お知らせ
※2022年4月29日追記: 現在はフットスイッチの使用をやめています。詳しくはこちらに追記しました。
こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
今回は足でパソコンを操れる「フットペダル」の「Savant Elite2(サヴァント・エリート2)(Kinesis社)」を使ったレビュー、感想を紹介します。
Windows でも Mac でも使えるフットペダルなので、どちらを使っている人でも安心して使えますよ。
そもそも「フットペダルってなに?」という人は下記記事をお先にどうぞ。
「Savant Elite2」の外観
では「Savant Elite2」の外観を紹介しましょう。
こちらのように3つのペダルがあります。
大きさはこちらのような感じです。
わたしの足は25cmぐらいなのでなんとなく大きさが伝わると思います!
こちらは斜めから見たところ。
まぁ、シンプルな作りです。
3つの足で踏むペダルがあるだけですからね。
パソコンにはUSBでつなぐ
「Savant Elite2」は Bluetooth には対応していません。そのため、パソコンにはUSBコードで繋ぐことになりますよ。
上の画像のようにUSBコードはかなり長いので、「パソコンに届かない!」ということはないでしょう。
電源がつくと、こちらのように緑のランプがつきます。
ちなみにペダルを踏んでいる間は、この緑のランプの隣にある赤いランプも点灯しますよ。
それぞれのペダルにもコードでつながっています。
もっと近づいてみましょう。
「Savant Elite2」を横から見た様子
こちらは「Savant Elite2」を横から見たところです。
では実際にペダルを踏むと高さはどのくらい変わるのでしょうか?
どのくらいの「踏み込み」があるのかを見てみます。
足で踏むと、「カチッ」という音とともに下の画像の高さになります。
自動車のアクセルほど踏み込む必要はないです(笑)。
裏面には滑り止め付き
裏面には滑り止めがついています。
わたしの部屋はじゅうたんですが床のところでも使えますね。
あと、後述していますが、裏面に穴があります。
この穴の奥に左右に切り替える「スイッチ」があり、通常使用時と設定するときに切り替えるようになっていますよ。
「Savant Elite2」の使い方
では、「Savant Elite2」の使い方を紹介します。
「Savant Elite2」をパソコンに接続
まずは「Savant Elite2」をパソコンに接続しましょう。
USBコードをパソコンにつなぐ
フットペダル「Savant Elite2」は、USBのコードでパソコンとつなぎます。
Bluetooth 無線だったらよかったんですけどね。
キーボードを認識させる
初めてつないだときは、「キーボード設定アシスタント」のウィンドウが表示されます。
続けるをクリックしましょう。
あとはペダルを踏むだけ
あとはペダル(スイッチ)を踏むだけです。
初期設定では、3つのペダルはこちらの役割が当てられています。
左 | 真ん中 | 右 |
---|---|---|
マウスの 左クリック | マウスの 左ダブルクリック | マウスの 右クリック |
ただ、これはあまり有益ではないので設定を変更しましょう。やり方はすぐ下で紹介しますね。
「Savant Elite2」の設定方法
では、「Savant Elite2」の設定変更のやり方を紹介しますね。
わたしは「Mac」です。そのため「Windows」の人は画面が違うことをご了承ください。
「プログラムモード」にする
まず覚えておきたいのが、「Savant Elite2」には2つのモードがあることです。
Play Mode (プレイモード) | 通常のモード |
---|---|
Program Mode (プログラムモード) | 設定を変更するときのモード |
通常は「プレイモード」でいいのですが、設定を変更するときには「プログラムモード」にする必要があります。
では、そのやり方を説明します。
「Savant Elite2」をひっくり返す
モードを変更する方法ですが、「Savant Elite2」の裏面からできます。
「Savant Elite2」をそっとひっくり返しましょう。
こんなふうになっています。
「楊枝」などでスイッチを切り替える
そして、つま楊枝などでスイッチを切り替えます。
スイッチなんてどこにあるの?
……と思いますよね。じつはこちらの穴の奥にスイッチがあるんですよ!
穴の上にある注意書きをよく見ると、こんなふうに書いていますよね。
裏面に書いている文字
PROGRAM MODE PLAY MODE
この穴の奥に、よく見るとスイッチがあるんです。
この奥のスイッチをつま楊枝でカチッと左側に動かすと、「プログラムモード」になります。
奥は「基盤」なので、傷つけないように気をつけてくださいね。
「Savant Elite2」のアプリを開く
プログラムモードにして少し待つと、パソコンの画面にアプリが表示されます(USBコードでパソコンと「Savant Elite2」は繋がっている前提)。
そのアプリを使って設定の変更をするわけですね!
