こんにちは。自分はテレビ見まくっていたのに、自分の子どもにはテレビを見せないヨス(プロフィールはこちら)です!
そうなんです。うちの子どもはあんまりテレビを見ません。……っていうか、親がテレビ好きじゃないので、うちにはテレビを点ける習慣がないと言うのが理由ですが。
そんな私にも安心して見せられるテレビ番組があります。それはEテレで土曜の8:35AMからやっているアニメ『おさるのジョージ(原題: Curious George)』です。
ということで、今回はウチの子どもたちの大好きな『おさるのジョージ』について語りたいと思います。
目次
ジョージの害がなくて安心なところ
『おさるのジョージ』はアメリカのアニメです。
賛否両論はありますが、アメリカは日本と違い、テレビの規制が厳しいです。
子ども向けのアニメはなおさらのこと。これは子を持つ親にとってはすごく安心できます。
主人公は悪意を持ってイタズラをしていない
ジョージは好奇心旺盛で、なんでもかんでもやろうとして、それがとんでもない失敗を引き起こしたりします。でも、すべて純粋な気持ちでやっています。
悪意を持ってイタズラしているわけではありません。
これって、子どもと同じなんですよね。ティッシュを全部箱から出したり、コップの中に手を突っ込んでかき混ぜたり……全部親にとってはやってほしくないんですが、子どもの成長の過程として必要なことです。
George loves the view from outer space in Curious George 3: Back to the Jungle! #CuriousGeorge pic.twitter.com/pkvzZXEzMj
— Curious George (@GoCuriousGeorge) May 15, 2015
小さい子どもがジョージを見ると共感するし、ちょっと大きい子が見ると妹や弟と重ねあわせてみることができます。
人間が主人公のものよりも「サルだもんな。仕方ないよなー!」って感じで見られるのがイイです。
悪い人間が出てこない
ジョージの登場人物は良い人ばかりです。ジョージのイタズラに腹を立てる人はいますが、それでジョージに虐待とかしたらジョージじゃなくなります。
もちろん世の中には悪い人間がいます。これは紛れもない事実です。なのでそれを反映してか、ほとんどの子ども用の番組にも悪い人間が出てきます。
No matter where life takes him in Curious George 3, George can always count on his best friend. #CuriousGeorge pic.twitter.com/LZM08Zmek7
— Curious George (@GoCuriousGeorge) June 3, 2015
いやー、黄色い帽子のおじさんとか最高ですよね。こんな愛情にあふれた人に育てられたい。
小さいところでは、主人公に嫌なことをするヤツとか、大きいところでは、人間世界を支配しようとしているヤツとか、世界を恐怖に陥れようとするヤツとか。
私は、幼児や小学校低学年に、そんなに悪いヤツをアニメで出す必要はないかなと思っています。そんなものは、どうせ学校教育などの集団生活の中で嫌というほど学んでいくことになりますからね。
暴力表現がない
日本の子ども向け番組は暴力表現がないものはなかなかありません。
例えば、『ドラえもん』だとジャイアンとのび太の関係とかなにげに嫌ですね。ある意味上下関係みたいで。
まぁ、最近のドラえもんでは殴ったりするのは無いのかも知れませんが(あくまで昔のドラえもんで評価してます)。
注目!
— ONE PIECE サウザンドストーム (@onepiecets_info) February 5, 2016
「ONE PIECE サウザンドストーム」には名場面をカード化した「シーンカード」が登場!サウストのバトルはスカッとすること間違いなし!#サウスト #ワンピース pic.twitter.com/sYE9V7eBjy
『なんとかレンジャー』『仮面ライダー』『プリキュア』『ポケモン』と、どの人気番組を見ても戦いが無いものはありません。
たぶん、面白いのだろうとは思いますが、別に幼児に見せる必然性が存在するとは思えません。
男の子にそういう番組を率先して見せようとする親も多いですがそんな番組見たら、性別に関係なく、そりゃ真似したがるでしょ。キックとかしたくなるでしょ?
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— コミックナタリー (@comic_natalie) February 13, 2016
そんな子どもを見て、まったく男の子はこういうの好きねぇ……って、おまえが見せた(学ばせた)からだろ!って思ってしまいます。
『アンパンマン』のアンパンチすら暴力にカテゴライズするわたしからすると、ジョージほど安心して見せられるアニメはありません。
下品な表現がない
昔は『まいっちんぐマチコ先生』とか『おぼっちゃまくん』とか、いろいろありましたねー。
こういうの、最近ではゴールデンタイムではやれないでしょうねー。「ターッチ!」とか「ともだちんこ!」とか露骨ですもん。
それにしても親が子どもに見せたくないテレビ番組で常に上位にランクインする『クレヨンしんちゃん』ってよっぽど下品なんでしょうね。私は見たことないから知りませんが。
とは言いつつ、私もそういうアニメを思いっきり見て育ちましたが……ハイ。面白かったです(笑)。
職業による固定的な男女差別がない
ジョージにはいろんな職業の人が出てきます。でも、ジョージではこの職業は男性!、この職業は女性!といった職業による男女差別があまりありません。
例えばジョージによく出てくる女性キャラクターのワイズマン博士。
彼女は博物館を経営している博士です。こんな肩書きのキャラクターは、日本の番組だと十中八九、男性のキャラになっていたでしょう。
注目!
