こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
わたしはカナダのリッチモンド市に住んでいましたが、車を持っていませんでした。
じゃあどうやって移動するのかというと、バスと電車が主な交通手段になります。でも小銭を持ったり、きっぷを買うのって面倒ですよね?
日本にある「Suica(スイカ)」みたいなものって無いのかなと思っていると、やはりありました!!
それが、今回紹介するCompass Card(コンパスカード)というカードです。どういうカードなのか、チャージの仕方はどうすればいいかについて超詳しくまとめました!
価格などは2022年1月現在の数値になっています。
コンパスカードとは?
では「コンパスカードってなに?」という質問にお答えしましょう。
コンパスカードは「ずっと使えるきっぷ」
コンパスカードは、こんな感じのプラスチックでできたカードです。
コンパスカードを簡単に説明すると「ずっと使えるきっぷ」です。
都会に住んでいる方の場合、「Suica(スイカ)」や「ICOCA(イコカ)」を持っていると思いますが、あれと同じですね。
駅やドラッグストアにある「カードにお金をチャージする(たくわえる)機械」を使って、コンパスカードにお金を入れます。
すると、コンパスカードを駅の自動改札でかざすだけで、きっぷが無くても電車に乗れるようになる……というわけですね。
「nanaco(ナナコ)」「WAON(ワオン)」などの電子マネーと同じ仕組みですね! 物を買うときには使えませんが。
さらに、電車でもバスでも使えるのがスゴイところです(後述しています♪)。
コンパスカードは現金よりも割引に
このコンパスカードですが、
現金で電車・バスに乗るよりも割引になります。
たとえば、現金で乗ると$3.05のところが$2.45になる……のように。
もはやバンクーバー圏内で交通機関を使う方は、コンパスカードを使わない理由がありませんね。
ちなみに「コンパス(compass)」というのは「方位磁石」の意味ですね。移動を「導く」みたいな意味合いでつけられた名前でしょうね。
コンパスカードで利用できる交通機関・使い方
続いて、コンパスカードで利用できる交通機関を紹介します。
電車(スカイトレイン)
まず紹介するのは電車(SkyTrain)です。
電車でコンパスカードを使う方法
日本の地下鉄や電車と同じように、自動改札でコンパスカードを使います。
次の画像のように、自動改札にコンパスカードをピッとするところがあるんです。
「Suica(スイカ)」「ICOCA(イコカ)」などと完全に同じですね!
改札に入るとき、そして改札を出るときに、コンパスカードをピッとかざすだけでオッケーです。
たったそれだけで、コンパスカードにチャージしているお金から料金が引かれます。
香川に住んでいて電車に乗らないわたしには「Suica(スイカ)」とかって馴染みがなかったのですが、駅できっぷを買ったり、行き先までの料金を確認しなくてもいいので超便利ですねぇ。
バス
電車だけでなく、バスに乗るときにもコンパスカードが使えます。
バスでコンパスカードを使う方法
バスの乗り口(前のドア・後ろのドア両方)に入ってすぐのところにコンパスカードをピッとする機械があります。
拡大してみましょう。こんな機械です。
コンパスカードをこの機械の上に「当てる」だけ! これだけで、勝手にカードにチャージしている金額から料金が支払われます。
電車と違うのは、乗るときだけ、この機械の上でコンパスカードをピッとかざすということです。
電車と違って、降りるときにはピッとしないよ!!
バスを乗り継ぐときは?
ちなみに、2つ以上のバスを乗り継ぐというシチュエーションもありますよね。
次のバスに乗るときにもピッとやりますよ! 降りるときはもちろん不要です。
乗り継ぐときの料金ですが、バンクーバー圏内のバスは最初に支払った金額で90分間は乗り放題です(料金については次の項目でくわしく説明しています♪)。
カナダのバスについてはこちらに詳しく書いてあります。ご参考に♪
シーバス(SeaBus)
さらに、シーバス(SeaBus)というフェリーにもコンパスカードで乗れます。
シーバスはバンクーバーとノースバンクーバーのLonsdale Quay(ロンズデール・キー)の間だけ運行されている船ですね。
電車の続きのようなノリでコンパスカードで乗れるというわけです。
シーバスでコンパスカードを使う方法
シーバスに乗るときも電車と同じような自動改札があってピッとするだけですよ。
上の画像のように、電車の改札と同じですね。
コンパスカードの料金
バンクーバー圏内では、バスと電車(スカイトレイン)の料金は、特殊です。
ではその料金体制を見てみましょう。
コンパスカードの特徴として大きいのは、このカード1枚で電車やバスを乗り継げるということです。
つまり、電車だけでなくバスもコンパスカードで乗れるということです。
【電車料金】ゾーン制+90分制
バンクーバー圏内の電車「スカイトレイン」の料金は、日本のように「1駅がいくら」のような料金体制ではありません。「ゾーン制」+「90分制」です。
一定のエリアの中で、90分以内であれば同じ料金で乗りまくれます。前述したように、バスへの乗り継ぎも追加料金は不要です。
コンパスカードは最高すぎる!