「KINESIS FP」をダブルクリックで開く
「KINESIS FP」というアイコンが出てくるので、ダブルクリックで開きましょう。
これが、「Savant Elite2」の本体ですね。
アプリを選ぶ
「firmware」というフォルダの中に下の画像のようなファイルが並んでいます。
自分のパソコンに合ったアプリを選び、ダブルクリックで開きましょう。
選ぶアプリはこちらのようになっています。
Windows | SE2 SmartSet App (Win).exe |
---|---|
Mac | SE2 SmartSet App (Mac).app |
【参考】アプリのバージョンが合わない場合
ところが、
すんなりと行かない人のほうが多いと思います(すんなりといけばラッキーです)。
使っているパソコンが新しい場合、「Savant Elite2」に入っているアプリのバージョンが古すぎて動かないんですよ。
わたしの場合はこんなメッセージが出ました。
とりあえずOKを押しましょう。
メーカーに問い合わせる
そして、こちらから問い合わせましょう。
わたしの場合、こちらのようなメッセージを送りました。
Mac のCatalina(バージョン10.15.1)を使っていますが、「SE2 SmartSet App (Mac).app」をダブルクリックするとこのように表示されます。
▼ ▼ ▼
- - - - - - - - - - - - -
“SE2 SmartSet App (Mac).app”はアップデートの必要があります。このアプリケーションをこのバージョンのmacOSで動作させるには、デベロッパによるアプリケーションのアップデートが必要です。詳しくは、デベロッパにお問い合わせください。
- - - - - - - - - - - - -
どのようにすればよいのでしょうか? 手順をご教示お願いいたします。
ちなみに「読みやすいメールの書き方」もうちのブログで人気の記事です。
返信でダウンロード先を教えてもらえる
お返事のメールが届いたら、そのなかにダウンロード先のURLがあると思うので、クリックしてダウンロードしましょう。
ちなみに金曜日の14:00に送ったのですが、2時間でお返事が来ました(笑)。早すぎてビックリ!
解凍して「KINESIS FP」の中に移動
Zipファイルでダウンロードされるので、解凍します。
解凍したものを「KINESIS FP」のなかの「firmware」のなかに移動しましょう。
わたしの場合、上の画像のなかの「SE2 SmartSet App for Mac(v1.2 - 64 Bit).app」がダウンロードしたファイルですね。
もしかしたら、今はバージョンがもっと上になっているかもしれませんが。
ダブルクリックする
移動したデータをダブルクリックして開きましょう。
すると、こんなウィンドウが出ました。
「これ、ダウンロードしたファイルだよね? 信頼できるかわからないけど開いてもいいの?」と聞かれるのでひるみそうになりますが、開くでオッケーです。
「Yes」をクリック
開くと、こんなウィンドウが出ました。
下記のように書いていますが、気にせずYesを押してください。
Cannot open pedals.txt configuration file. Create a new file?
(コンフィグのファイル「pedals.txt」を開けません。新しいファイルを作りますか?)
これで設定ウィンドウが開きますよ! できなければ、またお問い合わせしてみてください。
「Savant Elite2」の設定の手順(通常設定)
では、いよいよ「Savant Elite2」の設定の手順を紹介します。
こちらのような設定画面が開いているはずです。ここで設定をしていきますよ。
とはいっても、カンタンなので問題なくできます♪
「Configure」をクリック
まずは、画面の左下を見てください。
見ての通りですが、左、中、右のペダルの写真があります。
それぞれにConfigure(設定)のボタンがあるのでクリックします。
もちろん、左の端のペダルの設定をするときは左端のConfigureをクリックします。
登録したいキーを押す
そして、登録したいキーを押しましょう。
たとえば、右端のペダル(スイッチ)を踏めばControlキーの役割にしたいときは、そのままControlキーを押すんです。
すると、上の画像の黄色い部分に{Control}という文字が出現します。
「Done」を押す
そして、Done(完了)をクリック。
「Save」を押す
左上のほうにあるSaveボタン(保存ボタン)を押します。
「Exit program」を押す
つづいてExit program(プログラムを閉じる)を押しましょう(Saveボタンの近く)。
「プレイモード」に戻す
そして、忘れてはならないのが「Savant Elite2」をひっくり返して「PLAY MODE(プレイモード)」に戻すこと!
楊枝などを使って、今度は右側にスイッチを動かしましょう。
これで完了です!
【複数キーを組み合わせる場合】「Savant Elite2」の設定の手順
じつは、設定するときに複数のキーを組み合わせることができます。
たとえばCommand+Cとか、Ctrl+Cとかも登録できちゃうんです!
さらにはCtrl+Shift+Alt+Deleteのように2つ以上のキーも組み合わせられます。
ワクワクしてきたんじゃないでしょうか!?
