こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
今回はスマホで使えるオススメのスニペットツールでありキーボードアプリでもある「PhraseExpress」を紹介します。
簡単に言うと「ワンランク上の単語登録」で、スマホでこんなことが一瞬でできるようになりますよ♪
目次
iPhone版「PhraseExpress」について
では、iPhone版「PhraseExpress」がどういうものかについて紹介します。
iPhone版「PhraseExpress」のインストール
「PhraseExpress」は現在のところ、スマホ版ではiPhone版しかないようで、Androidでは使えません。
こちらからインストールできますよ。
テンプレートを一瞬で呼び出せる「キーボード」のアプリ
冒頭で、PhraseExpressというアプリは、「ワンランク上の単語登録」という表現を使いました。
でも、「テンプレートを一瞬で呼び出せるアプリ」という表現のほうが合ってるかもしれません。
半角文字を入力すると登録している「フレーズ」が出てくる
もう一度、冒頭で見たアニメーション画像を見てみましょう。
この例だと、半角アルファベットでMeruと入力した瞬間に登録していた「フレーズ」が、まさに「一瞬」で入力されました。
つまり、「PhraseExpress」は、指定した文字(半角アルファベットのみ)を入力することでテンプレートを呼び出せる「キーボード」のアプリというわけです!
すごすぎるッ!!
メモ帳に保存しているテンプレートからコピペするのと比べると、いかにPhraseExpressがラクなのかがわかります。
日付も自動で入力できる
後述していますが、日付も自動で入力できます。
この日は「2021年1月8日」だったので、自動でそのように入力されます。
やり方は後述していますよ♪
iPhone版「PhraseExpress」は無料でも使える
「PhraseExpress」は個人利用でしたら無料でも使えます。
ですが、「登録数が10個まで」であったりと、制限があるので内部課金で「Pro Edition」にしておきましょう。
買い切りで$24.99(3,000円ぐらい)なので、余裕でもとが取れる金額です!
「Pro Edition」にする方法は次のとおりです。
「OK」をタップ
はじめにアプリを立ち上げると次のような画面になるので、OKをタップします。
さらに「OK」をタップ
さらに「OK」をタップしましょう。
上の内容は、データをiCloudに保存するかどうかについて聞いています。
「Get extra features」をタップ
開いた画面に「Get extra features」という文字があるのでタップします。
「Upgrade to Pro Edition」をタップ
あとは「Upgrade to Pro Edition」をタップすれば購入する画面になるので、購入してください。
「買い切り」なので1回払ってしまえばOKです。
iPhone版「PhraseExpress」の使い方
ではiPhone版「PhraseExpress」の使い方を見ていきましょう。
iPhoneのキーボードに追加する
まずは、iPhoneの「キーボード」に「PhraseExpress」を追加しましょう。
やり方がわからない場合は、iPhoneのなかにキーボードを追加する方法という記事をご参考に。
キーボードを「PhraseExpress」に変更する
iPhoneにキーボードを追加できましたか?
できたなら、メモ帳などのアプリで文字を入力するときに、キーボードを「PhraseExpress」に変更します。
やり方は次の手順ですよ。
キーボードの左下にある「地球」アイコンを長押し
キーボードの左下にある「地球」のようなアイコンを長押しします。
PhraseExpressのキーボードを選択
iPhoneに登録されているキーボードが出てくるので、PhraseExpressのキーボードを選択しましょう。
具体的には「PhraseExpress English - PhraseExpress」と書いてありますよ。
キーボードが「PhraseExpress」になった
これでキーボードが「PhraseExpress」になりました。
登録したフレーズを呼び出す方法
キーボードが「PhraseExpress」になれば、あとは登録したフレーズを呼び出すだけです。
やり方は2つあります。
指定した文字を入力する
まずオススメなのが指定した文字を入力してフレーズを呼び出す方法です。
次の例だとMeruと入力することで、メルマガのテンプレートを呼び出しています。
こちらの方法が速いのでオススメです!!
