[ 日本語 ] 連濁ってなに!? →2つの語が合体した時に起こる化学反応です。

こんにちは! 元日本語教師のヨス(プロフィールはこちら)です。

今回は、普通の日本人は知らないであろう日本語の法則についてお話します。それは「(れん)(だく)
についてです。

連濁ってなに?

「連濁」って専門用語を突然言われてもピンと来ないと思います。この連濁というのは、
2つの単語が合体すると、2番目の単語の語頭の音が濁るという法則です。うん。まだまだ分かりにくいですね。なので例を……。

「大(おお)」+「太鼓(たいこ)」
=「大太鼓(× おおいこ → ○ おおいこ)」

ここでは2つの語が連結することで、「た」が「だ」になっています。つまり音が濁りましたよね。連結して音が濁るから「連濁」と呼びます。

他にも連濁の例を見てみる

では他の例も見てみましょう。

学習+机
=がくしゅうくえ
宝石+箱
=ほうせき
時+時
=とき
運動+靴
=うんどう
カニ食い+サル
=かにくいる(※ 猿の種類の1つです)
鬼+斬り
=おにり(※『ワンピース』の中に出てくる必殺技の名前)

いろいろルールはあるけど

連濁と言っても、すべての語の連結において、生じる法則ではありません。例えば、後ろの語に、すでに濁音が入っていると連濁になりません。

地方+新聞
=ちほうんぶん
大+とかげ
=おおかげ

そして外来語が2番めに来ても連濁しないことが多いです。

16文+キック
じゅうろくもんっく(※「キック」は英語)
民間+放送
みんかんうそう(※「放送」は漢語)

こんな感じで無限にあると思います!

こう言うことって、日本人は誰に教わるわけでもないんですよねー。自然に身に付くもの。

英語の「the(ザ)」が母音の前だと「ジ」になるのも英語圏の人は自然にやっているんだと思います。英語圏の友達にそれを聞いたら「はぁ? イヤ、そんなんならんし!」って言われたことがありますw。

そう。母語は無意識に使いこなしているから知らないことがいっぱいなんですね。だから言語は面白いと思います。