じゃあ、2つのゾーンをまたいで乗るとどうなるかというと、ここで初めて追加料金が発生するんですね。
料金の「ゾーン制」はこちらの地図(拡大画像はこちら)をご覧ください。
うっすらとした色ですが、ゾーンが色で分けられています。
まぁ、おおざっぱにバンクーバー、バーナビー、リッチモンド……のような「市」が1つのゾーンという認識で大丈夫です。
この1つのゾーン内の電車であれば、コンパスカードなら$2.45でいけます。2つ以上のゾーンに乗ったときの料金はこちらをご覧ください。
ゾーン数 | コンパスカード | 現金 |
---|---|---|
1ゾーン | $2.45 | $3.05 |
2ゾーン | $3.55 | $4.35 |
3ゾーン | $4.60 | $5.90 |
上の表に現金で支払ったときの料金も入れていますが、コンパスカードでのお支払いのほうが断然オトクですね。
3ゾーンだとなんと $1.30 も差があるのでコンパスカードを使わない理由はありません。
つまり、リッチモンド市にある駅からバンクーバー市にある駅に行くときは2ゾーンをまたぐことになるので、$2.45$3.55が必要ということですね!
ただし「90分」という制限があるので気をつけてくださいね。
90分を超えるともう一度料金が必要になります。
【バス料金】1ゾーンの料金+90分制
今度はバスの料金です。バスの料金は電車の1ゾーン分の料金と同じです。
電車と同じで、1度料金を払えば90分間は乗り放題で、バスを3つ乗り継いでも4つ乗り継いでも料金は加算されません。
そのバスの料金はこちらです。
コンパスカード | $2.45 |
---|---|
現金 | $3.05 |
いやー、安い! 電車と同じで、現金で支払うよりもコンパスカードの方が安いです。
コンパスカードを使うと、バスに乗ってから90分の間は電車も同じ料金で乗り継げますが、現金支払いの場合は電車は別料金になります。
【割引料金】子ども・シルバー・しょうがいのある方
今までに上で紹介している料金は、大人料金でした。
実は、コンパスカードには「Concession fare(割引料金)」のオレンジのカードが存在します。
左側のオレンジが「Concession」のコンパスカード、右側の水色が通常のコンパスカードです。
では、どんな方が「割引(Concession )」になるのかというと、こちらの方たちです。
割引適応の方
- しょうがいのある方(HandyCardを持っている方)
- 65歳以上の方
- 14〜18歳の方で学生証などがある方
- 13歳までの子ども
では大人料金と割引料金を比較しますね。
ゾーン数 | 大人料金 | 割引料金 |
---|---|---|
1ゾーン | $2.45 | $2.00 |
2ゾーン | $3.55 | $3.00 |
3ゾーン | $4.60 | $4.05 |
かなり安くなりますね。「Concession」のコンパスカードと通常のコンパスカードは色が違いますので買うときに気をつけてくださいね。
お子さんなどは、オレンジのカードにしないとかなり損しますよ!!
【2021年9月追記】12歳以下の子どもは無料で乗れる
2021年の9月から12歳以下の子どもは無料で乗れるようになりました。
As of Sept. 1, 2021, children 12 and under can ride TransLink services free of charge as part of a new provincial program. This change makes it easier and more affordable for families in and around Metro Vancouver.
Pricing and Fare Zones | TransLinkより引用しました。
ただし、バス以外はお金を払っている同伴者が必要みたいです(大人1名につき4名まで)。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
【オトクな時間帯】平日18:30以降・土日祝日は1ゾーン料金
電車に乗る方にはぜひ覚えておいてほしい情報ですが、こちらの時間帯はお得になっています。
- 平日18:30以降
- 土日祝日
なんと、2ゾーンをまたいでも、3ゾーンをまたいでも1ゾーンでの料金になります!
