トラックボールのメリット・デメリットとは? 使い続けて10年以上の人が語ります

こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。

今回は、わたしが12年間、愛用してやまない「トラックボール」というマウスを紹介します。

トラックボールというマウス
トラックボールというマウス

こんな姿をしている「親指」を使うマウスですが、メリット、デメリットについて、徹底的に解説します。

トラックボールのメリット

わたしは12年前にトラックボールというマウスに出合い、作業効率が格段にアップしました。

左から「SW-M570」「ERGO-M575」「MX-ERGO」という商品
左からロジクールの「SW-M570」「ERGO-M575」「MX-ERGO」という商品

現在愛用しているのは、上の画像の右端にある「MX-ERGO」というトラックボールです(マジ最高)。

では、トラックボールマウスを12年以上使い続けてきたわたしだからこそ伝えられる、その素晴らしいメリットについて語りつくします。

この記事では、親指を使って操作するロジクールのトラックボールを中心に紹介しています。

親指を有効に使えるので効率がいい

まず最初に指相撲を思い浮かべてみてください!

「いや、なに言ってんの?」と突っ込まれそうですが、たくみに動く親指を思い出せませんか?

そう。親指は器用なんです。動かしやすい指なんです!!

指で一番器用な親指を有効に使える

指の中でも一番器用な親指。なのに……その親指は普通のマウスを使っていてもあんまり有効に使われていません

マウスを支えることに一生懸命になって、スターになれる素質があるのに、縁の下の力持ちに留まっています。

その宝の持ち腐れの親指を有効に使うのが、トラックボール!!

トラックボールの一番の特徴が、親指でボールをクルクルと回すとカーソルが動くこと。

スムーズにまわるボール
スムーズにまわるボール

通常のマウスとのこの大きな違いが絶大な使いやすさの差を生み出します。

慣れるまで違和感はあります

とはいっても、使いはじめのころは違和感があると思います。わたしもそうでした。

でも1週間使っていると、その快適さに慣れてしまうのでご安心を!

そして、親指と画面上のカーソルの動きが連動しているような感覚を覚えるようになるでしょう。

そんな頃にはトラックボール無しでマウス操作をすることに苦痛を感じて来ているハズ。

腱鞘炎を防ぐ

マウスを使っていて腱鞘炎けんしょうえんになったことってありませんか?

腱鞘炎
マウスを使っているとなる……ツライ腱鞘炎。

よくなるのが、手首からひじにかけての筋が痛くなるやつ。

手首から肩にかけて動かさなくていい

このトラックボールは手首を動かさなくていいんです。

手首どころではなく、ひじも、腕も二の腕も肩も動かしません。動かすのは親指だけ!

スムーズにまわるボール
スムーズにまわるボール

なので腱鞘炎になりようがないんですね。

マウス本体は固定していて、ボールを親指で動かす……なんて合理的なんだ!

つまりムダな動きが一切ないんです。

手首~腕にかけての筋肉を動かすのがいかに大きい動きで、無駄な筋肉を使っていたか。そして、いかに効率が悪かったか……このマウスに変更してから、すごくわかりました。

画面の端から端へも一瞬

このトラックボールの「ボール部分」はかなり大きいです。

ボールを外したところ
ボールを外したところ

これがどういう意味を持つかというと……
最小限の親指の動きで大きな動きが出来るというわけです。

例えば画面上のカーソル長距離移動ですが、トラックボールだとすごく楽にできます。

ボールの大きさに加え、ボールの滑りも良いため、ちょっと親指に力を入れてボールを勢い良く滑らしてやると、カーソルが一気に画面の端から端へと移動してくれます。

ちなみに買ったばっかりのときには、このボールの滑りがあまりよくないこともあります。

わたしの体験では、使っているうちに滑りがよくなっているのでご安心を。

必要なのはマウス面積分の広さ

トラックボールの底には滑り止めがついていて動かないようになっています

ERGO-M575の裏面の画像
ERGO-M575の裏面の画像

だってマウス本体を動かす必要がありませんから。マウス自体を動かす代わりに親指のボールを動かすのです。

必要なのは15cm×10cmのスペース

実際のところ、マウスの面積分の広ささえ確保できればOKです。

そうですね。大体15cm×10cmぐらいの面積でしょうか。

つまり、次の画像のように机の上が散らかっていても問題ないんですね。

机の上に必要なスペースはマウスの大きさのみ
机の上に必要なスペースはマウスの大きさのみ

これが普通のマウスだとそうもいきませんよね。

マウス自体を動かすので、机の上のスペースがけっこう必要だったんだなぁ……と懐かしく思います。

マウスパッドが要らない

多くの人が使っているマウスには「マウスパッド」が必要ですよね。

もちろん、マウスパッドがなくても動くのですが、あったほうが反応がいいのです。

ヒザの上でも使える

ところが、トラックボールではマウスの本体自体は動かさないのでマウスパッドなんて要りません!

