※2020年10月30日追記: 夫婦別姓についての電子書籍を販売いたしました!
こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
サイボウズ青野社長の起こす「ニュー夫婦別姓裁判」の第1回口頭弁論が2018年4月16日にありました。
国側は請求棄却を求め、争う姿勢を示したそうなのですが、非常に残念です。
今回は、日本でなかなか夫婦別姓を選べる社会にならない原因についてです。
その原因とは、夫婦別姓を男性側(国)が他人事だと認識していることです。
目次
夫婦別姓の問題は男性の意識の低さが根底にある
夫婦別姓の問題ですが、一番の問題ってなんだと思いますか?
それは……
男性(= 国)が「女性側だけの問題」だと認識していること
これが大きいでしょう。
※ ここで「男性(=国)」と書いているのは、日本の国会議員のほとんどを占めるのが男性だからです。
実際にわたしは、通称として旧姓を名乗り続けていますが、「戸籍上では改姓させられている」という事実を知った人が、いちいちこんなことを聞いてくるんですよ。
「夫が名字を変えてもいいの?」とか、「婿養子になったの?」とかです。もうウンザリ。
男性も名字を「変更させられる対象」です
知らない方もいるかも知れませんが、夫が妻の姓にするには、妻が夫の姓にするのとまったく同じ手順です。
上の画像は「婚姻届」ですが、ここで「妻の姓」というところにチェックを入れるだけでオッケーです。複雑な手続きなんて一切ないですよ♪
でも、現実にはカップルのうち95%以上では、「女性側」が改姓しています。
なぜでしょうか?
「結婚したら女性が改姓しろよ」という強力な圧力が日本社会にあるからです。
不利益を受けているのはほとんどが女性
そんな状態ですから、結婚で姓を変更させられているのは現状として女性だらけに偏っています。
そのため、ほとんどの男性が、改姓の不具合を知りません。
いえ、知っていてもあくまで他人事なんですよね。「へぇー、手続きめんどくさそうだね。がんばってね♪」レベルなんです。
先日、わたしが銀行口座を通称姓(旧姓)で作ろうとしましたが、免許証の名前と口座名義の一致が必要で、けっきょく開設できませんでした。
なぜなら、免許証は戸籍名になっているからです。
昨日も、SIMフリーのスマホをUQモバイルでネット契約をしようと思いましたが、クレジットカードの名義と免許証の名前が一致していないことが理由で契約できませんでした。わたしは、この短期間でもこれだけの不具合を被っているんですよ。
今の日本社会では、通称名が法的に証明できないという問題があるからです(追記: 今は住民票に旧姓併記ができるようになりましたが、ただそれだけです)。
……というか、本当は「戸籍謄本」を見れば、「旧姓 → 今の名字」への流れが見えるので確認できるんですが、それすら受け付けてくれないんですよ。
住信SBIネット銀行も、楽天銀行も、UQモバイルも業務を怠っているだけなんですけどねぇ……。
とはいえ、もし仮に「戸籍謄本」で旧姓がかろうじて証明できるとしても、通称名を使用したいがために毎回何百円も市役所にお金を払わされるのも問題です。
市役所に移動する時間とお金もムダですし、コレ自体が不公平です。
でも、こういう問題を男性側は「他人事」と認識しているんです。
夫婦別姓は女性だけの問題だと思ってないか?
こういうことを書くと「夫婦別姓を実行するのが悪い」という方もいるでしょう。
そういうことを言う方は、男性側に多いと思いますが、「女性が自分の名字のままでいたい」というのがそんなに気に食わないのでしょうか?
女性が「自分の名字のままでいたい」と言うと「女性のわがまま」だと言う方がいますが、本気で思っているのでしょうか?
そもそもですが、男性の皆さんは、自分の名字のままでいたいから、女性側に名字を「変えさせている」んですよね?
「いや、そんなことはない!」という男性がいたら、今日、市役所に行って、妻側の姓に変更してきますか?
しませんよね? だって改姓って、超面倒くさいですから。
その面倒くさいことを、女性にやらせているのです。性別が女性だというたった1つの理由だけで。
しかも女性側が改姓することに性別による合理性などないのに。
もう一度書きますが、法律では男性が姓を変えても良いんです。
女性より手続きが大変とか、そういうことも一切ありませんよ。
男性が「自分は関係ない」と思っているのが一番の問題
さて、いつになっても夫婦別姓を選べない日本社会ですが、男性が「自分には関係ない」と思っているのが一番の問題です。
大事なので何度でも言いますよー!
今回の青野さんの裁判の大きな特徴は男性が訴えていることです。
つまり、「男性側の問題でもある」と訴えていることがかなり大きいと思います。
そう。「夫婦別姓が選べるようになる社会」というのは「多様性を受け入れる社会」を目指すという意志表示です。
それに対して、「請求棄却を求め、争う姿勢を示した」という国ですが、「多様性を受け入れないということを表明している」と受け取ればいいのでしょうか。
……というか、そもそもですが、「女性だけ訴えても伝わらない」というのが、日本が「超・男性社会である」ということを象徴しているので幻滅しかないんですけどね……。
さて、今回は、日本で夫婦別姓が選べるようにならない大きな理由について書きました。
権力を持っている男性側(例: 政治家のほとんどが男性)が「男性の問題」だと認識していないという状況が本当に問題です。
青野さんの裁判は心の底から応援しています。
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