こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
今回はフランス在住の絵本作家Chiakiこと宮本千安紀さんと対談してきました!
フランス国内でも注目されている作家さんですよー!
目次
Chiaki Miyamotoって?
Chiaki Miyamoto(宮本 千安紀)さんは、フランス在住で、主にフランスで活動している日本人絵本作家です。
フランス国内でも注目されている人気絵本作家で、とにかく可愛いキャラクターを描くのが得意です。
絵本のほかには、フランスの幼稚園とか図書館でワークショップをして、絵を描くことの楽しさを伝え歩いています。
ほかにもたくさんの絵本を手がけているのですが、どれもかわいいでしょ?
フランスに惹かれたきっかけ
今回はフランス在住で絵本作家として大活躍している Chiaki Miyamoto さんとの対談です。
さっそくですが、Chiaki さんがフランスに住み始めたのはいつですか?
2000年に渡仏したので今年(2017年)で17年目になります。
すごい! もう17年になるんですね。
そもそもなんですけど、いろんな国がある中でなぜフランスに行こうと思いましたか?
デザイン専門学校(日本)の卒業旅行で、前から興味のあったフランスに行ったのがきっかけです。
元々、漫画『ベルサイユの薔薇』を中学生のときに読んでから、フランス革命のことなどに興味を持っていた国でした。
興味の発端がマンガというのがさすがですね(笑)。
旅行で行って、フランスのどういうところにひかれたのですか?
街の雰囲気とか色々あるけれど、一番印象に残ったのはある美術館に入ったとき、絵画の前でイーゼルを立てて模写している人を見かけたことです。
日本では見たことのない光景で、芸術に対してなんて懐が深いんだろうと思いました。
確かにそんな光景は見たことない!
日本だと美術館って敷居が高い場所のように思えますが、フランスではどうなんでしょうか?
フランスでは美術を学ぶ学生は美術館などに無料で入れたりします。
たしかに「芸術」というと日本ではちょっと敷居が高いイメージですよね。
フランスでは一般レベルで普通に浸透しているんです。
そういうのを目の当たりにして、日本でデザイン専門学校を卒業したばかりでしたが、フランスで「絵」というものをもう一度根本から学んでみたいと思いました。
なるほど。芸術に対する意識の違いにひかれたということですね。
で、実際に留学しようと思った。
そのときにどういうふうに動いたんですか?
何を学びたいかよくわからなくなったときに「運命」の出合い
当時はインターネットも普及してなかったので、フランス留学関係の情報を見せてくれる機関を訪ねたり、本や冊子なんかで学校を探しました。
でも情報を集めているうちに、美術留学といっても絵画やデザイン、壁画、騙し絵など色んな分野があることを知り、目移りしてしまったんです。
自分は具体的に何を学びたいのかわからなくなってしまって戸惑ってしまいました。
なんと! それでどうなったんですか?
悶々とした気持ちを抱えていた時に偶然、大谷美術館でボローニャ国際絵本原画展が開催されることを知って。
海外の絵本や物語が子どものときから好きだったので興味を持って、観に行ったんです。
わたしもそれ、観に行きました(笑)。めちゃくちゃ良かったですよね!
そう! その時に目から鱗が落ちたというか「私も絵本がやりたい!」と留学の目的が一瞬で決まりました。
ああー、その気持ちすごくわかります!
実はわたしもあの原画展に行ってから、絵本を買うようになりました。トップクラスの絵本って、人生を変えるほどの魅力がありますよね。
ですよね。あのとき、絵本を見に行ったことが人生の分岐点だったんですね。
それにしてもスゴイ……。フランスに行くことも、何を学ぶか決めることもまさにインスピレーションですね!
完全に右脳人間だ(笑)。
はい。右脳人間ですよ(笑)。
フランスの良いところは?
フランスに長年住んでみて、フランスのどういうところがいいなぁと思いますか?
