クリップボード履歴を残せる機能がMacにはありません。
そこでMac用のアプリ「Paste」が非常に便利なので紹介します。

結論からいうと、使用感も機能もトップレベルですばらしいです。ただし、有料で月額課金が必要だということが難点。
本記事ではPasteでできること、Pasteのメリット、さらにはもっと便利に使うための裏技も紹介します。
Pasteでできること
Pasteでできることはこちらの3つです。
Pasteでできること
コピーしたものの履歴を保存
まずPasteでできることは、コピーしたものの履歴を保存することです。
設定しているショートカットを押すと、次の画像の下部にあるようなウィンドウが出現します。

このウィンドウにあるのが、今までにコピーしてクリップボードに保存されたものです。
←や→で選択してEnterを押した瞬間にこのメニューは消えてくれるので邪魔になりません。
画像データもクリップボード履歴として残せます。

たとえば、写真データやAdobe Illustratorで描いたデータも保存されますよ。
なお、保存した履歴を検索から探すこともでき、便利です。
検索窓は、出現させたウィンドウ内のこちらの位置にありますよ。

「お気に入り」を保存
Pasteでできることの3つ目は、「お気に入り」を保存することです。
たとえば次の例では「よく使う」という「タブ」を作って、その中にお気に入りを保存しています。

よく使う文章のテンプレート文章や画像を保管しておき、必要なときにスッと出せますよ。
ちなみに「お気に入り」に登録するときは、次の画像のようにクリップボード履歴を表示させ、「お気に入りタブ」の上にドラッグ&ドロップすれば保存できます。

一気にコピーして一気にペースト
Pasteでは一気にコピーして一気にペーストできる「Paste Stack」という機能があります。
この機能を文章で説明するのは難しいので、次のアニメーション画像をご覧ください。

「Paste Stack」をショートカットで起動し(ショートカットは自分でカスタマイズできる)、まずはコピーしたいものをCommand+Cで順番にコピーします。
そしてCommand+Vでペーストを連続で押すだけ。
ただし、コピーした順番とは逆にペーストされるので、逆の順番からコピーしましょう。
「Paste」の優れた点
それでは今度は「Paste」の優れた点(メリット)を紹介します。
ウィンドウの表示/非表示がスムーズ
まず「Paste」の優れた点の1つ目は、ウィンドウの表示/非表示がスムーズなことです。
先述したように、画面の下部にこちらのようなウィンドウを出せます。

このウィンドウがスムーズに出てくれたり、消えてくれたりして非常に使い心地がいいです。
ショートカットを自由に設定できる
「Paste」の優れた点の2つ目は、ショートカットを自由に設定できること。
ウィンドウを出したり、「Paste Stack」を起動させるときだけでなく、「クリップボード履歴のウィンドウの左から2番目はCommand+2でペースト」……のように設定できます。

選べるキーはCommandキー、Controlキー、Optionキー + 数字キーだけです。
コピーしたときに音を鳴らせる
「Paste」の優れた点の3つ目は、コピーができたときに音を出せることです。
コピーするときに「ちゃんとコピーできたのかな?」と不安になることがありますよね。
「Paste」なら音でわかるので安心。
しかもこのコピー音がカスタネットみたいな音で心地いいんです。
なお、この音は設定で消せますよ。

上の画像の中にある「音響効果」をOFFにすれば消せます。
選択した瞬間に直接ペーストができる
「Paste」の優れた点の4つ目は、Enterで選択した瞬間に直接ペーストができることです。
ただし、設定で1度目のEnterでクリップボードにコピーし、もう一度Enterを押すとペーストされるようにもできます。
その場合、次の画像にある「アイテムを貼り付ける」のところで「クリップボードへ」にすればOK。

プレーンテキストでペーストできる
「Paste」の優れた点の5つ目はプレーンテキストでペーストできることです。
ただし、これも赤文字や太文字の装飾が残った「リッチテキスト」でペーストされるようにも変更できます。
その場合は、以下の画像の右下のほうにある「常にプレーンテキストととして貼り付ける」のチェックを外します。

日本語に対応している
「Paste」の優れた点の6つ目は、日本語に対応していることです。
これは地味にわかりやすくて助かりますよね。
「Paste」の改善してほしい点
「Paste」の改善してほしい点を紹介します。
「Paste」の改善してほしい点
無料版を作ってほしい
「Paste」の改善してほしい点の1つ目は、無料版を作ってほしいこと。
このPasteは有料版しかなく、料金は次のとおり。
料金 | |
---|---|
月額 | 600円 |
年額 | 4,500円 |
7日間の無料体験はできますが、機能の制限された無料版もあればうれしかったです。
「Paste Stack」でのペーストの順番を逆にしてほしい
「Paste」の改善してほしい点の2つ目は「Paste Stack」でのペーストの順番を逆にしてほしいこと。
先述したように「Paste Stack」は非常に便利ですが、最後にコピーしたものからペーストされます。

もしこれが「古いもの→新しいもの」という順番なら最高でした。
もちろん、これだけでもじゅうぶん便利ではありますが。
ショートカットとして「キーの連打」も登録できるようにしてほしい
先述したように、Pasteではショートカットを変更できます。
でもキーの2連打はショートカットとして登録できません。

わたしはrCommandキーの2連打に登録したかったので。
ただ、これは別のアプリを使えば設定できます。次項をご覧ください。
【おまけ】BetterTouchToolを使えばショートカットをもっと自由に
このアプリを起動するときのショートカットはCommandキーの2連打がおすすめです。
でもそんなこと、普通にはできませんよね。
そこで、別のアプリである「BetterTouchTool」を使いましょう。
BetterTouchToolの「構成」の画面で、次の画像のように、左上のプルダウンから「キーシンケンス/タイプした単語」を選択します。

すると「キーシーケンス(キーを押した順番を記録して設定するもの)」の画面に移行します。
そこで新規ショートカットの追加をしていくと、次のようなウィンドウが出てくるので「Start Recording」を押し、使いたいキーを順番に押すだけ。

ここではCommandキーを2連打して保存を押します。
そして、起動させるのは、アプリ「Paste」内で「Pasteを有効にする」のところで設定しているショートカットです。
Commandキーの2連打でPasteのショートカットを引っ張ってくるというわけです!
まとめ
本記事ではクリップボード履歴アプリ「Paste」を紹介しました。
有料ですが、操作性や使い心地のすべての点において最高のクオリティです。
サブスクとしてお金がかかっても問題ない場合は、このアプリをオススメします。