こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
仕事のできるビジネスパーソンの条件の1つといえば「タスク管理」が思い浮かぶでしょう。
でも、何度挑戦してもタスク管理ができない人も多いはず。
本記事では、そんな人にオススメする書籍『先送り0(ゼロ)―「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術』を紹介します。
「やる気」に頼ってはいけない理由とは?
本書のタイトルになっている「先送り0(ゼロ)」とはどういう意味でしょうか?
「今日はできなかったから明日はがんばろう」という「延期すること」をなくすという意味です。
無限に先送りをしていた経験として、わたしが漫画家になりたかったことについてお話しさせてください。
20代のころのわたしは「漫画家になりたい」と口では言っていましたが、毎日描いていたわけではありませんでした。いえ、本当のことをいうとまったく描いていませんでした。
平日は朝から夕方までバイトで忙しく、夜になれば趣味の音楽を聴く。週末になれば、遊びに行ってばかりで漫画なんて描かない。
ではいつ描いていたのかというとやる気になったときだけです。1年に数日だけ、ものすごくやる気になって1日に何時間も描くことがありました。
でもこの「やる気に頼る」というのは、本書ではNGだと述べられています。
「やる気が出たらやろう」とは、そう思ってはいないかもしれませんが、いつまでも先送りを続けるという意味でもあるのです。
先送り0(ゼロ)―「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術(65ページ)
そう。若いころのわたしは「やる気」というエンジンに火がつくのをずっと待っていたのです。やる気が出ない日は、漫画を描くことの「先送り」をしていたといえます。
結論として、わたしは漫画家には向いていなかったのですが、もしあのとき「やる気に頼る」のをやめていれば、もっとはやく漫画家をあきらめられていたはず……(結果的に7年ほどモヤモヤとした日々を過ごしてしまった)。
「今日着手すること」にフォーカスする
なにかを成し遂げたいとき「やる気に頼る」のがNGであれば、どうすればいいのでしょうか? 本書で述べられている手順は実にシンプルです。
先送り0(ゼロ)―「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術(106ページ)
- 1日の初めに今日やることを決める
- 1日の終わりにその中で先送りしたものの数を数える
- 1分でも手をつけたら「先送り」とはしない
「タスクの遂行」にフォーカスするのではなく、「今日着手すること」にフォーカスする。
たとえば「毎朝6:00に起きて、1時間漫画を描く」という目標を元旦に掲げたとしましょう。こういう目標がつづかないのは、ほとんどの人に経験がありますよね。
なぜ継続できないのかというと先送りできてしまう目標だからです。「毎日」というぼんやりした目標だと、できなければ「明日がんばろう」と先送りが簡単にできてしまいます。
そして「遂行すること」にフォーカスしているため、6:00に起きて1時間できなければ「タスクの遂行に失敗した」とカウントされます。
つまり「毎朝6:00に起きて、1時間漫画を描く」というタスクは、簡単に逃げられるうえ、あまりにもハードルが高いといえるでしょう。
本書で述べられているやりかただと、その日のはじめに「今日やりたいこと」を書き出します。そして、1分でも「着手」できればクリアしたと認定されます。
「着手」にフォーカスするのがポイントで「1時間やる」という「遂行」にフォーカスするのと比べるとハードルが低いですよね。
なぜ「着手」が大事なのかというと、実際に手をつけられなければ、進まないどころかスタート地点に立てないから。
記録をもとに現実的なルーチンをつくれる
そして本書では、タスクを開始した時間と終了した時間を記録することが推奨されています。
この「時間を記録するタスク管理」は「タスクシュート」と呼ばれるメソッドで、わたしも2022年から著者のjMatsuzakiさんの開発した「TaskChute Cloud」というアプリで記録しています。
こちらは、実際にわたしがアプリに記録している画面です。
なんだか難しそうに見えるかもしれませんね。
「なにかをはじめるたびに記録するなんてめんどうくさいな」と思ってしまいますよね。
なぜ記録をするのが効果的なのかというと、現実的に可能な時間帯と実行した時間がわかるからです。
たとえば実際に夜の9:30から30分間着手できたのであれば、それが現実的なスケジュールだということ。理想と現実を表にすると次のとおりです。
理想 | 現実 | |
---|---|---|
時間帯 | 朝6:00 | 夜9:30 |
実行する時間 | 1時間 | 30分 |
あくまで理想と現実は違っていて「朝6:00に起きて1時間やる」という目標は、あまりにも現実的ではないからつづかなかったといえます。
ストイックな目標を立てることに酔ってしまい、実行できなくても満足してしまいがちなのが人間という生き物かもしれません。
実現可能な時間帯と実行した時間がわかれば、その時間帯に「毎日のルーチン」として設定でき、毎日実行できる可能性が高まります。
まとめ
本書をとおして何度も目にするのは「とにかく着手しろ」というメッセージです。
「やりたい」と思いながらいつまで経っても実行できないのは、着手しないから。「プログラミングの勉強をしたいな」「英語がペラペラになりたいな」といつまでも口先だけなのは「永遠に先送りしている状態」だと言い換えられます。
「あれをやりたいな」という口癖だけで、なんにも手をつけない人生にそろそろ終止符を打ちませんか?
「先送り0(ゼロ)」の考えかたを取り入れてあなたのやりたいことを継続させ、成し遂げてください。