こんにちは! フィギュアスケート大好きなヨス(プロフィールはこちら)です。
……驚きです!! 私の中でフィギュア男子の伝説のスケーターがソチ五輪に出場が決まりました!! その人とは……!? もちろんエフゲニー・プルシェンコです。
目次
なぜ突然プルシェンコが代表に!?
全然ご存じない方もいると思いますので、説明を。
実は今回のソチ・オリンピックですが、ロシアのフィギュア男子は、出場枠が「 1 」なんです。フィギュア大国(「元」が必要になりましたが)で、開催国なのに!!
私が思うに、スーパースターのプルシェンコがバンクーバー五輪の後、負傷したり、手術したりでずっと試合を離れていて、ロシアの成績が思わしくなかったのが原因だと思いますが、それは置いておいて。
そこに期待のマキシム・コフトゥン選手!
昨年12月に行われたロシア選手権で、期待の新人マキシム・コフトゥン選手が、なんと! 怪我から復帰したプルシェンコ選手を破ったんです!
詳しい得点は、コフトゥン選手(267.13点)、プルシェンコ選手(261.37点)でした。なので、「おいおい!! ソチは若手のコフトゥンで行ったらええやん! ゴーゴー!」なムードになっていました。
そして、ソチ五輪のロシア代表選手は、この大会で最終的に決めるぜ!という風になっていた欧州選手権!! その結果は?!
コフトゥン選手まさかの……
その欧州選手権ですが、もちろんコフトゥン選手は出場して、優勝を期待されていました。なのに……結果は5位。
たぶんロシアは「うそーん!」ってなったと思います。
そこでこの大会には出場していなかったプルシェンコ選手とコフトゥンを、どっちがロシア代表にふさわしいかもう一度品比べしようということになりました。急遽、プルシェンコ選手は、ロシアのフィギュアスケートの関係者や審判の皆さんの前でテスト演技を非公開ですることになりました。その結果が今朝(1月23日)に出たわけです。
その結果! プルシェンコは見事な演技をして(したらしい)、ソチ五輪への1枚の切符を手に入れました。
プルシェンコ選手のスゴすぎる経歴
さて、プルシェンコ選手と言えば、私に「女子フィギュアより男子フィギュアの方がオモロイやん!」と思わせてくれた元々の人です。
私が初めてフィギュアスケートを見たのが、長野五輪だったのですが、そのときに金メダルを取ったロシアのイリヤ・クーリック選手がオリンピック後、即プロに転向してしまいました。で、あのクーリックが見られない!……って思ってた頃にプルシェンコが突如現れたんです。最初は、どこかの国の王子様かと思いましたよw。
という訳で絶賛しまくって、前置きで長すぎになりそうなので、そろそろプルシェンコ選手のスゴすぎる経歴を振り返ってみます。
今回が4度めのオリンピック
今までのオリンピック出場がなんと3回もありました。ソルトレイク五輪(銀メダル)、トリノ五輪(金メダル)、バンクーバー五輪(銀メダル)で、今回のソチ五輪が4回目となります。しかも今までの3回ともメダルを取っているんですねー。
さすがに今回のソチが最後になると思いますが、選手生命の短いフィギュアスケートで実に4回もオリンピックに出場するなんて私は聞いたことありません。しかも老体に鞭打って無理して、駄々こねて出してもらった訳ではありませんからね。
オリンピックと言えば、私の記憶に残っている2つの試合があります。1つ目は、2002年のソルトレイク五輪でのアレクセイ・ヤグディン選手との一騎打ち! これは凄まじかったです。これはホントに歴史に残る戦いでした。
そして私の中でプルシェンコの最強プログラムが金メダルを取ったトリノ五輪での『ゴッドファーザー』です。あのときは、最強のライバルのヤグディンもいないし……もうね、金メダル取る人ってプルシェンコ以外に誰がいるの?!でしたけどw。とにかくそのときのフリーの演技でやったステップが忘れられません。
