※2020年10月30日追記: 夫婦別姓についての電子書籍を販売いたしました!
こんにちは! 夫婦別姓を20年以上実践しているヨス(プロフィールはこちら)です。
2020年を超えても未だに「選択的夫婦別姓」が導入されない日本。
なぜ、「選択的夫婦別姓」を毛嫌いする人がいるのでしょうか?
その大きな理由のひとつが「選択的夫婦別姓」という名称の悪さ、字面の悪さです。
このことに関してTwitterで投稿したら、思った以上に反響がありました。
「夫婦別姓」という日本語を見るたびに感じる違和感がある。
べつに「別々になりたい」というわけじゃないんですよねー。
自分の姓のままでいたいだけ。
この日本語もおかしいよなーって思う。
「選択的自己姓継続」って名称ならまだしっくりくる。
— 効率化のヨス(フェミニスト/ブロガー) (@yossense) November 20, 2021
今回は「選択的夫婦別姓」より、もっと適切な名称について考えました。
目次
なぜ「選択的夫婦別姓」という名称がダメなのか?
はじめに、なぜ「選択的夫婦別姓」という名称が適切ではないのかについてお話ししましょう。
「夫婦別姓」という言葉のイメージが悪い
まずお話ししたいのは「夫婦別姓」という字面の悪さについて。
「別」という漢字の字面が悪い
これは断言します。
字面の悪さが「選択的夫婦別姓」のイメージを悪くしているのは間違いありません。
その犯人は
「別」という漢字です。
日本人の多くが「別」にもつイメージといえば次のようなものでしょう。
「別」のイメージ
お世辞にも「いいイメージ」とは言えません。
「別姓」という言葉を知らない人が見て悪いイメージを持っても不思議ではありません。
「別姓」という言葉がもたらすイメージ
その悪の根源である「別」という漢字がくっついた「別姓」という言葉がもたらすイメージとはどういうものでしょうか?
「家族がバラバラになりそう……」というイメージです。
まさに反対派の人たちが持っているイメージですよね。
「選択的夫婦別姓」の本来の意味とかけ離れている
「選択的夫婦別姓」という言葉の字面・イメージの悪さについてお話ししました。
ここで一番問題なのは「選択的夫婦別姓」の内容と「ネガティブなイメージ」がかけ離れていることです。
「選択的夫婦別姓」の目的は「姓を別々にすること」ではない
「夫婦別姓」という言葉を次のように思っている人は多いのではないでしょうか?
夫婦が「別々の姓」になりたいんでしょ?
いいえ、違います!!
「夫婦の姓を別々にすること」は目的でも目標でもありません。
姓を「別々」にしたいのではない
夫婦別姓にしたいカップルのほとんどは、夫婦の姓を別々にしたいわけではありません。
ただ単に、自分が生まれてからずっと使っている姓を結婚後も使い続けたいだけです。
多くの男性が「当たり前」にやっていることを、女性もしたいだけです。
法律上は男性が改姓してもいいはずなのに、女性に「改姓しろ」という圧力がすさまじい現実があるという問題は今回は触れません。
つまり、夫婦別姓の目的は「姓を別々にすること」ではなく「生まれ持っての姓を使い続けること」なのです。
「別姓」という言葉は本質とは違うイメージを吹き込む
それなのに「夫婦別姓」という言葉を使うとどうなるでしょうか?
まるで夫婦別姓をしようとしている人に対して「夫婦の姓を別々にしようとしている人」というイメージを持ちませんか?
「別」なんて言葉を使うと、なんか「破壊者」みたいなイメージをもってしまいそう……。
別々にしたいのではなく、自分が生まれ持っての姓を名乗り続けたいだけ。
その結果として、夫婦の姓が別々になるだけです。
繰り返しになりますが、
夫婦の姓を別々にすることが目的ではないのです!
「選択的夫婦別姓」という名称を変更しよう!
そこでわたしは「選択的夫婦別姓」という名称を変更しようという提案をしています。
Twitterでもいろいろな名称案をいただいたので、そちらも紹介しますね!
選択的夫婦同姓
わたしが10年以上前から考えていた名称が「選択的夫婦同姓」です。
「え? 意味が変わるんじゃね?」と思ったかもしれませんが、次の2つの言葉は同じことを指します。
2つは同じ意味
同じ意味なのに、不思議なことにこの2つの言葉から受ける印象がまったく違いますよね。
結婚しても自分の姓のままでいられるうえに、夫婦が同じ姓にすることもできる……という事実が明確に伝わりそうです。
選択的家系姓継続
ほかにも「選択的自己姓継続」という名称も考えていましたが、もっといい名称をTwitterで提案していただきました。
それが「選択的家系姓継続」という名称です。
石頭どもは「自己」が嫌いだけど、「家系」ならどうだろう?
— OTL49 (@sukipparanisake) November 21, 2021
内容は同じでも「家系の姓(生まれ持っての姓)を継続することも選択できる」というまったく異なったイメージになりますね。
夫婦同姓別姓選択制
「選択的夫婦別姓」にしても「選択的夫婦同姓」にしても、片方しか提示していないから「選べること」がわかりづらいという問題もあります。
そこで名称を「夫婦同姓別姓選択制」にしてはどうでしょうか?
私は基本的に「夫婦同姓別姓選択制」と言っています。
両方並べた方が「選択」がわかりやすいかと。
同姓を先にしているのは、そっちの人たちの方を安心させてあげるの大事かなと。— ko-mugi-ko (@komugiko00) November 20, 2021
現実として「選択的夫婦別姓」という名称は、先述したように本来の目的とは違った意味で取られやすいのです。
「結婚したら別姓を強要されるの?!」という勘違いをされる人にも「夫婦同姓別姓選択制」という言葉だと安心感を与えられますね。
強制的夫婦同姓撤廃
そして、現状の「人権を侵害している法律を撤廃する」という視点から「強制的夫婦同姓撤廃」という名称もよさそうです。
「強制的夫婦同姓撤廃」とか「氏姓の選択可能化」とかでもいいかも。
— microbliss (@mb_mollissima) November 21, 2021
じゃっかん「強制的」という言葉がパワーを持ちすぎている感じもしますが、事実を表していますね。
婚姻時改姓義務撤廃
今回、Twitterでいろいろな意見をいただいた中で「おお!」と思ったのは「婚姻時改姓義務撤廃」という言葉です。
国際結婚では別姓にする事が可能ですが、別姓を選択する事に対して特に名前は付けられていないですね
日本人同士の婚姻時の改姓義務を撤廃するだけであって、別姓は単に名前を変えない結果にすぎないんですよね婚姻時改姓義務撤廃、というのが実情に合っているような気もします
— ポンコツ (@edogawahanako55) November 21, 2021
現状として、日本に住んでいる日本人に対してだけ、婚姻時に「改姓義務」があります。
当たり前だと感じている人がほとんどですが、世界のほかの国に生まれた人にはない義務であり、束縛なのです。
「改姓義務」と「強制的同姓」は同じ意味ですが、「改姓義務」のほうが事実だけを淡々と述べている感じがしますね。
その「義務を撤廃させる」という意味でしかないため、感情が入り込む余地はありません。
というわけで、今後も「選択的夫婦別姓」という言葉で法律を変えようとするのは賢明ではありません。
内容をしっかりと知るとほとんどの人が賛成にするはずなのに、字面の悪さからネガティブなイメージをもたれているのですから。
メディアの皆様もぜひ「選択的夫婦別姓」という名称はやめて、ほかの名称で呼ぶことを検討してください。
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