もちろん、90分以内という条件はありますよ!
コンパスカード自体の値段と買える場所
では、このコンパスカード自体の値段と買える場所についてです。
コンパスカードの値段
このコンパスカードですが、無料ですが無料ではありません。
いや、意味分からないですよね(笑)。実は、購入するときに$6のデポジット(保証金)が必要になります。
でもコンパスカードが不要になったときにはカスタマーサービス(Compass Customer Service Centre)に持っていけば$6全額を返金してくれるんです。なので無料と言えば無料です。
とはいえ、そのカスタマーサービスというのが、スカイトレインの「Stadium-Chinatown(スタジアム・チャイナタウン)」にしかなくて、それが面倒ですね。こちらの場所ですけど。
用意された用紙に記入して郵送すれば、応じてくれるそうです。
ちなみに買うときには、「最初から$10がチャージされているカード」も売っているので、そちらをオススメします。
コンパスカードを買える場所
コンパスカードは、主にこちらで購入できます。
- 駅
- Shoppers(ショッパーズ)
- London Drugs(ロンドンドラッグス)
- Seven Eleven(セブンイレブン)
具体的に買える場所は、こちらの公式の地図でご確認いただけますよ。
わたしは、ショッパーズで買いました。レジで聞いたらすぐに出してくれました♪
駅で買う場合は、コンパスカードの自動販売機(←後述しています)で購入できるみたいです。
その他: コンパスカードで知っておきたいこと
ではその他でコンパスカードについて知っておきたいことをまとめました。
コンパスカードは「定期券」になる
このコンパスカードですが、なんと定期券になる機能もあります。
「定期券」にはこちらの2つがありますよ!
2つの定期券機能
- Monthly Pass(定期券)
- DayPass(1日乗り放題チケット)
Monthly Pass(定期券)
まずは、1ヶ月乗り放題になるいわゆる「定期」です。
毎日、コンパスカードで支払ったときの料金と定期券料金の値段を比較してみますね。
ゾーン数 | 通常料金×2(往復)×30日 | 定期券料金 |
---|---|---|
1ゾーン | $147 | $100.25 |
2ゾーン | $213 | $134.00 |
3ゾーン | $276 | $181.05 |
コンパスカードを定期券として使うやり方は、駅などでコンパスカードに金額をチャージするときに「Monthly Pass」を選ぶだけ。これだけで定期券をチャージできますよ。
あと注意したいのが、いつ買うかです。買ったその日から1ヶ月……ではなく、買った月の間だけ有効になるそうです。
ただし、20日以降に購入すれば、翌月の定期券として適応されます。
DayPass(1日乗り放題チケット)
コンパスカードは「DayPass(1日乗り放題チケット)」の機能もあります。
1日かけていろんなところを観光したいときにはピッタリですね。
料金はこちらです。
大人料金 | $10.75 |
---|---|
割引料金 | $8.45 |
こちらも、駅などでコンパスカードに金額をチャージするときに、「DayPass」を選べばオッケー。
改札を出るときに残高が足りなかったら?
コンパスカードを使って電車やバスに乗ったとき、残高が足りなかったときはどうなるのでしょうか?
じつは、問題なくフツーに使えます。
最初に6ドルを払っているので、おそらく6ドル分は「マイナス」という表示で出ますが問題なく使えるんです。
なので電車を降りるときに改札から出られない……ということはありません。
6ドルを超えたときは分からないですが……。
その代わり、次にコンパスカードをチャージするときに、マシーンでこんな表示が出ます。
簡単に言うと「残高がマイナスになっているので払ってね」ということです。
改札を出るときには、残高が一瞬表示されるので、マイナスになっていないかは絶対に確認しましょうね!
ネットでコンパスカード登録をしておく
ネットで「コンパスカード登録(Register your Compass Card)」ができます。
自分の持っているカードの裏に書いてある番号を登録をしておくと、紛失したときに連絡すれば新しいカードに紛失したカードの残高を移行できるそうです。
無料で登録できるので、ぜひやっておくのをオススメです!! ちなみに、1つのアカウントで複数のカードの登録ができますよ。
「リストバンド」タイプのコンパスカード
リストバンドのコンパスカードもあるそうです。
TransLink releases another batch of Compass Card wristbands https://t.co/jlb9jWp5pt pic.twitter.com/4pahRf6pTD
— The Province (@theprovince) 2019年2月28日
バンドになっていて、手につける感じですね。これはスゴイ。
このタイプのコンパスカードは、在庫があれば買えるそうで「Customer Information team(604.953.3333)」に電話で聞いてねと公式サイトに書いてあります。
コンパスカードへのチャージ方法
今度は、コンパスカードへお金をチャージする方法を紹介します。
駅にあるCompass Vending Machine(コンパス自動販売機)で簡単にできますよ!