ジャンプ+ステップ+スピン+サービス精神
プルシェンコの演技はマジで最強です。初めて見た時は、この人を超える人類は今後現れるのか?!と思ったほどです。マジで。
ジャンプとか運動能力の高さはもちろんなんですが、なんと言っても、その芸術性にはいつも驚かされます。芸術性は男子フィギュアは女子フィギュアに勝てないと思っていた自分が甘かったと勉強させてもらいましたw。
ジャンプ
もう、この人のジャンプの成功率の高さはビックリでした。若いころのプルシェンコが転んだことなんて、ほとんど見たことないです。
7歳で初めてのトリプルジャンプを降り、12歳までにアクセルを含む6種類の3回転ジャンプを修得。初めて4回転を降りたのは14歳で、試合に4回転トウループ-3回転トウループのコンビネーションを入れるようになったのは15歳から。「4回転からの3連続コンビネーションジャンプ」を武器としていた。
エフゲニー・プルシェンコ - Wikipediaより引用しました。
いや、もうおかしいでしょ? どんだけ天才じゃい。しかも、公式戦では成功していませんが、練習では「4回転トウループ+3回転ループ+3回転ループ」っていうイカれたコンビネーションジャンプを何度も成功させているそうです。
4回転ジャンプについての記事もぜひご覧ください。
スピン
私がこの人に注目したのは、実はジャンプではないんですねー。
実は、「ビールマン・スピン」です。ビールマン・スピンというのは、身体を「 U 」の形に反らせて頭の上で、足を持ってスピンする技。凡人にはありえない姿になって、それだけでも凄いのにスピンをするんですよ!
この技はとにかく柔軟性が問われるため、女子フィギュアでしか見たことがない技でした。それを男子フィギュアで見られるなんて、んもうビックリ。
ただ、股関節を痛めてからは、デビュー以来のトレードマークだったビールマン・スピンは封印になったんですね。これは残念でした。
……私は「男子でこの人しかできない!」とか「女子でこの人しかできない!」という技に異常に惹かれるんですねー。ユリア・リプニツカヤ選手の「キャンドル・スピン」とかオンリーワンすぎでやばいです。
ちなみに今は、羽生結弦選手がビールマン・スピンをプルシェンコ並みにやってくれます。なので羽生選手も大好きです。
ステップ
この人は、ジャンプ、スピンだけでなく、ステップも凄いです。
特に、上でも書いたんですが、トリノ五輪での『ゴッドファーザー』の中でのステップ。どうやったらあんなに足が速く動くんや!ってツッコミたいです。
このプログラムだけはYoutubeでぜひ一度ご覧ください。音楽もカッコイイし、最強すぎます。
サービス精神
この人、かなりのお調子者だと思います。エキスビジョンのはじけ具合がすごい(笑)。
あるときは筋肉モリモリのマッチョスーツとか、赤ちゃんの格好をして氷上でおしっこ漏らすのを表現したり、客席に入って観客にキスしたりもうハチャメチャ。サービス精神旺盛で目立ちたがりなんでしょうね。本当にこの人のエキスビジョンはすっごく楽しいです。
プルシェンコ選手の偉業を語り出したら、ほかにも旧採点方式で満点(6.0)を最も多く獲得した……とかいろいろあるんですが、この記事がすでに長すぎなのでこの辺でw。
でもソチ五輪での懸念
足の怪我は大丈夫なのか?
とにかく、この人は怪我に悩まされてきました。ってかどの選手も怪我ばっかりやけど。
最近までものすごい怪我で日常生活もままならなかったそうです。テスト演技では見事なパフォーマンスができたようですが、果たしてオリンピック本番では大丈夫なんでしょうか?!
年齢的に大丈夫なのか?
