こんにちは! フィギュアスケート大好きなヨス(プロフィールはこちら)です。
2018年から聞こえ始めた新しいジャンプの名前をご存じですか? それは「オイラージャンプ」という名前です。
なんかひょうきんな響きですが、「オイラージャンプ」ってどんなジャンプなのでしょうか?
今回はオイラージャンプについて紹介しますね。
目次
オイラージャンプは7種類目のジャンプ?
フィギュアスケートのジャンプには6種類があります。
こちらの6つです。
2018年から聞き始めた「オイラージャンプ」は7つめの新しいジャンプなのでしょうか?
答えは「ノー」です。
実は、フォーム的にはループジャンプに近いため、今までは「シングルループ」とか「ハーフループ」と呼ばれていました。
実は、オイラージャンプというのは、つなぎのジャンプなんですね。
何をつなぐのかというと、連続ジャンプです。
連続ジャンプの秘密
ということで、まずは「連続ジャンプ」の秘密について紹介します。そのほうがわかりやすいので。
実は、連続ジャンプというのは普通にやると連続ジャンプとして使われるジャンプが2種類に限定されます。
なぜなら、6種類あるジャンプのどれでも、着氷は同じフォームで、右足で降りるからです(ジャンプの回転が反時計回りの場合)。
そのため、着氷してついたままの「右足」から始まるジャンプじゃないと、次のジャンプが跳べません。
具体的には、連続で跳ぶうちの「2つ目のジャンプ」に使えるのは、こちらの図のように「トウループ」「ループ」の2種類だけになります。
着氷した右足そのままを使って次のジャンプをするのが「ループ」で、着氷して即座に左足のつま先をついてジャンプするのが「トウループ」です。
左足から始まるジャンプを連続ジャンプに入れたいときは?
でも、連続ジャンプにほかのジャンプも入れたいですよね。
ところが、先ほども書いたように、左足から始まるジャンプ(左足滑走のジャンプ)は、連続ジャンプの2つ目として使えません。
たとえば、2つ目のジャンプとしてフリップジャンプを持ってくることを例に出すと、こちらの図の「足」を見てもらえるとよくわかると思います。
そこで、オイラージャンプを「つなぎのジャンプ」としてはさむんです!
「オイラージャンプ」は単なるつなぎのジャンプ
ということで、オイラージャンプを羽生結弦選手が使っているシーンを見てみましょう。
トリプルアクセルをしたあと、「あれ?! なんかジャンプ失敗(ステップアウト)した?!」というジャンプをして、次の「フリップ」を跳んでいます。
このあれ?! なんかジャンプ失敗した?!のように見えるジャンプが「オイラージャンプ」です。
こういう「つなぎ」をはさんだ連続ジャンプは、以前は「ジャンプシークエンス」と呼ばれていました。
ちなみに英語では「Euler」と書き、略すときには「Eu」と書きます。
そのため、トリプルアクセル+オイラー+トリプルフリップを略して書くとこちらのようになります。
3A + 1Eu + 3F
以前は「1回転ループ」と捉え、「3A + 1Lo + 3F」のように表現していたころもありました。
でも、着氷した右足を、左足に変更する目的に使う「ジャンプって言っていいの?」という感じのジャンプなので、変な感じはします。
そもそも、ジャンプは「右足」で着氷するのに、オイラーは左足で着氷しますし。
オイラーのあとに使えるジャンプは?
では、オイラージャンプのあとに使えるジャンプを見てみましょう。
オイラージャンプで左足に置き換わったため、左足から跳ぶジャンプが跳べるようになります。
こちらの4つが左足滑走から始まるジャンプです。
でもオイラーから繋げられるのは、サルコウとフリップです。
まず、アクセルは前向き体勢でジャンプするので、できません。ルッツもアウトサイドに重心がかかるため、オイラーのあとには使えなさそうですね。
オイラージャンプの得点は?
そして、オイラージャンプの得点ですが、1回転ループと同じく「0.5点」のようですね。
つなぎですが、ジャンプとしてカウントされるんですね。
さて、今回は2018年から耳にするようになった「オイラージャンプ」について紹介しました。
正直なところ、「つなぎの中途半端なジャンプ」なのに「ループジャンプ」としてカウントしていたことには、かなり違和感を持っていたので、ちょっとだけスッキリしました。