※2020年10月30日追記: 夫婦別姓についての電子書籍を販売いたしました!
こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
「選択的夫婦別姓」に反対しているのは高齢者が多いというお話をご存じですか?
「選択的夫婦別姓に賛成する人なんて少数派」と批判されたところにこのデータ。えっ? えっ? 70歳以上を除くと完全に逆転してるじゃない。どちらが少数派だよ!(NHKが2015年12月に実施) pic.twitter.com/udAKdyFx0C
— 青野慶久 (@aono) 2018年1月5日
これ、なぜなんだろうと思いませんか? 今回はその理由に迫ってみます。
目次
「夫婦別姓」に反対するのは年配の方ばかり
現在、日本中で注目されている夫婦別姓の裁判。
年代別で見ると、夫婦別姓を圧倒的に嫌っている年代があります。こちらをご覧ください。
「選択的夫婦別姓に賛成する人なんて少数派」と批判されたところにこのデータ。えっ? えっ? 70歳以上を除くと完全に逆転してるじゃない。どちらが少数派だよ!(NHKが2015年12月に実施) pic.twitter.com/udAKdyFx0C
— 青野慶久 (@aono) 2018年1月5日
こちらは2015年12月にNHKで実施された調査でのデータだそうです。
表にまとめ直すと……
同じ名字 名乗るべき | 同姓・別姓選択できるように | |
---|---|---|
20・30代 | 36% | 61% |
40代 | 36% | 63% |
50代 | 32% | 66% |
60代 | 47% | 49% |
70代以上 | 69% | 27% |
全世代 | 50% | 46% |
ほとんどの世代では「夫婦別姓が選択できてもいいよ」と答えているにも関わらず、なんと!
70代以上だけ逆転しています!
これは異常だし、ぜったいに理由がありそう。
高齢者は「多様性」という概念がない?
もしかしたらですが、高齢者の方たちは「選択的」という言葉を知らずに反対しているのでは?
そもそも、「選択」という言葉が浸透しないのも、人生そのものに「選択肢」がなかった方が多かったからではないでしょうか?
そうか! 今気づいた。高齢者には「多様性」という概念がないんだ!
人生そのものに「選択肢」がなかった方が多いので、「選択的」という言葉が理解できていないんですよ。だから高齢者に「選択的夫婦別姓」の話をしてもハナっから「そんなの許さん!」なのでは。 https://t.co/XpbQnhWifT
— ヨス@2018年春に出版 (@yossense) 2018年1月22日
昔は「選択できる」という権利、「多様性」という概念が存在しなかったので、「選択的」という言葉があっても理解ができていないのではないでしょうか?
なんとなく「自分たちの過去が否定されるように感じるから」という理由で、新しい議題について「よくわからんけど許さん!!」という反応をしている気がします。
「べき」という表現
自分たちの人生に選択肢がなかったため、多様性を理解しようとしてもできないのです。理解のできようがないのです。
そう考えると「選択できる」という現象を許容することは、自分たちの人生を否定することにも映ってしまいます。
若者たちの未来を奪ってでも、選択的夫婦別姓を否定することで自分たちの過去を守っているのです。
それにしても「同じ名字 名乗るべき」という表現がこわすぎますね。
「選択的夫婦別姓に賛成する人なんて少数派」と批判されたところにこのデータ。えっ? えっ? 70歳以上を除くと完全に逆転してるじゃない。どちらが少数派だよ!(NHKが2015年12月に実施) pic.twitter.com/udAKdyFx0C
— 青野慶久 (@aono) 2018年1月5日
この「べき」という表現も、こういう時代に育った方にとっては共感する要素なのでしょうか。
- 日本人はこうあるべき
- 女・男はこうあるべき
- 結婚はこうあるべき
- 若者はこうあるべき
……というがんじがらめの中で育てば、「〜するべき」という言葉は心地よく響くのかもしれません。
高齢者の意見が反映されてはいけない理由
もしこの理由が事実であったとしても、そうじゃなかったとしても、この問題に関して高齢者の意見が反映されることは危険です。
なぜなら、ほとんどの高齢者にとって、「夫婦別姓が選べるようになる」という議題は他人ごとだからです。