私が暮らすリヨンでいうと、のんびりした町の雰囲気とか、仕事ではオンとオフとはっきり分ける働き方とかいいなあと思います。
残業なんてしてる人は稀でしょうねえ。
あと、バカンス休暇が長いのがいい(笑)! まぁ、私はフリーランスなのでその恩恵は受けてませんが。
「のんびりした町の雰囲気」……素晴らしいですね。写真を見てのイメージどおりです。
こんな風景で残業ばっかりしてたらイヤですね(笑)。
たしかに(笑)。
では、そんな町で、Chiakiさんはどんな1日を過ごしているんですか?
朝起きたらまずメールチェックをして、それから仕事にかかります。
でも、家で仕事していることもあって、途中で普段の買い物に出かけたり雑用を片付けたりと、なかなか日中は仕事だけに集中できなかったりします(笑)。
めちゃくちゃわかる(笑)!「在宅あるある」ですね。
やっぱり(笑)?
なので、私は夕方か夜から仕事し始めることがけっこう多いです。
そうなると必然的に寝るのは遅くなりますね。
去年くらいから寝る前にはストレッチなんかの運動を1時間くらいして汗をかいて寝るように習慣づけています。
Chiakiさんが自分の作品でお気に入りTOP3
絵本の話に戻りますが、Chiakiさんが自分の作品で気に入っているものトップ3はなんですか?
初めてストーリー制作にチェレンジした『Le petit renard a la recherche du vent(キツネちゃん、風を探しに)』が、難しかった分思い入れが深くてその意味でトップ1でしょうか。
あとは日本を意識した版画絵本の『Le petit monde de MIKI(ミキちゃんの小さなせかい)』。
あと、版画と千代紙を使った絵本で『MON PANDA(ぼくのパンダちゃん)』も気に入っています。
Chiakiさんが絵本を描くときにこだわっているところ
Chiakiさんのイラストはキャラクターがいつも凝っていますよね。
どのキャラクターも魅力的で、めちゃくちゃかわいい。
そんな絵を描くときにこだわっているところはなんですか?
絵本だから動物だったり子供だったりするけど、やっぱり登場人物の表情かな。
ってことはやっぱり「目」ですね。
なるほど! 漫画と同じですね!
元々、漫画家を目指していましたからね。
あと、文章の内容と絵ができるだけ重ならないように気をつけています。
文章と同じものを描いても面白味がなくなりますから。
だから文章から離れすぎない程度で、できるだけ想像力を膨らませるようにしています。
へー! その話を聞くと、なるほど!と思います。絵本ならではのテクニックですね。
では最後に、今後やってみたいこと、展望なんかを教えてください。
さっきも言いましたが、私は最初は漫画家になりたくてその時からずっと絵を描いてきています。
今になってまた漫画を描いてみたいという気持ちが蘇ってきていて。
おお! ここに来て漫画!!
そう言えば、某少女漫画雑誌に投稿して賞を取ったこともありましたね!これは楽しみ!
なつかしい! でも今後、描くとしたら、当時描いていた少女漫画ではなく、動物漫画を描いてみたいですね。
もう世の中には動物漫画は数多くあるけど、違った視点の面白いものを描けたらな〜と夢想しています(笑)。
今のChiakiさんの描く動物漫画ですか!
むしろ、絵柄的に漫画に向いているような気もしますね。 ぜひ描いてください!
期待しています。
がんばります!
今回は対談ありがとうございました!
今回の対談は岡山県の倉敷にある「つづきの絵本屋」さんでさせていただきました。すてきな絵本屋さんです。
参考: つづきの絵本屋
日本で買えるChiakiさんの書籍
Chiakiさんはフランスで活動している絵本作家なので、残念ながらその作品は日本では買えません。
でも、実は日本で販売されている書籍もあるんです!
どちらの書籍もフランスの写真たっぷりで、Chiakiさんの可愛いイラストもしっかり堪能できます。
両方読んでの感想ですが……ハッキリ言ってうらやましすぎです。
さて、今回対談させていただいたChiakiさんですが、実はわたしのデザイン学校時代からの古い友達です。
対談というコンテンツなので丁寧な文章に直していますが、本当はこんな丁寧な言葉遣いではありません(笑)。
というわけで、Chiakiはブログもやっているので、そちらでもフランスの暮らしを垣間見れて楽しいですよ♪