「男だったら泣くな!」が自殺する男性を再生産していることを知っておこう

こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。

日本は自殺が多い国ですが、特に男性に多いという事実をご存じですか?

男性に自殺が多いのは、「ジェンダー」が原因だとわたしは確信しています。

今回は男性に対するジェンダーの話、「強くあれ」という偏見について思っていることをまとめました。

男性に自殺が多いのはなぜ?

日本は自殺の多い国です。

東京に行っているときに、「人身事故で電車が遅れている」という体験をしたのは一度や二度ではありません。

その自殺ですが、約7割が男性だそうですね。正確には69.4%(16,681人)だそうです。

参考: 平成 27 年中における自殺の状況

ではなぜ男性に自殺が多いのでしょうか?

間違いなく、男性には弱いことが認められていないからでしょう。

会社をリストラされた、会社で上手く行っていない……こういう状況になったとき、男性はとたんに弱くなる方が多いです

だって外から見て「自分が弱い立場にある」ということを認めたくないですし、弱音を吐くということも「男のくせに」と言われるのが怖くてできないんですよ。

男は強くあるべき?

男性は「社会的に作られた性(ジェンダー)」では、「強くあれ」という期待値が高いんです。

たとえば会社にいても、こんな言葉を聞いた経験はありませんか?

荷物が多いから男性は運ぶの手伝ってくれ!

ほかにも……

男手がほしいからお父さん方はなるべく参加お願いします。

たぶん、何度も耳にしたことがあると思います。

これらは、物理的に「男は女よりも強い」という偏見から普通に使われている言葉ですが、問題だと思ったことはありませんか?

はぁ? そんなことでつべこべ言うなんて男らしくない!

もしかして、わたしに対してこう思いましたか? それも「男は強い」という偏見です。

男でも力の弱い人はいっぱいいる

「男の方が女より力が強いのは当たり前だろ」と思う方もいるかもしれません。でも、それって本当でしょうか?

平均ではそうかもしれないですが、そのセリフは「力の最も弱い男性」よりも「力の最も強い女性」の方が弱くないと成立しません

あなたが男性なら、地球上のすべての女性より力が強い自信はありますか? ……もちろん、ないですよね。

多くの女性に力で負けている男性はいたって普通であり、ゴロゴロいるのも当然なんですよ。

たとえば、わたしは筋肉がつきにくい体質なのか力が弱いです。2012年にバセドウ病になってからは体力も激減しました。

わたしの周りでも、友達の白井 祥剛さんは筋ジストロフィー(ベッカー型)という病気で、筋力が人よりありません。

駅の階段を登るのさえ大変で、思い荷物を運ぶなんて到底ムリなんですね。

でも、もし会社に在籍していたら言われるはずなんですよ。

男性社員は荷物運ぶの手伝ってー。

……と。

実際に、わたしより力の強い女性が荷物を手伝わずに、物を運ぶというスキルにおいては特性のないわたしが「男性である」という理由だけでかりだされるのです。

いやー、「作業」という観点から見ても非効率的ですね。まぁ、日本ぽいと言えば日本ぽいのですが。

女は「お茶くみ」な!

と同じレベルだということにお気づきでしょうか?

男性への偏見が問題になりにくい理由

こんな男性への偏見が日常にはあふれているのですが、実は問題になりにくいのです。「問題になりにくい」という問題があります。

それはその偏見が、どちらかというと「上位」にあるからです。

「男性は女性より力が強いから手伝って」というのは、いわば「頼られている」という構図に見えます。それって嫌な気はしませんよね?

(まぁ、利用されているだけなんですけど)

逆に「女は力が弱い」という見下すような偏見だと、問題になりやすいのです。

見下されることには、誰しもが不満を持ちますから。

偏見は今もなお再生産されている

こんなことを書いている間にも、「男は強くなければならない」という偏見は今もなお再生産され続けています。

子どもに向かってこういうことを言っている方、多いですよね……。

  • 男のくせに泣くな!
  • 女の子に負けて悔しくないのか?
  • 男だったら1回ぐらいであきらめるな!

どれも愛情を持って言っているのはわかります。でもね、
「男」に関連付ける必要性ってあるんですか?

子どもに「あきらめるな!」って言うのはいいんです。いえ、大事なんです。

でもそこに「男だから」というスパイスって必要ですか?「泣くな!」「あきらめるな!」ではダメなんですか?

逆を言うと、いっしょにそのセリフを聞いているお姉ちゃんや妹は……

  • 女は泣いてもいいんだ
  • 女は男より劣っているんだ
  • 女の子ならあきらめてもいいんだ

……と学んでいますよ?

さて今回は、「男は強い」という偏見について書きました。

この記事を読んで「男がつべこべ言うな」と思った方、あなたは完全な男性差別主義者です。

こういうことって言う人が本当に少ないし、言うこと自体がかっこ悪いと思っている方が多いですよね。

わたしは「自分の力も体力も大したことがない」ということを知っていると同時に、「ほかに人よりも優れた能力がある」という自信があるから堂々と書けるんですけどね。

そういう意味では、男性は自分に自信がないと「弱音」すら吐けないんですね……。本当にひどい状況です。

少しでも自殺が減ることを願っています。

Twitterではこの記事のような内容のつぶやきをよくしています。

この記事を気に入った人はぜひフォローしてくださいね♪

 Twitter

「夫婦別姓」の書籍を出版しました!

Amazonの電子書籍で、夫婦別姓についての電子書籍を販売いたしました!

あなたの「想い」を「発信」してみませんか?

もし、この記事を見て共感してくださったなら、あなたも発信してみませんか?

わたしの著書『読まれる・稼げる ブログ術大全』では、ブログをこれからはじめたい人、発信をはじめたいと思っている人に必要な情報がすべて詰まっています。

ただ闇雲に発信するのではなく、「伝わりやすさ」がもっとも重要です。

ぜひ、あなたの考えている「社会のここがおかしい」をブログやSNSで正しく発信しましょう。