こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
テレビで外国人が出ているときにいつも気になることがあります。それは日本語の吹き替えや字幕の内容。
アレ、その人の雰囲気から勝手に言い回しを作り上げていますよね?
日本語の吹き替え(字幕)があまりにも漫画っぽい
テレビを見ていると、外国人が出ていて話しているシーンがあります。民放でスポーツを見ている時とか。
外国語は何言っているのかわからないので、吹き替えがあると便利ですよね。でも、すごく気になることがあるんです。
それはその人の容姿やバックグラウンドや話す内容のイメージで、その人のキャラクター(言い回し)を勝手に作っていないか?ということ。
たとえばマッチョな白人男性が出てたら、吹き替えの音声では……
ああ、そのとおりだぜ。オレの本気はまだまだこれからだぜ! いいかおまえら、目ン玉かっぽじって見とけよ!
こんなふうに漫画っぽい言い方にされていませんか?
女性には勝手に「~だわ」という表現
その中でも一番気になるのは「~だわ」という表現。
ええ。関西弁ではなく、いわゆる「女性語」と呼ばれる表現です。
ええ、そうよ。明日の演技では失敗しないようにがんばるわ!
わたしは、現実社会でこの「~よ」とか「~だわ」という表現を使う女性にはほとんど会ったことがありません。そのくらいリアリティのない表現です。
ところが、日本の漫画やドラマの中では頻繁に見かける表現です。頻繁というか絶対というぐらいのお約束ですね。
その人の外見から表現を勝手に決めている?
そもそも外国語に日本語のようなこういう表現ってあるんですか? とりあえず英語にはありませんよね。
その人が漫画に出てくるような「ザ・女性」という雰囲気だとします。その人がもし日本語を学んだとして「女性語」をガシガシ使うとはとうてい思えません。
それなのに勝手に訳されて、テレビの中ではあたかも自分が言っているかのようにされているんです。コレってどうなんですか?
もしその方が性差別に強い主張を持っているとします。それなのに、夫のことを「主人」と呼んでいるように勝手に訳されるんですよね。
女性だからって勝手に「日本人(……のおっさん)の考える女性のあるべき姿」を投影させらるんですよね? その文脈に沿った話し方に置き換えられるんですよね?
完全に屈辱でしょ。……というか、完全に人権侵害ですよね。
現実の人間にはその人のポリシーがある
ほとんどの外国人は日本語にこんなふうなキャラ化させたがる文化があるなんて知りません。
吹き替えの音声を聞いても、まさかそんなふうに尾ひれを付けられているなんて思いもよらないでしょう。
たとえばあなたが、はたから見て弱々しい雰囲気の男性だとします。もちろんあなたは自分をそんな風に思っていません。
あなたはいつも自分のことを「オレ」と言っているのに、吹き替え(もしくは字幕)で勝手に「ボクちん」に変更されていたらどう思いますか?

「だってあなたはその方が絵的に似合うから!」とか言われたらどう思いますか? ブチ切れでしょ。
その人にはその人のポリシーがあるんです。映画の吹き替えだったら作品なのでいいんですよ。でもね……
現実の人間は「漫画のキャラ」じゃねえんだよ!!
先日、テレビでフィギュアスケートを見ているときに顕著にこういう言い回しが作られていたので今回書きました。
20代の女性選手にはやたら「~だわ」を使わせたがっているんですよね。10代の女子選手のセリフにはそんな尾ひれをつけてないのに。
相手の雰囲気から勝手にカテゴライズするのは、日本メディアの醜い習慣です。それが人権侵害にあたるということを意識してください。

この記事、おもしろかったわ。ほかに似た記事ないん?

「日本について思うことのカテゴリ」にあるきん、そっち見てや。