タップして選択する
もう1つの方法が、「タップして『入力したフレーズ』を選択する方法」です。
こちらのアニメーション画像をご覧ください。
キーボードの左下にある「」(PhraseExpressのアイコン)をタップし、登録したものを選択するだけです。
人によってはこちらのほうが使い勝手がいいと思います!
iPhone版「PhraseExpress」でフレーズを登録する方法
では、スマホ版「PhraseExpress」にフレーズを登録する方法を紹介します。
大まかな手順としては「フォルダ」を作って、その中に登録するだけです。
フォルダを作る
まずは、登録したフレーズを入れておくための「フォルダ」を作っておきましょう。
上の画像では、Instagramで使うフレーズは「インスタ」というフォルダに、メールで使うフレーズは「メール」というフォルダに入れて管理しています。
右下の「+」をタップ
画面の右下の「+」をタップします。
「New folder」をタップ
出てきたウィンドウから「New folder」をタップしましょう。
フォルダの名前を決定
フォルダの名前を決定します。
これはわかりやすい名前でオッケーです。
下にある「Autotext」の欄は、ふつうは使わないので無視して大丈夫ですよ♪
右上の「Done」をタップ
右上の「Done」をタップしましょう。
作成したフォルダが表示される
これで、作成したフォルダが表示されるようになりました。
「フレーズ」を登録する
フォルダができたら、その中に「フレーズ」を登録していきましょう。
作成したフォルダをタップして開く
作成したフォルダをタップすると、そのフォルダの中に入れます。
右下の「+」をタップ
続いて、右下の「+」をタップしましょう。
「New phrase」をタップ
出てきたウィンドウから、「New phrase」をタップします。
「フレーズ」を登録する
では一番重要な「フレーズ」の登録です。
次のように登録しましょう。
- Description(フレーズ名)
- 「Description」には、自分で管理しやすいようなフレーズの名前を入れましょう。
- Autotext(トリガーになるフレーズ)
- 「Autotext」の欄には、トリガー(引き金)になるフレーズを「半角のアルファベット」で入力します。上の例では「Hello」という文字を入力すると「Phrase content(呼び出される文字列)」に入れた文字列が出現します。
- Autotext(フレーズを呼び出すタイミング)
- 「Autotext」の空欄の横にある「プルダウン」は、「フレーズを呼び出すタイミング」の選択です。「Execute immediately(即座に実行)」を選択しましょう。「Hello」と入力して即座に「Phrase content(呼び出されるフレーズ)」に入れたフレーズが出現します。
- Phrase content(呼び出されるフレーズ)
- 「Phrase content」には、「Autotext」で設定したトリガーを入力したときに、出現させたい内容を入力しましょう。
右上の「Done」をタップする
「フレーズ」の登録ができれば、右上の「Done」をタップすると登録ができます。
登録が完了
登録が完了したものは、フォルダの中で次のように表示されます。
iPhone版「PhraseExpress」でできること
じつは「PhraseExpress」の機能は、登録したフレーズを一瞬で呼び出すだけではありません。
「変数」を使うことで、先述した「今日の日付」を出力したり、計算したりと、いろいろなことができるようになります。
では、スマホ版の「PhraseExpress」でできることを紹介していきましょう。
コピーした文字列を挿入
コピーしてクリップボードに入っている文字列を、指定した場所に出力できます。
PhraseExpressへの登録例
「{#insertclipboard}
」という変数を入れたところが、コピーしている文字に置き換わります。
「お客様の名前」のように、文中に何回か出てくるものがある場合は便利ですよね。
例
{#insertclipboard} 様
ご連絡ありがとうございます。ピザ・クイテーナのヨスと申します。
このたび、{#insertclipboard} 様にはご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません。(後略)
ほかのフレーズを挿入
あるフレーズのなかに「ほかのフレーズ」を挿入したい場合、変数を使うことで挿入できます。
たとえば、メールの返事をフレーズとしていろいろ登録したとします。
そして、「今だけ入れたい文言」をメールの冒頭に入れるとしましょう。
例
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上の文言をすべてのメールのテンプレートに手作業で入れるのは面倒ですよね。
その上、このセールが終わったときには全部のメールのテンプレートから削除しないといけません。
そこで、「別のフレーズを読み込む変数」の登場です。
この方法を使うことで、1か所を変更するだけですべてのフレーズが変更になります。
PhraseExpressへの登録例
「{#insert フレーズの名前}
」の変数を次のように入れましょう。
例
そして、これとは別に「Sale」というフレーズにこちらを登録する必要がありますよ。
例
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上の例では、「フレーズの名前」として「Sale」を使っています。
時間を計算して挿入
そして、スマホの時計から今の日付、時間を取得することもできます。
さらには、今の日付に数字を足して「3日前の日付」や「1週間後の日付」などを出力することも可能です。
これはむちゃくちゃ便利ですよ!