31歳という、フィギュアスケーターにしては非常に高い年齢です。日本代表で選ばれている鈴木明子選手が28歳で、かなり高齢や!と思ってたんですが、それよりもさらに年上なんです。
どうしても若いころの身体のキレには戻れないし、超えられないと思うんです。安藤美姫選手が女子で初めて四回転飛んだ時もかなり若かったですし。
すでに生ける「伝説のスケーター」であるプルシェンコにはそんな常識も通用しないかもしれません。
追記: ソチオリンピックでの新情報
エフゲニー・プルシェンコ選手のソチ五輪での新情報を追記しています。
2014年2月9日追記: 団体戦はロシアが優勝! でも……?!
のフィギュアスケート団体戦(今大会から新しく加わった新競技)でロシアが優勝しました。
プルシェンコ選手は31歳とは思えない演技で、見事な4回転トゥーループも成功! 柔軟でパワフルなプルシェンコらしい演技でした。ステップの前(もちろん試合中)には観客に「もっと拍手を!!」という煽るようなジェスチャーで会場をものすごく盛り上げました。こういうところも上手ですね。
今回演じた曲はプルシェンコ自身が今までに使った曲を組み合わせた「ザ・ベスト・オブ・プルシェンコ(The Best of Plushenko)」というプログラムでした。私も大好きな『The Godfather(ゴッドファーザー)』から始まるファンにとっては涙モノのプログラムだったと思います。ただ、やはり全盛期と比べるとどうしても見劣りしてしまいましたが。
団体戦とは言え、これでプルシェンコにとって通算4つ目のメダルになりました。これはすごい偉業ですね。プルシェンコ自身も「31歳の私にとって、これは重大なことだ。歴史に残ることだよ
」と語っているそうです。
ただ、気になるニュースも。どうやら試合中に腰を痛めてしまったようですね。なので男子シングルには出場できるかどうか不透明になりました。うーん。ぜひとも羽生結弦選手との対決がどうしても見たいです!!
2014年2月14日追記: プルシェンコまさかの棄権……
ソチ五輪第7日の13日、フィギュアスケート男子ショートプログラム(SP)が行われた。地元期待のエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)が7番滑走で登場したが故障のため、演技を見せられずに棄権するアクシデントが発生した。昨年1月に腰を手術し、同年3月の世界選手権を欠場していた。
プルシェンコ棄権、羽生と対決ならず フィギュア男子SP ― スポニチ Sponichi Annex フィギュアスケートより引用しました。
非常に残念です~。期待していた羽生結弦選手との対決は見られませんでした。やっぱり団体戦で無理をしたんでしょうね。オリンピック最後のプルシェンコ選手を見られると思っていたのですが、それがかなわず……。ファンとしては非常に残念でなりません!!
オリンピック後は、本当に羽生選手のコーチになるのでしょうか?! 今後もまだまだプルシェンコから目が離せませんね。
2014年2月20日追記: プルシェンコが引退撤回を示唆
男子ショートプログラムを棄権したプルシェンコ選手ですが、引退を表明していました。ですが、ロシア国営テレビのインタビューでは「競技を続けたい。自分にとっての5回目の五輪を排除しない
」と引退撤回を示唆したようです。
え!? まじで?! プルシェンコが続けてくれるのはファンとして嬉しいですが、ケガが心配です。大きな手術しすぎですよ!
さて、今回が恐らくエフゲニー・プルシェンコ選手を見る最後のオリンピック(最後の試合?)になると思います。
ぶっちゃけ今回はプルシェンコ選手は出られないと思ってたので、ビックリです。前回、羽生結弦選手めっちゃ頑張れ!な記事を書いたあと、こんなことになって驚いていますw。
羽生選手はプルシェンコ選手が憧れの選手だと言っていました。そしてプルシェンコ選手は羽生選手を絶賛しています。その2人がオリンピックで戦うなんて、想像していなかっただけにテンション上がりすぎています。
その他フィギュア関係のお勧め記事です。