2015年2月18日

日本語の「ん」っていろんな発音があるんです!

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こんにちは! ヨス(@yossense)です。

今回は日本語の中でもいろんな発音を持つ「ん」についてまとめてみます。

日本語の「ん」の発音について

「ん」と言えば、しりとりで負けになる音ですね。そのイメージか、禁断の音って雰囲気がありますが(笑)、今回はその「ん」の発音について深く掘り下げてみます。

「ん」の基本はのどちんこで発音

まず最初に「ん」を発音してみてください。どこで発音していますか? 自分で意識しても分かりにくいと思うんですが、 口蓋垂 ( こうがいすい ) 、つまりのどちんこで発音しているんです。

喉の奥から外に出る空気(呼気)を口から出ないように喉ちんこで塞ぎます。で、その空気を鼻から出すときに音を出すんですね。日本語の「ん」は、発音記号で書くと「 n 」ではなく大文字の「 N 」になります。

「 N 」の発音
「 N 」の発音

「ん」と英語の「 n 」は違う

英語の「 n 」を「ん」って置き換えて発音することが多いのですが、これは間違ってるんですね。実際に日本語の「ん」の発音は先ほど書いたように口蓋垂(のどちんこ)で発音する「ん」です。

かたや、英語の「 n 」は歯茎の根本あたりに舌を付けて発音する音です。

英語の「 n 」の発音
英語の「 n 」の発音

この「 n 」に母音「a・i・u・e・o」をつけると「na、ni、nu、ne、no」になりますね。

せっかくなので、日本語の「ん」こと、「 N 」にも母音「a・i・u・e・o」をくっつけて「ん行」という新しい日本語を作ってみますね。無理やりですけど(笑)。音声も用意しました。

なんかはっきりしない音ですが、「 N 」は子音なので、こんな風に母音をくっつけて発音することができるんですね。ちなみに発音記号はこちらです……

Na Ni Nu Ne No

「ん」と「 n 」の違いについてのさらに詳しい説明はこちらの記事で!

実は「ん」の発音はいっぱいある!?

上で説明した「ん」の発音ですが、これはあくまで基本なんです。

実は日本語の「ん」って、いろんな発音があるんですよ。例えば分かりやすい例で言うと「本当(ほとう)」の「ん」と、「乾杯(かぱい)」の「ん」って、全然発音が違うんです。ちょっと発音してみてください。ただし、ナチュラルスピードで。

「 n 」と「 t 」、そして「 m 」と「 p 」が、それぞれ同じ舌の位置です
「 n 」と「 t 」、そして「 m 」と「 p 」が、それぞれ同じ舌の位置です

どうですか?「ほんとう」って発音したときの「ん」は舌の位置が前歯の根本だと思います。でも「かんぱい」の「ん」を発音するときは口を閉じませんか?

実は日本語の「ん」は、後ろに続く音によって、発音がガラッと変わるんです。発音するときに全然意識していませんが。

口の構えが違うってことは、つまり発音が違うってことです。では詳しくは次のところで「ん」の種類を書きます。マニアックですよ(笑)。

いろいろある「ん」の発音

では、「ん」の発音をまとめてみます。いろいろありますよー。

両唇音「 m 」

まずは「 m 」と発音する「ん」です。

「 m 」の発音
「 m 」の発音

これは後ろに両唇音である「 p 」「 b 」「 m 」が続くときです。上下の唇を閉じて鼻から息を出すため、両唇鼻音と呼びます。

乾杯(かぱい)、昆布(こぶ)、群馬(ぐま)

これらの「ん」を発音するときは、唇を閉じて「 m 」の発音になっているはずです。

歯茎音「 n 」

歯茎(しけい)を使う「 n 」の「ん」です。歯茎に舌を当て、鼻から音をだすため、歯茎鼻音と呼びます。

「 n 」の発音
「 n 」の発音

後ろに歯茎音である「 t 」「 d 」「 n 」「 r 」がくる「ん」のときにこの発音になります。

本当(ほとう)、仙台(せだい)、信頼(しらい)

また、破擦音(「ts 」「 dz 」「 ち 」「 じ 」)の前の「ん」でも「 n 」の音になります。

貫通(かつう)、洗剤(せざい)、感知(かち)、新人(しじん)

硬口蓋音

そしてお次は初めて見たという方が多いと思われる発音記号が出てきました。口の後ろの方に舌を当てて鼻から音を出す「ん」です。硬口蓋(こうこうがい)という場所に舌を当てるため、硬口蓋鼻音と呼びます。

「 ni 」の発音
「 ni 」の発音

この「 n 」と「 j 」が合体したような発音記号は、日本語の「に」だけに使われる子音です。「な行」って「に」だけ子音が違うんですね。ややこしいですが。

「に」のときだけ、舌が「な・ぬ・ね・の」を発音するときより、少しだけ後ろにいっているのがわかりますか?