もし明日、夫婦別姓が選べるようになったとしても、ほとんどの高齢者の日常にはなんの変化もありません。
結婚している方が「強制的に別姓にさせられる」というわけではないので、あえて別姓にしたいと思っている方以外は
高齢者の生活は1ミクロンも変わりません。
つまり、こういうことです。
結婚をこれから控えている世代 | 夫婦別姓に賛成 |
---|---|
結婚がもはや関係ない世代 | 夫婦別姓に反対 |
こういう構図があるんですよね。
結婚というイベントが今後の生活に関係ない方たちが、今後の人生にとって重要な方たちの選択肢を奪っています。
ふつうの内容だったら「もう〜おじいちゃんって頑固なんだから……」で許されても、これが許されるといけないのは若者の未来がかかっているからです。
選択的夫婦別姓は高齢者の思想を否定していない
ただ、知ってほしいことがあります。
選択的夫婦別姓というのは、「同姓でもいいよ♪」「別姓でもいいよ♪」と多様性を求めているだけです。
ここを理解してほしいのですが、反対する方の考えを一切否定していないんです。
それに対して、「夫婦は同じ名字であるべき」というのは、「オレたちの考えに賛同できないやつは許さん!」というわけです。
怖いですね……
「同じ名字 名乗るべき」という言葉を言い換えると、「若者の多様性を許すべきではない」という意味ですから。
時間が解決するのは100%間違いない
さて、こちらの回答ですが、時間が経てば「賛成派」が100%逆転すると言えます。
「選択的夫婦別姓に賛成する人なんて少数派」と批判されたところにこのデータ。えっ? えっ? 70歳以上を除くと完全に逆転してるじゃない。どちらが少数派だよ!(NHKが2015年12月に実施) pic.twitter.com/udAKdyFx0C
— 青野慶久 (@aono) 2018年1月5日
なぜなら、人間には寿命があるからです。反対している人たちが多い世代は50年後にはほとんどが他界されていると断言できるからです。
そうなれば、圧倒的多数の方が夫婦別姓に理解を持っているようになり、夫婦別姓を選択できる世の中になるのは必然でしょう。
それまでの間、若者の自由を邪魔し続け、老害のままいるのか。もしくは、「選択肢のある人生」を概念として理解し、受け入れ、すべての人が幸せに生きられるために貢献するのか……。
高齢者で反対されている方に考えていただきたいです。
2017年度の最新データ
先日、2017年12月に、同じ調査を内閣府がやりました。
今回は18歳〜19歳が含まれるようになったので、前回とまったく同じ状態ではないですが、ほぼ同じと考えて良いでしょう。
内閣府の調査データをグラフ化。今回の選択的夫婦別姓訴訟では、「赤」が反対で、「青」と「紫」が賛成になる。60歳以上はほぼ関係ない法改正だが、どの辺を見て「国民の意見が大きく分かれている」と言うのか教えてほしいぞ、総理&法務大臣。 pic.twitter.com/OsMFpeEk66
— 青野慶久 (@aono) 2018年2月14日
想像通り、さらに夫婦別姓に反対している人は減っていて、やっぱり反対している人は高齢者に完全に偏っています。
そして、これまた予想通りですが、前回よりもはるかに夫婦別姓容認派が激増しています。
さて、今回はなぜ高齢者に「選択的夫婦別姓」に反対する方が多いのかについてまとめました。
「選択肢が増える」ということは誰も傷つけないし、誰も否定しません。
ましてや今まで歩んできた高齢者の人生を否定することも一切ありません。
もし反対する高齢者の方が近くにいらっしゃいましたら、そのことを伝えてあげてください。
Twitterではこの記事のような内容のつぶやきをよくしています。
この記事を気に入った人はぜひフォローしてくださいね♪
「夫婦別姓」の書籍を出版しました!
Amazonの電子書籍で、夫婦別姓についての電子書籍を販売いたしました!
あなたの「想い」を「発信」してみませんか?
もし、この記事を見て共感してくださったなら、あなたも発信してみませんか?
わたしの著書『読まれる・稼げる ブログ術大全』では、ブログをこれからはじめたい人、発信をはじめたいと思っている人に必要な情報がすべて詰まっています。
ただ闇雲に発信するのではなく、「伝わりやすさ」がもっとも重要です。
ぜひ、あなたの考えている「社会のここがおかしい」をブログやSNSで正しく発信しましょう。