使える変数(基本)
まずは日付や時間を呼び出す基本的な変数から紹介します。
当日の日付 (例: 2021/01/08) | {#date} |
---|---|
今の時間 (例: 13:37:24) | {#time} ※ 何時何分何秒まで出ます。 |
当日の日付と今の時間 (例: 2021/1/8 1:37 PM) | {#datetime} |
微調整可能な変数(日付)
こちらの変数たちは、日付の表記を自由にカスタマイズできます。便利なので、ぜひ使ってみてください。
当日の日付 (例: 2021年1月8日 Fri) | {#datetime -f yyyy年m月d日 ddd} ※ yyyy が「年」で、m が「月」、d が「日」、そしてddd が「曜日(※ 英語のみ)」に置き換わります。 |
---|---|
翌日の日付 (例: 2021年1月9日 Sat) | {#datetime -f yyyy年m月d日 ddd -s 1d} ※日付のあとに -s 1d をつけると、当日の日付に1プラスされます。翌々日なら -s 2d 、1年後なら -s 1y です。 |
前日の日付 (例: 2021年1月7日 Thu) | {#datetime -f yyyy年m月d日 ddd -s -1d} ※日付のあとに -s -1d をつけると、当日の日付から1がマイナスされます。2日前なら -s -2d 、3か月前なら -s -2m です。 |
「年」「月」「日」だけでなく「曜日」も出力されます。
ただし、曜日は「月曜」なら「Mon」のように英語の略しか出せません。
ほかには、「140918」のようなコードも「{#datetime -f yymmdd}
」のようにアレンジすれば出力できます。
「年」や「月」を2桁にしたいときは、y
をyy
にするだけでOKです(「月」ならmm
、「日」の場合ならdd
です)。
そのほか使える変数(その他)
そのほかにも、こちらのような変数が使えますよ。
今の時間 (例: 13:55) | {#datetime -f t} ※ t が「今の時間」に置き換わります。日付も合体させたいときは、{#datetime -f yyyy年m月d日(ddd)t} のように繋げるだけでいけます! |
---|---|
今年に入って何週目か (例: 38週目) | {#datetime -w}週目 |
今年に入って何日目か (例: 261日目) | {#datetime -d}日目 |
数字を計算する
税率などを即座に計算して出力したいときにもPhraseExpressは便利です。
たとえば、こちらの例では、Taxと入力し、出てきた欄に「1500」を入力することで、消費税10%を計算してくれています。
PhraseExpressへの登録例
計算するときには、次のような変数をフレーズに登録します。
例
{#calc {#input -head 数字を入力してください! -single}*1.1}
上の例の「*1.1(『×1.1』の意味)」を変更することでどんな計算もできます。
足し算なら「+」、引き算なら「-」、掛け算なら「*」、割り算なら「/」を使いますよ。
入力ウィンドウを出す
入力ウィンドウも出すことができます。
ただし、これはキーボードではなく、PhraseExpressのアプリ内で起動させます。
作ったフレーズの横にあるアイコンをタップすると、入力ウィンドウが出てきて、そこに入力した後、クリップボードにコピーされます。
そしてペーストすると、入力したものが出力されますよ。
PhraseExpressへの登録例
「{#input 質問}
」のような変数を次のように入れましょう。
例
株式会社 {#input -会社名は?}
{#input -個人名は?} 様
いつもお世話になっております。
株式会社 ピザ・クイテーナのヨスと申します。
{#input -内容は?}
「{#input -好きな動物は?}
」のように質問形式の文字を入れるとわかりやすいですね。
入力フォーム
最後に入力フォームです。こちらも便利で、いろいろな使いみちがありそうです。
こちらも、キーボードでは使えず、「PhraseExpress」のアプリから「コピー」する形になります。
こちらのアニメーション画像をご覧ください。