そのやり方を紹介しますね。
「Configure」をクリック
ふつうの設定と同じで、設定を変えたいペダルのConfigureを押しましょう。
「Multiple Actions (Macro)」を押す
右上にある「Multiple Actions (Macro)」をクリックしましょう。「複数のアクション(マクロ)」と書いてありますね。
組み合わせたいキーを押す
あとは組み合わせたいキーを押せばオッケーです。
コピペの鬼ならこんな登録もありかも。
左 | 中 | 右 |
---|---|---|
Ctrl+C (MacならCommand+C) |
Ctrl+X (MacならCommand+X) |
Ctrl+V (MacならCommand+V) |
あとは、Doneを押して、Save→Exit programをお忘れなく。
個人的にはCtrlやCommandのような単体キーをそれぞれに設定するのをオススメです!
【マクロで複数の手順を連続させる場合】「Savant Elite2」の設定の手順
もっとマニアックな設定を紹介します。
たとえば、「選択した文字列をコピーして、新規のメモ帳を開いてそこにペーストする」という複雑な動作をペダルを踏むだけで完了させたい人もいますよね?
そんな「マクロ」を組んだ動作にも対応しているんですよ。実際の動作をアニメーションにしたのはこちらです。
効率化好きの人はヨダレが出てきたんじゃないでしょうか?
そのやり方を紹介しますね。
「Configure」をクリック
ふつうの設定と同じで、設定を変えたいペダルのConfigureを押しましょう。
「Multiple Actions (Macro)」を押す
右上にある「Multiple Actions (Macro)」をクリックしましょう。訳すと「複数のアクション(マクロ)」です。
キーを順番に入力していけばOK
あとはキーをどんどん押していけばオッケーです。
上の画像ではこちらのような手順を登録しています。
【例】登録した手順
- Command+C(コピー)
- Option+3でメモ帳(CotEdittor)を起動(BetterTouchToolでメモ帳を起動するショートカットをこのキーに登録している)
- 「Short Delay (125ms)」で125ミリセカンド動作を遅らせる
- Command+Nで新しいメモ帳を開かせる
- 「Short Delay (125ms)」で125ミリセカンド動作を遅らせる
- Command+V(ペースト)
これを起動させると、以下のアニメーションのようになるわけです!
超マニアックですよね……。補足として追記します。
【補足1】アプリを起動させる方法
補足として、上の例で紹介している「アプリをショートカットで起動させる方法」を紹介します。
Windows | ショートカットのプロパティで「Fキー」をアプリ起動のショートカットキーに設定できるのでやっておく |
---|---|
Mac | BetterTouchToolというアプリで「アプリの起動」をショートカットとして登録できるのでやっておく |
ただし注意点があります。このショートカットを登録する前に「Savant Elite2」側の登録をしておきましょう。
そうでないと、「Savant Elite2」に登録しているときに「アプリ起動のショートカット」を押すと、アプリが起動してしまい登録できません(笑)。
Macなら、BetterTouchTool自体でマクロ(シークエンス)を組んでショートカットを作り、そのショートカットを「Savant Elite2」で起動させるのでもオッケーです。
【補足2】「動作を遅らせる」ためのプログラム
「Savant Elite2」には、動作を遅らせるためのプログラムも用意されています。
たとえば、ふつうにメモ帳を開く動作のあとにショートカットキーを押すように連続して登録すると、ほとんど同時にこの2つの動作が行われます。
そうなると、2つめのショートカットが反応しないことがあるんですよね。
そこで登場するのが、「Special Actions(スペシャルアクション)」の項目です。
この「Special Actions(特別なアクション)」のメニューにはいろんな動作が登録されています。
たとえば、「Left Mouse Click(左のマウスクリック)」とか。
ここでは動作を遅らせる「Delay」だけ紹介します。
Short Delay (125ms) | 125ミリセカンド遅らせる |
---|---|
Long Delay (500ms) | 500ミリセカンド遅らせる |
このミリセカンドというのは「1000分の1秒」なので、500ミリセカンドは「0.5秒」という意味ですね。
ちなみに、1秒遅らせたいときは「Long Delay (500ms)」を2回連続で登録すればいけます。
【補足3】手順を間違えたとき
マクロを組んでいて登録するべき手順を間違えたときにはBackspaceキーやDeleteキーは使えません。
なぜなら、そのキー自体もマクロに組み込まれるからです。
そこで、マクロが入力される「黄色い領域」の下にあるボタンを使います。
Backspace | 1つ前の手順を消す |
---|---|
Clear | 入力されている手順をすべて消す |
Cancel | 手順を入力するのをやめる |
これでバッチリ登録できますね。
「Savant Elite2」への登録例
わたしはゲーム用ではなく、ふつうのパソコン作業の効率化のために「Savant Elite2」を使っています。
どんなキーをフットペダルに登録したら効率がいいのかというお話をしますね。
登録するキーを選ぶポイント
登録するキーを選ぶポイントはこちらになります。
登録するキーのポイント
- 頻繁に使うもの
- 連打して使わないもの
- いろんな場面で役に立つもの
頻繁に使う「機能」キー
まずは当たり前ですが、「頻繁に使うもの」です。
とはいえAのような通常キーはオススメしません(笑)。そんなことよりもタッチタイピングを極めましょう。
たとえばWindowsならCtrlキー、MacならCommandキーなどは頻度からもオススメです。
連打して使わないもの
そして、2つ目のオススメするキーの条件ですが「連打して使わないもの」です。
たとえ、頻度が高いキーだとしても連打することの多いキーは避けましょう。
たとえば、BackspaceやDeleteキーって、間違った文字を削除するときに連打しますよね?
