こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
先日、学校に配布されたこんなプリントについて書きました。
「このイラストの中で女の子は何人?」という算数の問題です。これが色んな意味で問題としては適切じゃないなというお話です。
これは算数の問題です……よね?
この中で「女の子は何人いるでしょう?」という問題なのですが……
先日、学校やメディアの中で無意識に植え付けられる価値観でも書きましたが、これはジェンダー的に偏った価値観を植え付けるため、よくない問題です。
忘れてはならないのが「算数」の問題だということです。子どもに数を数えられるかを問う問題。
「どういう容姿をしているのが女の子か?」という価値観を問う問題ではないんですよね。ましてやジェンダー教育でもないはず。
この問題が解けますか?
そしてもう一つの問題点がこちら。ちょっと名前を改造してみたのですがどうですか? どの子が女の子かわかりますか?
英語の名前に置き換えると、わかんないですよねー。
実は……
すべて女の子の名前です。
つまり、この問題は数を数えるスキルだけでなく、「性別によってこんな名前の傾向がある」という知識も問われています。算数の問題にこれは必要ないですよね。
さらに言うと「ダニー」は男の子でもいるので、どっちかわからんし。
ということで、日本の名前に戻してみます。
日本で長年住んでいれば「さくら」が女の子に多い名前だとわかりますが、これも絶対ではありません。
男の子にいる可能性もふつうにあります。「たける」だって女の子にいても違和感ないです。
算数では絶対的な指標を提示しろ!
どうしてもこの問題で「おんなのこ」を数えさせたいのであれば……
こんな感じで、「おんなのこ」という表記をするべきです。絶対的な指標がないとだめでしょ。算数なんだから。
そして「女の子は髪が長いべきだ」「女の子はスカートを履いているべきだ」と偏った考えに見えないように、髪が短い女の子やズボンを履いた女の子のイラストも入れておくべきです。
というか、ネコとか犬にすればいいのに、なんで人間の性別を数えるんだろう……。LGBTの人はクラスに1人ぐらいの確率でいると言われているのに……そういう子に配慮してほしいですね。
もう21世紀ですから、イラストに肌の色が違う子が入っていても良いレベルなのに……。
今回の話とは別に、日本の算数で前から気になっているものがあります。
それは「単位」です。「お花はいくつありますか?」のような質問の解答で「5個」と書くと減点になること。「5本」じゃないとダメなんですね。
でもこれは「算数」で評価することではありません。日本語(国語)の領域なので、解答欄にあらかじめ「本」のような単位を入れておくべきでしょう。
こういう評価する部分がズレてると測定すべきところが見えなくなりますのでご注意を! 友達ブロガーのへんもさんも同じようなこと以前に書いてたな。