こんにちは! フィギュアスケート大好きなヨス(プロフィールはこちら)です。
今回は6種類のジャンプの中で2番目に難しいジャンプと言われている「ルッツジャンプ」について紹介します。
フリップジャンプとの違いもバッチリと解説していますよ!
目次
ルッツは2番目に難しいジャンプ
ルッツジャンプの難易度は6種類のジャンプ中で2番目に難しいと言われています(もっとも難しいのはアクセル)。
難しいジャンプとして有名なんですね。
ちなみにこちらは四回転ジャンプの難易度表です。
【難易度1】4回転トウループ | 10.3 |
---|---|
【難易度2】4回転サルコウ | 10.5 |
【難易度3】4回転ループ | 12.0 |
【難易度4】4回転フリップ | 12.3 |
【難易度5】4回転ルッツ | 13.6 |
【難易度6】4回転アクセル | 15.0 |
ジャンプの難易度や得点についての記事もご参考に。
ルッツジャンプってなに?
ルッツジャンプは、とにかく助走の長いジャンプとして有名です。
フィギュアスケートを見ていて、ジャンプに備えた助走が「なんか長すぎない??」と思うときってないですか?
実はあれ、ほとんどがルッツジャンプなんですよ。じゃあ、なんで助走が長いかというと難しいからです(笑)。
動画で見るとこんなジャンプです。
- 左足で滑ってきて
- 右足のつま先でリンクを蹴ってジャンプ
- 空中で反時計回りに回る
このジャンプですが、飛ぶ難易度と、もう1つ難易度が高いことがあります。
それがフリップジャンプとの見分けです。
え? フリップとルッツって何が違うの?
実はルッツジャンプとフリップジャンプは素人が見ると全く同じジャンプに見えます。
ええ。「ちょっと似てるなぁ」レベルではなく、完全に同じに見えるんですよ!
じゃあいきますよ。まずはルッツから。
では次はフリップジャンプ。
ね? 同じでしょ(笑)。
じゃあどこが違うんでしょうね? どちらもこんな体勢でしたよね?
フリップとの違いは軸足の角度にある
ちょっと説明が難しいのですが、ルッツジャンプはジャンプを飛ぶ前の軸足の角度が大幅に違うんです。
上の図のように、ルッツの方が、外側に倒れているのがおわかりでしょうか?
つまり、スケートシューズでいうと、アウトサイドの方向に傾いています。
ルッツジャンプを飛ぶ前にはアウトサイトエッジで助走するんですね。逆にフリップはインサイトエッジで助走します。
ルッツは助走の力を活かせないから難しい
これだけではピンとこないと思いますので、6つのジャンプの違いを表で見てみます。
種類 | 滑走→踏み切る足 | 滑走の力を活かせるか? |
---|---|---|
アクセル | 左足→左足 | ○ |
サルコウ | 左足→左足 | ○ |
ループ | 右足→右足 | ○ |
トウループ | 右足→左足 | ○ |
フリップ | 左足→右足 | ○ |
ルッツ | 左足→右足 | × |
上の図で見ても、滑走する足、踏み切る足ともにフリップとルッツは同じです。でも、滑走の力を活かせるかというところが違いますね。
ルッツは6種類のジャンプの中で唯一、滑走の力を活かせないジャンプです。
今度はこちらの図を見てください。
フリップは滑走(助走)の方向とジャンプの回転する方向が一致していますが、ルッツはなんと! 滑走してきた方向とは逆の方向にジャンプするんです。
もう一度、軸の傾きの画像を持ってきます。
ほら! ルッツはアウトサイドに傾いていることが原因で、ジャンプの回転とは真逆の方向に力がいくんですよ!
だからフリップより難しいジャンプになっているんですね。
ちなみに、ルッツを飛んだつもりがインサイドエッジになっていると減点、その逆もまた減点になります。
4回転ルッツに成功した人はいるの?
そんな難しいルッツジャンプですが、4回転ルッツに成功した選手はいるのでしょうか?
はい。いるんですよ。まず2011年のNHK杯でアメリカのブランドン・ムロズ(Brandon Mroz)選手が試合で初めて成功させました。
難易度で言うと、ルッツよりも簡単なループとフリップをすっ飛ばしての成功です!
その後、中国の金 博洋(ボーヤン・ジン)選手も成功。さらに四回転ルッツ + 三回転トウループという最高に難しいコンビネーションにも成功しました。
これは現在では地球上で最も難しい技ですね。
そして、アメリカのネイサン・チェン選手も4回転ルッツに成功。
And the season has officially started! At the press conference with brother Chen (not Chan 😋) @nathanwchen #finlandiatrophy2016 pic.twitter.com/ymFCB6YKDK
— Patrick Chan (@Pchiddy) 2016年10月9日
さらに、ネイサン・チェン選手は1つの試合で4回転フリップと4回転ルッツの両方も成功させました。
テレビで羽生結弦選手は、ネイサン・チェン選手を見て「自分はまだ簡単なことをやっていると思えた」と言っていましたが、とんでもない人が出てきたものです。
2017年10月21日追記: ついに羽生選手が四回転ルッツに成功!
2017年10月グランプリ(GP)シリーズのロシア戦で羽生結弦選手も、四回転ルッツに成功しました!
今まで順調に、四回転トーループサルコウループときて、フリップを飛ばして「四回転ルッツ」に成功です。
次はフリップ、そして誰も成功したことのない四回転アクセル?!
フィギュアスケートのルッツジャンプについてまとめましたが、フリップとの違いはわかりましたか?
慣れないうちは「助走が長いな……」と思ったらルッツと思っていればオッケーです。
わたしもまだ間違えることもありますが、この2つがわかるようになるとかなりの「フィギュア通」です!
6種類のジャンプの見分け方についてはこちらの記事を!