こんにちは。文字入力に異常にこだわりのあるヨス(プロフィールはこちら)です。
わたしがスマホで文字入力するときに「フリック入力」を使っています。このおかげでかなりのスピードでも字が打てます。
え? フリック入力ってなに?
と思った方! たぶん昔ながらのケイタイ式の文字入力をしていると思いますが、ぜひこの記事を読んでほしいです!
というわけで、フリック入力をこよなく愛するわたしがその利点について語ります!!
- フリック入力とは?今ココ
- フリック入力を極める方法
- おすすめのフリック入力練習用アプリ
- iPhoneの文字入力の小技
- 辞書登録でさらにスピードUP
フリック入力とは?
そもそもフリック入力ってなんなのでしょうか? 簡単に言うとスマホで開発された特別な文字入力方法です。
左が今までの携帯の文字入力キーで、右側がスマホのカナ入力のキーボードですね。
「フリック入力」の入力方法
文章で説明するよりも、動画で見た方が一発ですね。こちらを見てください。
なんか、指を滑らせているのがおわかりでしょうか? イラストにするとこういうことですね。
今度は、画面上で起こっていることをアニメーション画像にしてみました。
これがフリック入力です。あのキー上で指を下に滑らせておを入力、左に滑らせていを入力する方法です。
タッチパネルが生み出した、日本語入力において最高に効率の良い方法です!
英語のWikipediaで「flick input(フリック入力)」を調べてみると……
Flick input
Flick input is a Japanese input method used on smartphones.
Japanese input methods - Wikipediaより引用しました。
「フリック入力とは、スマホ上での日本語の入力方式」と書いてある?! ほかの国ではわかりませんが、主に使っているのは日本ぐらいというふうに見えます。
英語の「flick」は「ヒョイと動かすこと」を指します。ヒョイヒョイと入力するからそう命名されたんですね。
ガラケーの文字入力方法(トグル入力)と比較
スマホの登場まで、日本の携帯電話での文字入力方法ってこんなのでしたよね?
おを入力するためだけにあを5回も連打しなければなりません。
フリック入力だと、あを下方向に「フリック」すれば一発でおが入力されていたので、どちらが効率的なのかは言うまでもありません。
ついでに言うと、このガラケーの文字入力方式は、専門的には「トグル入力」って呼ばれます。
フリック入力の普及率は?
では、そのフリック入力ですが、どのくらいの人口が使っているのでしょうか?
株式会社ジャストシステムの2015年の調査ではスマホを使っている人の45.7%がフリック入力を使っているそうです。
年代別に見るとコチラ。
10代(15~19歳) | 63.0% |
---|---|
20代 | 45.1% |
30代 | 39.6% |
40代 | 45.8% |
50代 | 40.6% |
60代 | 46.3% |
全体 | 45.7% |
ええ?! こんなにもフリック入力を使っているの!?
と驚かれるかもしれません。
10代にいたっては6割以上がフリック入力です。
意外なことに最もフリック入力を使っていないのは30代というデータが出ていますが、昔のケイタイの入力方式に「慣れすぎている」ことが原因かもしれませんね。
ちょうどガラケーが普及してメールをガンガン打っていた世代ですからね。今までのやり方から抜けきれないためかなと予想出来ます。
フリック入力を使うべき7つの利点
さて、わたしはスマホで文字入力するときはフリック入力しか使いません。
理由は単純に利点が多いからで、今回はフリック入力の7つの利点を紹介します!
iPhone(iOS)を基準に書いているので、Android機種とは違うものもあると思いますがご容赦ください。
文字盤が大きいのでミスが少ない
パソコンに慣れている人は、スマホで文字を入力するときに、このキーボードでやりたくなるのではないでしょうか?
パソコンのキーボードと同じ配置の「アルファベット入力」ですね。
パソコン式のキーボードはとっつきやすいけど……
まずはこのスマホでの「アルファベット入力」と「カナ入力(フリック入力)」との比較をします。
このキーボード配列ってパソコンに慣れている人は覚える負担がなくなるため、とっつきやすいですよねー。
実は、このキーボード配置には大きな弱点があるんです。
それがキー1つ1つが小さい!!ということ。
だって、ローマ字入力は、こんなに小さなスマホの画面に27文字を無理やり入れていますから、1つ1つのボタンが小さくなるのは自明の理。
やっぱり入力ミスが多くなります。
まぁ、英語圏のある友達は、太い親指で、ものすごいスピードで打っていましたけどね(笑)。あれはスゴかった。
フリック入力ならキーが大きい!