コンパス自動販売機に行く
まずは駅の構内にあるCompass Vending Machine(コンパス自動販売機)のところに行きましょう。
こんな機械です。
こんな感じで駅の構内、自動改札口の前あたりに設置されていますよ♪
「日本語」にする
コンパス自動販売機のところに行ったら、画面を操作すればいいだけです。
英語か……大変そうだなぁ……
……と思いそうですが、なんと日本語対応されています!!
下にある「日本語」を押す
画面の一番下に言語を選択するところがあります。右から2番めに「日本語」とあるので、タッチパネルで押してください。
さすが移民の国ですね……。すごい。
もう一度「日本語」を押す
なぜかわかんないですが、もう一度「日本語」を押す必要があります。
今度は上側に並んでいる6つのうち、右列の上から2つ目です。なんで2回選ぶんだろ……。たぶんミスかな?
【注意】コンパスカードをピッとする
すると、こんな画面になります。
新しくコンパスカードを購入したいときは「新規コンパスカード」を選びますが、ここでやりたいのはチャージです。
え?
どうすればいいの??
……と思う方がほとんどだと思います。
ここでコンパスカードをピッとするんですよ!
わかりにくいので、ここでつまる人多いんじゃないかなと思います。
あ、上の写真はうちの子ども用のカードなのでオレンジです。なんかマスキングテープ貼ったり、「M」って書いていますが(笑)。
メニューを選ぶ
次に「何をしたいのか?」のメニューを選びます。
お金をカードにチャージしたいので、「残額を追加する」を選びましょう。左の列の一番下です。
ちなみに表示されているメニューはこちらです。
メニュー
- Monthly Pass(1ヶ月の定期)
- DayPass(1日乗り放題)
- 残額を追加する
- 残額を見る
金額を選択する
チャージしたい金額を選択しましょう。
選べる金額はこちらですね!
- $5.00
- $10.00
- $20.00
- $40.00
- $60.00
- $80.00
- $100.00
- 最大値 - $170.90
今回は$40.00を選択しました。
支払い方法を選択
そして、支払い方法を選択しましょう。
支払い方法を選択
画面上で「支払い方法を選択」します。
現金、クレジットカード、デビットカードが選べます。
現金の場合は、そのまま現金を入れるようになっています。多くの方はカードで支払うと思いますが。
カードを挿入
わたしはクレジットカードで支払いたいので、クレジットカードを挿入します。
画面には「下にカードを挿入し、黄色のライトが点滅したら、カードを取り出してください」と書かれています。
カードを挿入するのは下にあるこちらですね。
クレジットで支払う
そしたら、普通のクレジットでの支払いと同じ手順で支払います。
上の画面では「$40.00 - OK?」とあるので、オッケーなら右下の端の「OK」ボタンです。
あとは、言語の選択、暗証番号を選ぶような流れになっています。……が、2回目にやったときは求められなかったです。なんだこの統一感のなさ。
言語の選択では、Englishの場合はそのまま右下の「OK」を押します。フランス語にしたいときは「FUNC + OKボタン」だそうです。
こっちはPINナンバー(暗証番号)を入力する画面。
これも数字4ケタを入力して、右下の「OK」ボタンです。
ていうか、この機械、液晶がイカれてますね……。
【重要】もう一度カードをピッとする
ここで、もう一度カードをピッとしましょう! これが重要です。
ピッとしないと、カードにお金の金額がチャージされませんよ!
欲しい人は領収書をもらう
最後に領収書が欲しい人はもらえます。
画面に「領収書をご希望ですか? コンパスカードは再ロードできることをお忘れなく」と出てます。
左下の「はい」を押すと、領収書が出てきます。
下に出てくるので(フタがあるのでわかりにくい)、取り忘れるのをお忘れなく(←やらかした経験あり)。
こんな画面になったら完了です!
というわけで、今回はカナダのバンクーバー圏内で使える便利なカード「コンパスカード(Compass Card)」について紹介しました。
旅行で1週間ぐらいいるなら、きっとあったほうが便利だと思いますので、「バンクーバーに来たらコンパスカード」ということを覚えておいてくださいね!