— ONE PIECE サウザンドストーム (@onepiecets_info) February 18, 2016
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日本のアニメやCMなどは、どれを見ても男性女性の性別役割分業や、職業による男女差別がしっかりと残っています。誰もがそれを普通だと思わされているので、なんとも思わないと思いますが。
私にとっては『サザエさん』すら問題だと思っています。家で一切の家事を手伝わないマスオと波平……あんまり見せたくありませんね。マスオが酔っ払って帰る姿とか、カッコ悪すぎです……。
ジョージはサルなので性別を感じさせない
ジョージはサルです。厳密にはサルのオスですが、まぁサルなので性別を意識させません。
なぜ性別を感じさせない主人公が安心かというと、日本では特に主人公が男の子の番組、歌、絵本、児童書が圧倒的に多いからです。
男の子が主人公の作品が多すぎると「男の子が主体で、女の子は客体」という思想を無意識に刷り込む原因となります。
そして、男の子にとっては女性蔑視を、女の子にとっては受け身的な性格を再生産していくことを助長しています。
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一人称の「ぼく」という日本語が、子どもっぽさを表現しやすいため、歌や絵本などで好まれることも影響していると思いますが。
動物が主人公だとしても、メスにはピンクの服、オスには青い服を着せたがりますよね(Eテレの『おかあさんといっしょ』など参照)。
ひどい場合では、性別のないロボットのキャラでもオス、メスに分けて、ピンクの服やら青い服を着せています。ジョージは服すら来ていません。
なんでそれを嫌がるかと言うと、そういうのは大人が勝手に作った「らしさ」だからです。「女の子はピンク」といった価値観を無理やり刷り込まれるのは、私は好きではありませんから。
アメリカのアニメなのでタバコが出ない
ジョージにはタバコを吸うキャラクターは一切出て来ません。
子ども向けの番組で喫煙を表現することは、アメリカでは「喫煙者を増やすこと」に繋がるため(たぶん)、禁じられているからなのですが、めっちゃ同感ですよー。
とにかく、アメリカや欧州ではタバコやタバコの広告の規制が厳しいです。誰もが知っているようにタバコが身体に悪く、依存性が高いからです。
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— ONE PIECE.com(ワンピース) (@OPcom_info) January 20, 2016
なので、子どものうちから、タバコはダメだと教えられます。タバコのパッケージにすら「タバコの煙でズタボロになった肺の写真」とか「タバコはあなたを死に導く」系のコピーが載っているほどですからね。ステキ。
日本は政治家に愛煙家が多いとか、アレがあーなったとかしょうもない理由で、地球で一番タバコに甘い先進国と言われています。
それは逆に言うと、タバコの煙がダメな人や嫌いな人に厳しい国です。
そういえば人気アニメ『ワンピース』のサンジは、ヘビースモーカーで有名ですね。でも海外版ではキャンディーを舐めているように修正させられているんだとか。
ほとんどのシーンでタバコくわえているので、修正大変だなぁ(笑)。
サンジのタバコの吸い方はカッコ良く描かれすぎなので、あれで日本人の喫煙率上がるんじゃないのか心配になるほど。良い子は真似すんな~!と祈るばかりだわ。
ジョージのこの辺が好ましい!
ジョージは安心するだけでなく、テーマも子どもに見せる内容として好ましいと思います。親が見ていて、へーそうなんやー!って思うことも。
暴力で片付けない
暴力がないので当たり前ですが、暴力で片づけません。悪者が悪いことして、主人公がボコン!と一発やって覚えてろ-!っていうのがありません。子ども用印籠パターンですね。
世の中のことは暴力で解決してはいけません。そんなこと当たり前なのに、なんで子ども向けのアニメに盛り込むんでしょうね。
子どもの好奇心をそそるテーマ
毎回テーマがあるのですが、どれも好奇心をくすぐるものばかりです。
たとえば、リサイクルについてとか、浄水場のしくみとか、小型カメラとか、化石発掘とか。結構知的です。
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— Universal Pictures All-Access (@UniAllAccess) June 23, 2015
その中でもリサイクルとか、子どもがもっと大きくならないと知り得ないようなことを見せてくれるのは嬉しいです。
子どもはジョージと同じで、日常のことに興味津々です。悪者が来てブチのめさなくても、世の中には面白いことがいっぱいあります。
ジョージのがんばる姿が良い
ジョージでよくあるストーリーですが、ジョージがなんらかの失敗をして、それをなんとか修復しようと試行錯誤するという話。これって子どもの姿そのものです。
子どもも同じで、何かをやろうと思って失敗を積み重ね、うまく出来るようになります。
ジョージが面白い発想で物事を解決しようとするところに子どもは夢中になります。こういうのって脳を刺激しそう。
音楽がジャジーで良い感じ
これは特に個人的好みになってしまいますが、音楽がジャジーな感じで良いです。そんだけ!
さて、ジョージについていろいろ書きましたが、私個人は日本のアニメ、大好きです。子どもの頃からアニメ漬けで育ちましたし、一時期はアニメおたくと呼ばれるレベルでした。
でも、それをそのまんま自分の子どもに見せられるかと言うと、考えてしまいます。それは、自分にとって間違った知識や、偏った考えを教えこまれてたな……って思ったことが非常に多いからです。
あ、書くのを忘れていましたが、ウチでテレビを見ないようにしているのには、もう一つ理由があります。それは、家族の対話の時間が奪われるからです。
小学校にもなると、子どもも忙しいです。学校から帰ってきたら習い事に行って、宿題(これがけっこう多い)。そして、ご飯食べたり、兄弟姉妹で遊んだりしているとあっと言う間に時間がなくなります。なのでそこにテレビに時間を奪われるとゆっくり話をする時間がないんです。
もちろん、小学校高学年とか中学生にもなると状況が変わってくるかも知れません。それまでに、テレビを始め、メディアというものの存在についてしっかり話しておきたいと思っております。
ほかのアニメ見せるぐらいなら、ヨス的には断然『おさるのジョージ』をプッシュします!!