不快感・違和感を声に出していかないと何も変わらない

こんにちは! フェミニストのヨス(プロフィールはこちら)です。

日本のテレビCMは、男性視線で描かれているものが非常に多いですよねぇ。

それを女性も普通に見ているのかと思っていましたが、じつは「不快感」を持っているという話を聞きました。

今回は、不快感、違和感は声に出さなければいけないな……と感じたことをまとめます。

女子高生の4割が日本の広告に不快感を持っている

この記事を書こうと思ったのは、こんな記事を目にしたからです(太字はヨスによる)。

日本の女子高校生・大学生らの4割が広告に不快感を抱いていることが、国際NGOの最新の調査で分かった。一方、良い印象に残った広告があると回答したのは3割にとどまる。

家族の誰かが家の中を散らかして、女性だけが片付けている。ダイエットをして痩せた女性が恋愛で成功する。

この描写に違和感がないあなたは、要注意だ。

女子高生の4割が日本の広告に不快感。 炎上続出、不快広告に含まれる5つの要素とは | BUSINESS INSIDER JAPANより引用しました。

要約すると、日本の若い女性たちは日本の「女性はこうあるべきという姿を発信しているCM」に不快感を持っているということ。

その中でも一番不快感を持っていた人が多かったのは、「家族のメンバーが家の中を散らかして、女性だけが片付けている」というシーンのあるCMだったようです。

ヨス

いやー、日本ってこういうCMだらけですよね……。

女性は化粧をすべき、おしとやかであるべき、男性の補助であるべき、恋愛に興味津々であるべき……いっぱいあります。

ちなみに調査対象は15〜24歳までの392人で、女性が8割以上だそうです。

日本人女性は差別を普通に受け入れているのだと思っていた

この記事を目にしたときに、ビックリしました。あまりにも意外な結果だったからです。

なぜなら、ほとんどの日本人女性はこういうCMを「当たり前のこと」と受け入れているものだと思いこんでいたからです。

わたしが「意外だ」と思ったのは、周りの女性たちが普通に差別を受け入れているように見えていたから。

ママ友と話していても「まぁ、女の子だからね……」みたいなセリフ、聞かない日はないレベルだし。

たとえば、わたしがママ友と話していて耳にしたことのある言葉を何個か書き出してみます。

  • ヨスさんのところはお姉ちゃんが2人だから優しくていいね
  • うちは女の子ばっかりだからケンカが悪質
  • うちの子って女の子なのに行儀が悪いんですよ
  • (アクセサリを着けているうちの娘を見て)うわー、女の子やなー!
  • うちの子、女の子なのに部屋がめちゃくちゃ
  • 女の子なのにサッカーが大好きで……
  • うちの子は女の子なのにオシャレに興味がなくて……

どの言動も、「女性はこうあるべき」という固定観念を基準に話しています。

でも、書いていて感じたのですが、日本の「家族をけなす文化」と紐付いているものもありますよね。

そしてその奥には「うちの子って『世間の女の子像』という枠に当てはまらないんですよ」とアピールしているようにも見えます。

今まで気づきませんでしたが、「うちの子って女の子なのに○○なんです」という発言には、実は「世間の女の子像」への反発心もあったのかも知れません。

そういう発言を耳にしたら伝えたい

では、わたしはそういう発言を聞いたときにどうしていたのでしょうか?

性差別反対と常々言っておきながら、スルーしていました。お恥ずかしながら。

この人は差別を肯定的に受け入れているから言っても仕方ないかな……」と諦めていたからです。

「女の子だから……」みたいに聞いたときには、もちろん常にこんなふうに思っています。

いや、その言い方おかしいよ。だって女の子とか関係ないよ。

いや、正直に言います。

けっきょくのところ、「ハァ?? 何言ってるの?」と言われる(という反応をされる)ような気がして、言えなかったんです。

でも、この記事を見て、「それでも、言ったほうがいいんだ」とわかりました。

そのうちの何割かは共感してくれるに違いないので。

その都度「口に出す」ことで変わるのかも知れない

そういえば、先日、こんなツイートも見ました。

これはオーストラリアで制作された動画で、男性同士でいるときに、片方の男性が「女性を差別している発言」をします

それを耳にした友達の男性が「おいおい……それジョークにならないぞ」と心で思います

でも、そこをがんばって「そういう言い方はダメだ!」と友人男性に注意をするという内容です。

このツイートについて書いていた「ハフポスト」の記事にもこんなふうに書いていました(太字はヨスによる)。

同調して笑うのではなく、一声「笑えない」「おかしい」と言える小さな行動が、性差別を容認する社会を変える一歩になることを、動画では示している。

「ほんのジョーク」「酒のせい」ーー軽くみられるセクハラを否定しよう。訴え続ける男性に話を聞いた | ハフポストより引用しました。

これです!
これが大事なんです!

今後はわたしも、些細な表現でも「それは違うと思う」と言うようにします。

心に思っているだけでは変わらない!

そういえば、以前、Twitterでとったアンケートがあります。

アンケート内容

現在「外に出るとき、女性は化粧をするべき」という見えない圧力が日本社会にはあります。その圧力がない社会だとすれば、化粧はしたいですか?

こんな内容なのですが、興味深い結果が出ました。

その結果、半数以上の女性は「社会的圧力がなければ化粧はしたくない」と答えていました。めちゃくちゃ確率が高いですよね?

932名が回答しているので、なかなか実情を反映していると思っています。

でも、思っているだけでは変わらないんですよね。

そもそも、この「女性は化粧をしろ!」という見えない圧力の1つを担っているのがTVなどのメディアです。

メディア以外に「周りの人がみんなしているから」というのも圧力になっていると思いますが。

いずれにせよ、「仕方なく化粧している」という方もたくさんいるんですよ。

「メディアの決定権を持っている人に男性が多い」のような問題もあるので、すんなりとはいかないかも知れません。

でも、日本のこういったCMはイギリスではアウトになっているという前例があるんです。

イギリスでは広告表現に対し、「特定の性別から連想される職業や役割、特徴や行動を描く」「『痩せている体型がいい』といった体に対する不安をかき立てるように描く」ことなど禁止する規制を設けている。

女子高生の4割が日本の広告に不快感。 炎上続出、不快広告に含まれる5つの要素とは | BUSINESS INSIDER JAPANより引用しました。

日本でもやれるはずです。でも、もう一度書きますが、心に反発を持っていても従っていたのでは変わらないことはご存じのとおりです。

まずは家族の中から、そして小さな2〜3人のコミュニティーから。

ちなみに、わたしはテレビは見ません。子ども3人いますが、家でも基本的にはつけていません。

その中の大きな理由が、ほとんどの番組、ほとんどのCMで性差別が空気のように行われているからです。

たとえば、NHKの子ども番組のキャラクターから始まり、バラエティ番組のテロップの色まで、男は青(水色)、女は赤(ピンク)というイメージも無差別に発信しまくっています。

最近までコンビニでエロ本が堂々と販売されていたことでもわかりますが、日本は男性視点で形成されています。

でも、変えていかなければなりません。小さなところから発信して、変えていきましょう。

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