それはともかく、フリック入力です!!
この主要キーの数を数えてみて下さいよ! たった3×4=12マスなんですねー。
なので、1つ1つのボタンが大きく、PC用キーボード配置の半分以下の数なので入力間違いが少なくなりますよ~。
ひらがな46文字が一発で入力できる
フリック入力のこの「カナ配置」は、元々は携帯電話上の「少ないボタン」で文字を入力できるようにするために考えられた配置ですよね。
でもこの「携帯での入力」こと「トグル入力」は打鍵数が多いという欠点が……。
だって こそこそって打つだけで、こ×5打、そ×5打、こ×5打、そ×5打で、合計なんと20打も打つ必要が出てきます。
こんなこそこそごとき擬態語に非効率的なことやっていると、メール打つのが嫌になります。
フリック入力ならカナ46文字がワンフリックで!
そこでフリック入力。もう神です。
このフリック入力を考えた人はきっと天才ですね。しみじみと思います。
あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわをん
……これらの46文字がワンフリックで入力できるのですから。
そら入力が速くなりますよ。
頻度の高い記号が一発入力
フリック入力で一発入力できるのはひらがな46文字だけではありません。
文章で非常によく使う記号がワンフリックでで入力できるんです。
「カッコ」の入力
文章を書いていると意外と使うのが「カッコ」です。
これが、普通にやを左右にフリックすることで出きます。
すばらしいアイデアです。以前は、やの左右フリックって何も出ないでもったいないなーと思ってたんですよ。
ここをやの左フリックで「カッコ開き」、右フリックで「カッコ閉じ」を持ってきたセンスに脱帽です。体感的に覚えやすすぎる……。
「句読点」も一発で入力!
そして句読点です。、と。ですね。これも一発入力。
しかも、!や?も同じくワンフリックで入力可能です。
これで!をび(「びっくり」の「び」)とか?をは( 「はてな」の「は」)に辞書登録する必要がありません。
もうね、ガラケーで 、を打つためだけにわを5連打、 。ごときにわを6連打していた日々は何だったのでしょうか?!
長音も一発で
長音も使用頻度の割には入力しにくかった記号です。
だって、トグル入力ではわを5連打しないと出てきませんでしたから。
カタカナ語でソーラーとかモーターとか入力するのが億劫でしたよねー。
テーゲーとかゴーヤーとか、沖縄の言葉では長音が多いので、これは沖縄の方にはめっちゃ福音ですねっ!
日本語を「日本語で入力」できる
パソコンのキーボードを使う方は大半がローマ字入力だと思います。
でもローマ字入力には欠点があります。それが打鍵数の多さです。
ローマ字入力の欠点は打鍵数の多さ
かを打つためだけにKAと2倍のキーを押さないといけません。これは面倒ですね。
スマホのローマ字入力とフリック入力(カナ入力)でこんにちはを入力した場合を比べてみると……
- KONNICHIHA
- こんにちは
この差ですよ。ローマ字だと10、フリック入力だと5と、実に2倍もの差です。
フリック入力だと1文字につき1動作!
フリック入力だと直接日本語の「平仮名」を入力するので、まるで話している感覚で入力できます。
ただでさえ入力がめんどくさくなりがちのスマホ。打鍵数の差はそのままハードルの高さの差に直結です。
フリック入力だと打鍵数を極限まで減らせるので快適です!
あ、ついでにパソコンの「かな入力」なら「親指シフト」がオススメです。
日本語の表記特性にマッチしている
このフリック入力ですが、そもそも日本語の特性にめちゃくちゃマッチしています。
フリック入力に最も合う言語だと断定してもよいレベル。
日本語は母音が5つ
どういうことかというと、日本語って「あ・い・う・え・お」と5つごとセットになっているんですよ。ご存知だと思いますが(笑)。
なのでほら、見てください!