オススメしない理由は連打は足でやるよりも手でやる方が速いからです。
→←キーも同じ理由でオススメしません。
いろんな場面で役に立つもの
そして最後のポイントは汎用性です。
たとえばCtrl+C(MacではCommand+C)はよく使うでしょう。
でもこれだけを登録してしまうと、ほかの役目への汎用性がありません。
このショートカットを登録してしまうのではなく、CtrlやCommandキーを登録しておけば、Ctrl+AのときやCtrl+Vのときにも使えますよね。
フットペダルが役に立つ場面が増えるということです。
「Savant Elite2」でおすすめの登録
最後にオススメする登録を具体的に紹介します。
Windowsで登録にオススメのキー
わたしがWindowsでフットペダルに登録するのをオススメするキーはこちらですよ。
オススメの登録キー
- Ctrlキー
- Altキー
- Shiftキー
- Windowsキー
- Windows+D(デスクトップを表示)
2つのアプリを行き来する場合は、Alt+Tabを登録してもいいかもしれません(登録できないかもしれないけど)。
Macで登録にオススメのキー
では今度は、Macを使っている人にオススメの登録キーです。
オススメの登録キー
- Commandキー
- Optionキー
- Controlキー
- Fn+F11(デスクトップを表示)
- Control+↑(ミッションコントロールを表示)
- Control+←(左のデスクトップを表示)
- Control+→(右のデスクトップを表示)
わたしの場合、なぜかFn+F11(デスクトップを表示)が登録できなかったので、仕方なくBetterTouchToolでショートカットとしてF11に「デスクトップを表示」を設定して、それを呼び出しています。
【例】Macでわたしが登録しているキー
わたしが実際にMacで登録しているキーはこちらになります。
左 | 中 | 右 |
---|---|---|
Option | デスクトップを表示(Fn+F11) | Command |
左のペダルにOptionを設定している理由も紹介しますね。
わたしの場合、Optionと数字を組み合わせてアプリが切り替えられるようにしています(ばんか さんのBetterTouchToolの便利でオススメな設定集を参考にしました)。
たとえばこちらのように。
Option+1 | Google Chromeを起動(ブラウザアプリ) | Option+3 | CotEditorを起動(メモ帳) |
---|---|
Option+4 | Transmitを起動(FTPアプリ) |
Option+5 | Evernoteを起動(クラウドのメモアプリ) |
Option+6 | 現在空いている |
Option+7 | Adobe Photoshopを起動(写真加工アプリ) |
Option+8 | Adobe Illustratorを起動(デザイン制作アプリ) |
そのため、たとえばEvernoteに画面を切り替えようと思えば、左のペダルを踏みながら5キーを押すだけでよくなります。
これ、めちゃくちゃ便利です。
【追記】現在は使用を中止
すごく気に入っていたこのフット・スイッチですが、現在は使用を中止しました。
その理由は、以下の2つの理由です。
フットスイッチをやめた理由
- 「プログラムモード」にしても設定アプリが起動しなくなったから
- 家じゃないと使えないから
まず、プログラムモードにして設定を変更しようとしても、Macのアップデートに適応していないのか設定画面が開かなくなりました。
それともう1つの大きな理由は、家でないと使えないことです。
キーボードは持ち運べても、さすがにフットスイッチは持ち運べません。
パソコン環境を統一させるのは効率化にとって重要な要素の1つであるため、フットスイッチの使用はあきらめました。
今回はわたしの使っている「Savant Elite2」の使い方から設定方法、オススメの設定を紹介しました。
かなりマニアックなガジェットで、しかも値段も高いですが、効率化が大好きな人にはオススメです。ぶっちゃけ、ヘンタイ用のガジェットです。
ふつうの人ではコスパ悪すぎるので
正直なところオススメできませんが、気になった人はぜひどうぞ。
こちらのように1つペダルのものや2つペダルのものもありますよ♪
Savant Elite2の種類