マウスを置く小さなスペースすらない場所ではヒザの上にトラックボールを乗せて使うことも可能です。

ヒザの上で使えるマウス!
ヒザの上で使えるマウス!

マウスパッドが要らないということは、コストも節約できるし、移動のときに持ち運びも不要になりますね!

入院中も大活躍

実はわたし、病気で入院したことがあります。

そのときに、机の上にパソコンを置いて、ベッドで横になったままトラックボールを操作していました(下図参照)。

トラックボールの素晴らしさを表した図
トラックボールの素晴らしさを表した図

はたから見ると、パソコンからコードも出ていないし、わたしが腕を動かしている形跡もない……。

看護師さんたちはどうやってパソコンを動かしているのか不思議に思ったことでしょうね(笑)。

スッ・ガチャ、スッ・ガチャをしなくていい

普通のマウスの特に嫌いなところは、スッガチャ、スッガチャです。

「スッガチャ、スッガチャ」というのは、わたしが勝手に呼んでいるこの動作のこと。

普通のマウスの「スッガチャ!」
普通のマウスの「スッガチャ!」

言葉で説明するとこちらです(まどろっこしくてすみません)。

スッガチャとは?

  1. 画面の端から端までカーソルを動かすときに、マウスパッドや机のスペースが足りなくなる
  2. 「スッ」とマウスを持ち上げて「ガチャ」とマウスを置いて動かす
  3. これを何度も繰り返す

この醜い動作ってやってないですか?

思いっきりムダな動作してる感アリアリの、この乱雑な音が大嫌いなんです。

もちろん、マウスの本体を固定しているこのトラックボールだったら、スッガチャスッガチャを金輪際しなくてよくなります♪

カーソルを固定できる

普通のマウスを使っているときにくしゃみをすれば、くしゃみの勢いでマウスが動き、カーソルも動きます。

マウス本体が動くとカーソルも動きますからね。

でもトラックボールなら、カーソルを動かさないことができます。

親指にグッと力を入れて「ボールを固定しておく」ことができるんですね。

カーソルは好きな場所にピンポイントで

こんなふうに固定ができるおかげで、カーソルをピンポイントで簡単に好きなところに止められるんです。

ピタッと止められる
トラックボールなら、思っている場所に「ピタッ!」と止められる。

例えば、1ドットの点が画面上にあって、そこの上にカーソルを置くのって難しいと思います。

それがトラックボールだと親指の力の入れ具合で簡単にカーソルを止められるため、簡単にできるってことです(慣れは要ります)。

普通のマウスだと拷問レベル

普通のマウスだと、とにかくこの動作がやりにくいんです。だって、ほんの数ドット動かすだけの動作でも、手首~腕の動きでマウス自体を動かすんですもん。

トラックボールは器用な親指だけで動かすので、細かい動きも思いのままです。

お手入れが簡単

そしてトラックボールのメリットですが、お手入れの簡単さです。

これ……最初はびっくりしました。

ボールは簡単に外せる
ボールは簡単に外せる

ボールが想像以上に簡単に取り外し可能です。マウスの裏にある穴からボールをちょいっと押すだけ!

ボールをはずして掃除できる
ボールをはずして掃除できる

指の太い人はボールペンの背中とかでOKです。

ちょっとボールがひっかかるなぁと思ったら即掃除ができます。

わたしは爪で3つの出っ張りみたいなところを、ガリっとしてホコリを取る感じでやっています。

適当なんですが、これだけでボールの動きがかなりよくなります

ボールの動きが固いと思ったら、大抵が溜まったホコリが原因です。

あ、ちなみに普通に使っている時には、ボールは絶対に取れないのでご安心を!(笑)

