こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
今回は「ポジティブアクション」は必要なのか、という内容です。
結論から言うと、ポジティブアクションは絶対に必要です!
目次
自民党では「政治男女均等法案」に反対意見が多いらしい
こんなニュースがありました。
自民党は16日の党の部会合同会議で、国会や地方議会の男女の候補者数を政党ができる限り「均等」にするよう努力を求める「政治分野における男女共同参画推進法案」について議論した。慎重派議員から異論が噴出。今国会での提出に向けた党内手続きはいきなりつまずいた。
自民、政治男女均等法案に異論続出 「有能なら自力で」:朝日新聞デジタル より引用しました。
どういうニュースかというと、「政治分野における男女共同参画推進法案(政治男女均等法案)」に反対する人が自民党内で続出だったということです。
今の日本の政治家で女性の比率は10%程度で、男性に偏りすぎています。
10%をわかりやすくイラストにすると次のような感じです。
これを改善して、女性の議員比率を意図的に引き上げるというのが「政治男女均等法案」です。
なんでこういう案が出てくるのかというと、世の中は女性と男性の比率が同じぐらいだから。
それなのに男性ばかりが主導権を持っていろんなことを決めていると「男性に有利な社会」から抜け出せません。
より平等な社会を作るためにも片方の性別に偏った政治は問題だということです。
女性の社会進出で少子化が加速!?
反対意見が相次いだそうなのですが、その中の一つの理由がこちらです。
会議では、西田昌司参院議員が女性の社会進出が少子化を加速させているとの考えを背景に、「女性の社会進出で、社会全体が豊かになっているとは思えない。もっと根本的な議論をしてほしい」と主張。
自民、政治男女均等法案に異論続出 「有能なら自力で」:朝日新聞デジタルより引用しました。
女性の社会進出が逆に少子化を加速していて、女性の進出で社会が豊かになっていないとな!?
それより、ここでは女性の社会進出とは関係ないですよね。政治の主導権を握る人材に女性を増やそうという話ですから。
なんで「女性の社会進出」の話が出てきたんでしょうか。
女性の社会進出の話になったので書かせていただくと、少子化で労働力が低下している今、女性が社会進出しないと労働者不足になるのはわかりきっていますよね。
女性の社会進出が避けられないのに、労働環境が子育てに悪い影響を与えていればそりゃあ子どもなんて持てません。
つまり、少子化に拍車をかけているのは「企業の拘束時間」をはじめとする劣悪な労働環境です。
仕事の過酷さで死人が出るとか異常ですよ。
こういう労働環境について政策が遅れていること自体が、政治家にに男性に偏っていることの弊害かもしれませんよね。
女性を優遇すると男女の対立が生じる!?
「政治男女均等法」に話を戻して、さらにはこんな意見もあるようです。
山谷えり子参院議員も「法律をつくることで、かえって男女の対立が生じてしまうのでは」として、時間をかけた議論を求めた。
自民、政治男女均等法案に異論続出 「有能なら自力で」:朝日新聞デジタルより引用しました。
「女性優遇(……に見える)」の法律ができれば、女性と男性の間に対立が生まれると言っていますが、そんなバカな(笑)。
現状をひとことで表すなら、政治家が高齢男性ばかりであるため、女性は「どうせ変わらないから」と我慢している状況です。
若者の政治離れと同じ構図なんですよね。
山谷氏の発言は、「今のまま、
日本は世界でも類を見ない男性優遇の国
そもそも、今の日本が男性優遇の国という意識がないのでしょうね。
毎年公表されている世界の男女平等ランキングでは156か国中120位(2021年度)です。
「政治的エンパワーメント」というジャンルでは、なんとワースト10にランクインしています。
女性差別で有名な国や、危険すぎて渡航できないような国よりもひどいという状況です。
こんな現状を基準にして「政治男女均等法案」を「女性優遇」と言ってもよいのでしょうか。
どう考えても今の現状は男女平等というスケールにおいては「完全に男性優遇」なんですよ。
有能なら自力で政治家になれ!発言
そして、やっぱり出ました。こんな発言です。
ほかにも「能力のある人は自力ではい上がる」「政党が自ら努力する話」などと立法化することへの疑問も相次ぎ、党内議論はやり直しになった。
自民、政治男女均等法案に異論続出 「有能なら自力で」:朝日新聞デジタルより引用しました。
言い換えると「女だからって優遇はさせん! 自力で政治家になりやがれ!」ということですよね。
つまり性別に関係なく有能な人を選ぶべき。女性が政治家になりたいのなら自力で実力で勝ち取ってみろ!という意見でしょうね。
……そんなことが簡単にできるわけないのはわかっているでしょ。
マラソンで言えば100kmの差がついている
マラソンにたとえると、女性は今まで「女性蔑視」という足かせをされて走ってきたわけです。
逆に足かせのない男性は、女性のだいぶ前を走っているんですね。100kmぐらい先です。
で、ある日……
今日から足かせは無くするよ! これで平等だね! 残りのマラソン頑張って!
……と法律上は平等になったわけです。
ここまで差があるのに、女性が男性と同じ場所まで追いつけますか? 無理ですよね?
そのために必要なのが「政治男女均等法案」のような、一見強引にも見える政策です。
マラソンで100kmぐらい前を走っている男性に追いつくために、「今の男性がいる場所まで車に乗って行ってもいいですよ!」という感じ。
これって一見ズルイように見えますが、全然ズルくないですよ。だって100kmの差がついたのは女性だけに足かせがついていたからです。
ちなみに、今回のような「マイノリティーの状況をよくするために一方を優遇する政策」を「ポジティブアクション」と呼びます。
ポジティブアクションは今の現状では絶対的に必要なんです。こういう思い切ったことをやって、政治家に女性を増やさないと少子化問題も保育園待機児童問題も後回しにされるんですよ。
法律だけ平等で現状を見ていないのが日本
日本は法律だけを整備して満足しているんですよね。
たとえば結婚すると名字は女性でも男性でもどちらの名字にしてもいいんです。法律上は。
でも96%の夫婦で「男性側の名字」を選んでいるんですよ。選んでいるというか「選ばされている」のです。
え? 夫が妻の名字にしてもいいの? とか本気で聞いてくる人が普通ににいまくるレベルですからね。
これって「夫婦が自分たちで選んでいる」って言えるのでしょうか?
どちらの姓を名乗るかは夫婦の選択にゆだねているから問題ないという愚かな意見はもうナシにしてください……。
今回のニュースを見て、「日本らしいな」と思うのと同時にがっくりきました。
この反対意見の浅はかさよ……。
本気で少子化をなんとかしたいと思っているなら、まず政治家に女性がいなさすぎる環境を荒治療的にでも改善するべきです。
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