ということで「ん」の後に「に」が来るときは、この発音の「ん」になります。

にゃく、カニング

軟口蓋音

さらに後ろに舌をくっつける「ん」の発音です。「軟口蓋(なんこうがい)」という場所に舌を付けて発音するため、「軟口蓋鼻音」と呼びます。

「ng」は1つの音、そして1つの発音記号
「ng」は1つの音、そして1つの発音記号

後ろに「 k 」「 g 」「 ng 」がくる「ん」はこの発音になります。

満開(まかい)、進学(しがく)、半額(はがく)

上の例にある「しんがく」の「が」は普通の「が」で、「はんがく」の「が」は「鼻濁音」になった「が」なんですね。音声が違います。ややこしいのでスルーしてもいいですが、気になる方はこの記事をどうぞ。

口蓋垂音

日本語の「ん」の基本の音です。口蓋垂(こうがいすい) 、つまり「のどちんこ」で調音しています。そのため口蓋垂鼻音と呼ばれます。

「 N 」の発音
「 N 」の発音

基本的に「『ん』を発音して!」と日本人に頼むと、この「ん」の発音になります

それと日本語の単語を1文字ずつゆっくり発音すると、すべての「ん」はこの音で発音されるようになります。 例えば、先ほど出た例で言うと「かんぱい」の「ん」は、普通のスピードで読むと「 m 」の発音になりますが、ゆっくり「か・・ぱ・い」と1文字1文字読むと口蓋垂で発音する「 N 」の発音になります。

そのほかにこの発音が出るのは、語末に「ん」がくるときだけです。

、みか

でも、通常の会話だと文章の最後に「ん」がくるときって、そこまで多くないですよね。

すみませ!、今日は晩ご飯は要らん(いら

あと、犬キャラが「がんばるワン!」って言うときや、ネコキャラが「いやだニャン!」って言うときや、鳥系のキャラが「寒いチュン!」って言うときの「ん」は語尾なので、発音記号で書くと「 N 」になりますね。実用性ゼロな例ばっかしや(笑)。

鼻母音

最後にややこしいのですが、「ん」の後ろに「あ・い・う・え・お」の母音が続くときの「ん」は、鼻母音として発音されます。

恋愛(れあい)、簡易(かい)、寒雨(かう)、千円(せえん)、 卵黄(らおう)

ちょっと確認しづらいと思うのですが、これらの「ん」の発音は、「ん」の前にある母音を鼻で発音した音になっています。

あと、後ろに半母音の「j(や行)」と「w(わ)」がくる場合も、「ん」の発音が鼻母音になります。

今夜(こや)、談話(だわ)

もうややこしすぎですみません(笑)。さらに、摩擦音の子音が後ろに続くときも「ん」が鼻母音になります。

賛成(させい)、国産品(こくさひん)、紳士(しし)、カフー

どうでしょうか? 意味わかりました? ちなみに鼻母音の発音記号は「れんあい」なら「ree(~)ai」のように「母音(ここでは『 e 』)」の上に「 ~ 」を書きます。これで「e」が鼻母音化しているという印になるんです。

  • 簡易(かんい) → kaa(~)i
  • 紳士(しんし) → shii(~)shi
  • 恋愛(れんあい) → ree(~)ai
  • 雰囲気(ふんいき) → Φuu(~)iki
  • 今夜(こんや) → koo(~)ja

いやー、日本語の「ん」だけでこんなに長い記事になりました。本当にややこしい!

日本語を専門的に教える方は知っておかないといけないのですが、そうじゃない方は「『ん』は実はいろんな発音がある!」だけ覚えておくぐらいでいいと思います(……まぁ、それすら知らなくていいんですけどねw)。

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