- そのままタップあ
- 左にフリックい
- 上にフリックう
- 右にフリックえ
- 下にフリックお
日本語の特性として、まず母音がちょうど5つです。
ふつうにキーをタップするのと、フリックの方向×4種類で、ちょうど5つの文字が入力できるんですね。
日本語は「子音+母音」で1つの文字
さらに日本語には「子音+母音」で1つの文字が形成されるという特性があります。
「か・き・く・け・こ」を見てみても5つの表記です。当たり前やん!って言われると思いますが、当たり前じゃないんです。
英語だと「 k 」+「 a 」と2文字書かなければならないところを、日本語では「か」だけでいいんですよ! これって当たり前になっていますが、すごいことなんです。
なので、母音の「あ・い・う・え・お」以外も「か行」だと「か・き・く・け・こ」のように5つの表記というルールがあります。
こういった、日本語独自のルールがあって、それがちょうどフリック入力にマッチしているんですね。
もうフリック入力以外考えられないです!
顔文字専用キーがある(iOSのみ)
こちらはAndroidスマホではできません。
スマホを使っていて、一般的に一番よく使うのは、SNSやメールなどで親しい人とのコミュニケーション……という用途ではないでしょうか?
そういう場合、くだけた文章を入力することが多くなります。つまり「顔文字」を使う頻度が多いことを意味しますよね!
そんな「顔文字」を一発で入力できるステキなキーがiPhoneの場合、左下にあります。
^_^← こんなやつですね。
iPhoneの「顔文字キー」に辞書登録する方法
iPhoneにあるこの「顔文字専用のキー」ですが、便利ですよねー。
ちなみにここには ☻ で辞書登録したものが表示されるようになります。よく使う顔文字を登録しておくと便利です!
この「 ☻ 」の出し方は、先ほどの顔文字キー^_^を押すと変換候補に(*☻-☻*)が出るので、これを使うと良いでしょう。
ちなみに私は辞書登録用に、かおと入力すると☻が出るように辞書登録してあります。
スマホでの辞書登録のやり方はこちらに! iOS、Androidの両方のやり方をまとめています。
「わはは」が簡単に打てる
携帯の入力方式(トグル入力)で最も不愉快な気分になるときってどういうときですか? わたしの場合は……
同じ文字が連なるとき!!
例えばわははと入力したいときを思い出して下さい。ははと連なるときって、どうやって入力しますか?
スマホのトグル入力では同じ文字が連なると、最初のはを入力したあと、次のはを入力するまでしばらく待たないといけないですよね。
2秒ぐらいかな? これがまたイライラするんですっ!!
最初のはを打つためにはをクリックして、すぐにもう一度
はをクリックするとなんと!!!! 最初のはがひになってしまいます!!
んもうっ!! これ、本気でイラついていました。でも設定で「フリック入力のみ」にすると、ははの連打でははが入力できます。設定の仕方は以下です。
iPhone(iOS)で「フリックのみ」にする方法
iPhone(iOS)での設定の仕方はこちらの手順です。
- ホームで「設定アイコン」をタップ
- 「一般」を選択
- 「キーボード」を選択
- 「かな」の欄で「フリックのみ」をONにする
Androidで「フリックのみ」にする方法
Android(iWnn IME)の場合はこちらの手順です。
- キーボード左下の「文字」キーを長押し
- 出現したウィンドウの中から「各種設定」を選択
- 「キー操作」を選択
- 「フリック入力」をONにし、「トグル入力」をOFFにする
さて、今回は「フリック入力」の素晴らしい点を紹介させてもらいました。本当に何度も言いますが、フリック入力最高です。
12マスのキーで平仮名46文字と記号5文字がワンフリックで入力できるんですよ!?
もうトグル入力には戻れません。そうは言っても、私もフリック入力は最初は苦戦しました。だってこんな入力方式は初体験なんですから。
ぜひ脱・トグル入力を一刻も早くして、ようこそ!フリック入力になって下さい! 間違いなく入力スピードが上がりますので!
効率化を求める人のための書籍『光速パソコン術』
わたしは自他共に認める「効率化オタク」です。
そのわたしが、KADOKAWAさんから『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』という書籍を出版しました。
おかげさまでめちゃくちゃ好評です。この記事を気に入ってくれたなら、きっと満足していただけるはず!