」ことが求められるケースがあること。

上下関係が間にあると、本当に恐ろしいですね。自分自身を偽ることすら強要されますから。

Twitterの「 #MeToo 」にはたくさんの声が

Twitter上で話題になっている「#MeToo のハッシュタグがあります。

これは、セクシャル・ハラスメントの被害を受けた方たちが、自分の受けた被害を発信するものです。

「セクハラで苦しんでいるのはあなただけじゃない」と被害者を勇気づけたり、「あなたが日常でやっている行為は犯罪ですよ」と加害者に知らせるために有益な活動です。

その中から抜粋すると、こういうものが「対価型セクシャル・ハラスメント」になります。

対して、環境型セクシャル・ハラスメントはこちらです。

さて、今回は「セクシャル・ハラスメント」の2種類「環境型セクシャル・ハラスメント」と「対価型セクシャル・ハラスメント」について紹介しました。

個人的には……

  • 環境型 …… 性的嫌がらせ
  • 対価型 …… 性的圧力

……と呼んでいます。

「環境型」のポイントはこちら。

  • 受けた人がどう感じるかが重要
  • その周りにいる人の感情も重要
  • セクハラは「男性 → 女性」だけではない
  • 環境型セクシャル・ハラスメントは言動だけではない
  • 「性的」が指すものは猥談だけではない
  • 「特定の性であること」が理由にある言動

「対価型」のポイントはこちら。

  • 多くの場合が権力を持つ者によってなされる
  • 深刻な人権侵害である
  • 「合意であるかのように装う」ことが求められるケースもある

こうやって分けてみると、どういうことがセクシャル・ハラスメントにあたるのかがよく見えてきますね。

男性も女性も加害者になっていないか、被害者になっていないかを知るための指標にしてください!

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