PhraseExpressへの登録例
たとえば、上のアニメーション画像で使っている「日記」のようなものは、次のように登録しています。
例
■ 一日の評価
━━━━━━━━
{#formcheckbox -text 今日はいい日だった? -vals 良かった|あんまり}
■今日の天気
━━━━━━━━
{#formcombobox -text 今日の天気は? -items 晴れ|曇|雨|雪|嵐}
■本日食べたもの
━━━━━━━━
{#formeditbox -text 今日は何を食べましたか? -def うどん -single}
■思ったこと
━━━━━━━━
{#formeditbox -text 思ったこと -required}
入力フォームで使える変数
では上の例で使っている変数を詳しく説明しましょう。
{#formcheckbox -text 今日はいい日だった? -vals 良かった|あんまり} | チェックボックスを出す変数です。「 -text 」はウィンドウ内に出てくる質問を入力するところ。チェックを入れた時/入れなかったときに表示される文字は「 -vals 」のあとに「A|B 」の形で入れます。「A」の部分がチェックを入れた時に出る文字。 |
---|---|
{#formcombobox -text 今日の天気は? -items 晴れ|曇|雨|雪|嵐} | プルダウンを作る変数です。「 -items 」のあとに「A|B|C|D|E 」のようにいれていきます。 |
{#formeditbox -text 今日は何を食べましたか? -def うどん -single} | 1行テキスト入力欄を作る変数です。「 -def うどん 」の部分で、入力欄にはじめから入れておきたい文字を入力できます。最後の「 -single 」を取ると、複数行入力欄になります。 |
{#formeditbox -text 思ったこと -required} | 今度は、複数行を表示させる変数。最後に入れてある「 -required 」を入れることで、必須入力項目になります。 |
iPhone版「PhraseExpress」を使うときの注意点
最後にiPhone版「PhraseExpress」を使うときの注意点を紹介しましょう。
フレーズ登録のとき変数にミスがあると落ちる
「PhraseExpress」のフレーズを登録するときに、「{#insertclipboard}
」のような変数を入力する場合は注意が必要です。
もしスペルに入力ミスがあると、アプリが落ちてしまう(クラッシュしてしまう)ことがあります。
入力している途中でアプリが落ちてしまうと、入力が途中になっていて保存されていないフレーズは消えてしまいますよ!
なので、メモ帳などに一度書いてから、PhraseExpressにコピペするのをオススメします。
iPhone版「PhraseExpress」のキーボードでは日本語入力ができない
iPhone版「PhraseExpress」のキーボードでは日本語の入力ができません。
そのため、日本語を入力するときはキーボードを切り替える必要があります。
日本語が入力できたとしてもフリック入力がいいのでわたしはこのキーボードを使いませんが。
最初の文字が大文字アルファベットになる
iPhone版「PhraseExpress」のキーボードで入力するときは、一番最初の文字が大文字になります。
そのため、トリガーとなる文字を決めるときは、「Sale」のように、最初を大文字にしておきましょう。
さて今回はiPhone版の「PhraseExpress」の使い方や活用方法を詳しく紹介しました。
「文字入力」という観点からはどうしてもパソコンのキーボードに劣るスマホですが、こういうアプリを使うことで効率化は図れますよ。
今のところ、iPhone版しかありませんが、ぜひインストールして使ってみてくださいね。
効率化を求める人のための書籍『光速パソコン術』
わたしは自他共に認める「効率化オタク」です。
そのわたしが、KADOKAWAさんから『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』という書籍を出版しました。
おかげさまでめちゃくちゃ好評です。この記事を気に入ってくれたなら、きっと満足していただけるはず!