拡張ボタンが便利すぎる

トラックボールには左クリックボタン、右クリックボタン、スクロール用のホイールの他に、「拡張ボタン」というオマケボタンが備わっています。

拡張ボタンを押す
拡張ボタンを押す

つまり普通のマウスより、余分にボタンがあるのです

オマケだなんて言ってすみません! この便利さは、オマケなんて言葉で片付けてはいけません

もちろん、使わなくてもOKなのですが、自分が頻繁に使う機能を拡張ボタンに割り当てることで業務効率がググっとUPします。

わたしの愛用している「MX-ERGO」というトラックボールなら、親指のところにもボタンがあり、マウスホイールを左右に傾ける動作にも指定できます。

親指のところにある「プレシジョンモード ボタン」
親指のところにある「プレシジョンモード ボタン」

とくにパソコンで文章を書いたり、絵を描いたり、他ごとに使う場合はショートカットなどを割りあてることをオススメします。

拡張ボタンについて詳しくはこちらをどうぞ。

トラックボールのデメリット

ではつづいて、トラックボールのデメリットを紹介します。

大きくて持ち運びに向いていない

ノートパソコンでトラックボールを使っている場合、持ち運んで外でも使いたくなるはずです。

大きさは片手が隠れるぐらい
大きさは片手が隠れるぐらい

でも、持ち運びには向いていません! なぜなら、大きいから。

もちろん、家で使う場合はまったく問題ありませんよ。

左クリックボタンが壊れやすい

わたしは今までいくつかのトラックボールを使ってきました(たぶん7つ)。

そして、使い方によっては左ボタンが壊れやすいと感じました。

ただ、ロジクールの場合は長い保証期間があるので、壊れてもすぐに無料で交換してくれます

これは安心ですね。

慣れるまで多少時間がかかる

「トラックボール」は今までのマウスとは違いすぎます。

そのため、普通のマウスに慣れていると最初は戸惑うでしょうね。

でも1週間ほど頑張って使えばなれます。「効率化」を考えると、1週間は不自由をしても長期スパンで見ると絶対に価値があるので乗り越えて下さい!!

お手入れが必要

メリットでも書いた「お手入れ」ですが、1〜2週に1度は必要になります。

毎日する必要はありませんが、トラックボールではない普通のマウスと比べるとメンテナンスの頻度は高いと言えます。

ボールをはずして掃除できる
ボールをはずして掃除できる

ただ先述したとおり、ボールを外してガリガリとホコリを取るだけなのでかんたんですけどね。

慣れると「普通のマウス」ではストレスが生じる

このトラックボールというマウスの快適さに慣れてしまうと、普通のマウスを「使いにくい」と感じてしまうようになります。

ERGO-M575と手
M575と手

たとえば、会社では普通のマウスを使っているとすると、8時間以上も「トラックボールを使えない」という状況になるのですが……

はっきり言って我慢できないです!

わたしの場合は、会社用にもトラックボールを自腹で購入して置いていました。

複数の場でパソコンを使う人の場合は、もう1つのトラックボールを購入することを絶対にオススメします。

ちなみにこのトラックボールは「マウスジェスチャー」と組み合わせることをオススメします(参考: マウスジェスチャーとは?)。

一般的におすすめなのはこちらのトラックボール「M575」です。

お値段重視ならこちら!

わたしが愛用している、ちょっと高めで高機能なのはこちらのトラックボール「MX-ERGO」です。

機能重視ならこちら!

効率化を求める人のための書籍『光速パソコン術』

わたしは自他共に認める「効率化オタク」です。

そのわたしが、KADOKAWAさんから『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』という書籍を出版しました。

おかげさまでめちゃくちゃ好評です。この記事を気に入ってくれたなら、きっと満足していただけるはず!

パートナー

この記事、おもしろかったわ。ほかに似た記事ないん?

ヨス

トラックボールマウスのカテゴリ」にあるきん、そっち見てや。

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7 件のコメント

    • そうですね~。トラックボールと比べるとどうしても普通のマウスをこきおろすようになってしまいますねw (^_^ゞそのくらい差があるんです!

  • […] トラックボールマウス(M570)を2年間使い続けて実感した10個の利点 […]

  • 壊れやすいと聞いたけどそこだけが不安
    突然壊れて予備必須なら考えてしまう

    • >ぬこにさん
      私は3つ使っていますが、普通のマウスと比べ、全然壊れやすいことはないです。壊れたのは、一度だけ1年半使ったころに、左クリックのボタンがゆるくなって、シングルクリックなのにダブルクリックになるという現象になりました。でも3年保証なので無料で交換してもらえました。

      壊れたことをメーカーに伝えたら、まず新しいマウスを送ってくれて、届いたあと、古いものはこちらで処分する……という方法でした。なので、かろうじて使える壊れ方でしたら、新しいのが届くまでガマン……ってことも可能かもしれません。(^_^ゞ ちなみに、私の場合は予備のマウス(元々使ってた安いマウス)がありました。

  • ボールがそんな簡単にとれることにびつくり(´_ゝ`)転がっていかないか心配でふ。
    僕は最近マウスを使わないというスタイルにたどりつきましたw えw トラックパッドおんりーです。

    • >yoshiさん

      転がった経験アリです。w

      あ、Macの人はそういう人が多そうですね。……ってか、ぶっちゃけ、トラックパッドに慣れれる人はそれが一番ですよね。マウスはなんといっても持ち運びが必要になりますから!!