こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
2014年の東京都議会である事件が起こりました。
それが「セクハラヤジ」です。
今回はセクハラヤジが生まれる理由について考えました。つまりは、都議会が男子会のノリということが問題です。
目次
問題のセクハラヤジとは?
さて、問題になった「セクハラヤジ」というのはこちらです。
「早く結婚した方がいいんじゃないか」「産めないのか」。東京都議会で一般質問に立ったみんなの党の塩村文夏(あやか)議員(35)に、議場からこんなヤジが飛び、どの議員によるものなのかと物議を醸している。
(1/2) 「セクハラヤジ」飛ばした都議はだれ? 塩村文夏議員「『結婚しろ』と言った議員ほぼ分かる」 : J-CASTニュースより引用しました。
いやー、ビックリです。
女性議員に向かって「早く結婚しろ」とか「子どもが産めないのか?」というヤジを飛ばしたという事件ですが……。
ジェンダーギャップ指数で、日本はものすごく順位が低い(つまり女性差別がひどい)のですが、それもうなずけます。
このヤジの何が問題なの?
まず問題なのはこのヤジが質問者が女性だったから起きた可能性が高いという点です。
独身の男性議員が同じ質問をしていても「お前がはよ結婚せんかいっ!」とか「お前が先に子ども作れよ」とは言わないからです。
なぜこんな失礼なことを女性議員に野次ったのでしょうか?
おそらく、政治家の男性たちの多くは「女は子どもを産むのが仕事」だと思っているからでしょう。
つまり、出生率が低下しているのは「仕事」を怠っている女性の責任という発想になるのでしょう。
「35歳でまだ独身で、子どものいないこの女性議員は責任を果たせていない!」となるわけです。
結婚も出産も本人の自由
少子化とは言っても、現在の日本では多くの女性が「結婚」「出産」を経験します。
でもそれは強制ではありません(強制もあるかもしれんけど)。
逆に、結婚しないのも、出産しないのも本人の自由なのです。
ただ、これって政治家の間では常識じゃないそうですね。
だって「自分が早く結婚した方がいいんじゃないか!?」ってヤジを飛ばすレベルですからね。
頭の中がオメデタすぎます。
結婚したら、子どもが自動的に産まれてくると思っているかな……。アメーバかいな……。
産めない、子どもをもてない理由があるから日本では子どもが増えないということを知っておいてほしい。
もっと言えば、社会に問題があるから、政府に問題があるから子どもが増えないんです。
そもそも、この女性議員1人が結婚して子どもを産んだら少子化が改善されるんでしょうか。
このヤジを飛ばした人は、まさかこの議員に1,000万人産めって言っているのだろうか。
「産めないのか?!」は人権侵害だ
「産めないのか?!」というヤジもあったそうですが、これは間違いなく大問題でしょう。
もし、この女性議員が身体能力的に産めない身体だったらとんでもなく心を傷つけています。普通に人権侵害です。
子どもがいない女性に「子ども産まないの?」と言う質問がタブーなのは日本以外の先進国の間では常識です。
「産めないのか!?」って……罵倒した政治家の人(男性)も産めないですよね? 何を言っているんだろう……。
そして極めつけが、このヤジを飛ばしたあとのまわりの反応です。
ヤジを飛ばした議員を非難するのではなく、なんとまわりの政治家たちはこのヤジに同調して笑ったそうです。
ヤジを飛ばした人が一番問題ですが、同調した人は同罪です。
なぜ同調するかと言うと、心の中で同じことを思っているからです。
これ、「荒れた教室」と同じですね。
授業をしている先生に向かって、調子に乗った生徒が「ハゲじじい! 死ねー!」ってヤジを飛ばして、みんながそれを笑っているのと同じでしょう。
政治家における女性議員の少なさも問題の根源
こういう事件が起こる根底には、日本の抱える大問題があります。
それが、政治家における女性議員の少なさです。
衆議院の女性議員数は現在(2019年12月)のところ、46人 / 465人だそうですね。
たった10%! わかりやすいように図で表現するとこちらです。
人間が10人で外を歩いていたら野犬90頭に囲まれたところを想像すると圧倒的な数の差がわかります。
これは異常じゃないですか? この数だと、オカシイ意見で「正論をひっくり返せます」よね……。
都議会は男子会か?
わたしの経験からも、集まった時に1つの性の人に偏っていると野蛮になります。
これは間違いない……。
男子会(男性ばかりの飲み会)や女子会(女性ばかりの飲み会)のほうが、野蛮な話をしていますよね?
今回の都議会のシチュエーションは、男性9人の中に女性1人だけが混じった飲み会で、男性同士がシモネタ話を言っていたのと同じです。
そしてまわりの男性が「ワッハッハ!!」と笑っている状況と全く同じです(この状況を環境型セクハラと呼びます)。
つまり、都議会の男性たちは
男子会のノリだったわけですよね。
このセクハラヤジ事件は、「多数派になると調子に乗る」という人間の醜さが発揮されています。
これが人数的に逆だとしたらどうでしょう?
女性92人の中に男性8人がいる中で男性が「自分が先に結婚しろ!」って言ったらどうでしょうか。
逆に多勢の女性議員に囲まれて質問している男性議員に女性議員がこんなヤジを飛ばしたらどうですか。
- だまってろハゲ!
- その前にその加齢臭何とかしろっ!
いやー、醜すぎるでしょう。子どものケンカかよ。
女性議員を増やさないと何も変わらない
今回のような事件をなくしたり、子どもの産みやすい(子育てのしやすい)国にするためには女性議員を増やすのが先決です。
そうじゃないとなにも変わりません。(カナダのような先進国では半数が女性になっているそうです)
国会がこんなヤジに同調する人ばかりが集まっているレベルですから、少子化について真剣に考えている人はいないと断言できます。
わたしが小学校のときに見た社会科の資料集に、すでに書いてあったんですよ。「今後、人口が減っていくのが問題」って。
20~30年も前から少子化が深刻な問題になると分かっていたんです。子どものわたしでも知っていたんです。
男性政治家が女性に責任を押し付けるだけだから、この何十年の間に何も変わってこなかったのでしょうね。
同じ状況でも、少子化から回復した先進国もあるのに。
政治家が片方の性に偏るのは危険すぎだということです。一秒でも早く、性別比率を50%50%にするための大改革をしてください。
さて今回はセクハラヤジの件について書きましたが、本当に気分が悪くなる事件です。
わたしは、子どもを産みにくい、育てにくい社会を作っているのは、長時間労働をする夫の存在も原因だと思っています。
サービス残業などで長時間労働を強いられる夫を作っているのは日本の企業(男性がトップである率が高い)です。
そして、結局のところ、こんな社会を作るのに大きな影響を与えているのは政治家であり、つまりは男性が問題(政治家のほとんどが男性)だということです。
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