こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。
今回は、最近わたしが猛プッシュしている現代サーカス関係の話です。日本屈指のエアリアルパフォーマーである長谷川愛実さんにインタビューしてきました!

目次
長谷川 愛実さんについて
長谷川愛実さんは香川県出身のエアリアル(空中芸)のパフォーマーです。
幼い頃から新体操とクラシックバレエを学んでいて、そのキャリアは10年以上もあります。

新体操をやめた後、フランスのリヨン国立高等音楽・舞踊学校(CNSM)にて短期研修をし、エアリアル・アート・ダンス・プロジェクト(AADP)でエアリアルを学び、第5期養成所を卒業ました。
現在は主にエアリアルパフォーマーとして国内外問わず、舞台やアーティストのコンサート、大道芸フェスティバルなど幅広く活動しています。
ん? その前にエアリアルってなんぞや? というところですよね。
エアリアルとは?
「エアリアル」というパフォーマンスはこちらの画像を見れば一発です。
まずは上から吊らされたカーテンみたいな長い布を使ってやる空中芸「エアリアルティシュー」。

そして、こちらは「エアリアルリング」です。上から吊らされたフラフープみたいなリングを使って演技をします。

持ち味である柔軟性を存分に活かして、この2つのエアリアルを中心に活動されています。いやはや、空中でこんな技を繰り出すなんてすごすぎ……。
これだけの身体パフォーマンス能力を持っているだけあって、あの「シルク・ドゥ・ソレイユ」登録キャストメンバーでもあるんです!
というわけで、そんな長谷川愛実さんにインタビューしてきました!
新体操とバレエを始めたのはいつ?
ではさっそく、愛実さんにインタビューしていきます。

ヨス「愛実さんは新体操とクラシックバレエをされていたそうですが、いつ始められましたか?」
愛実「新体操は6歳くらいからやってました。
それと並行して新体操教室の中でバレエもやってました」
ヨス「ええ!? 6歳ですか? そんな小さいころからやってらしたんですね!!」
愛実「はい! クラシックバレエは中学生の頃から本格的に習い始めました」
非凡なその柔軟性はいつから?
ヨス「愛実さんの柔軟性は小学生のころから飛び抜けていたんですか?」
愛実「小学校のころは、股関節は硬くはなかったですが普通でした。
腰はむしろ硬かったです(笑)」

ヨス「へぇ~! そうなんですね。じゃあ柔らかくなったのは何がきっかけですか?」
愛実「小学生の頃に『エンジェルRGカガワ日中』というオリンピック強化選手を排出する強いクラブチームに移ったんです。
そこでかなり必死に柔軟をがんばりました!」
ヨス「エンジェルRGって、東京オリンピック期待の星とも言われる喜田
純鈴
選手の所属している有名なチームじゃないですか?!
これはびっくり!! わたし、劉先生(エンジェルRGのコーチ)と何度かお話したことがあるんですよ!
ということは新体操が今の愛実さんの活動の土台になっているんですね!」
愛実「はい。今の自分があるのは新体操のおかげです。
教室に連れてってくれた母や劉先生にはすごく感謝してます!」
エアリアルに転向したきっかけは?
ヨス「愛実さんはその当時は新体操の選手になりたかったんでしょうか?」
愛実「はい、なりたかったですね。
でも、実は膝の怪我が原因で新体操を引退したんです。
なので、怪我がなければオリンピックを目指して今とはまた違った人生だったかもしれません」

ヨス「そうだったんですか! それは、当時はショックだったでしょうね……」
愛実「それでも『身体表現者』として生きていくことを諦められませんでした。
新体操がダメならと思い、身体に無理な負担をかけないバレエに進もうと思いました。
バレエダンサーになろうとフランスの舞踊学校に研修に行ったりしました」
ヨス「でもバレエダンサーにはならなかったと」
愛実「バレエ漬けの日々を送ってみると、やっぱり私はもっと身体能力を生かせることがやりたいと再認識したんです。
そのときに思い出したのが『エアリアル』です。そして東京のエアリアルスタジオに習いに行きたい!と決心しました」
エアリアルとの出合いは?
ヨス「そのとき、すでに『エアリアル』をご存知だったんですか?」
愛実「実は小学校のときにシルク・ドゥ・ソレイユの『キダム』というショーを見たことがあって、そのときに知りました。
『キダム』のショーはエアリアルの演目が多く、当時からすごーく印象的だったのがエアリアルティシュー(布)の演目でした。
それを見たときに感動しすぎて、大きくなったらこういうことやりたい!って思っていたんです」
ヨス「おおー! 小学校のときにエアリアルとは出合っていたんですね!」
ちなみに『キダム』のショーのプロモーションビデオはこちら。
やっぱシルク・ドゥ・ソレイユはすごいですねー。
愛実「その後、高校生くらいのときに、ネットで東京にエアリアル・アート・ダンス・プロジェクト(AADP)というエアリアル専門スタジオがあるということも知ってました。
そして、空中なら膝への衝撃が少ないんじゃないか? エアリアルやってみたい! って思ったんです」
ヨス「すごい!! 運命ですね」
愛実「それでエアリアル・アート・ダンス・プロジェクトに入ってエアリアルをやってみたら、自分の中でヒットしてのめり込んでいきました。
しかも、新体操やバレエのときに苦しんでいた膝の痛みも今は全くないんです!」
こういう出合いって本当に運命としか言いようがないですよね。
新体操、クラシックバレエでの経験がすべて活かされるものに出合えるなんてすごい!
現在の活動について
愛実「今はプロのパフォーマーとして、東京を中心に幅広く出演させていただいています。
瀬戸内サーカスファクトリーの田中未知子さんからもイベントや公演の機会をよくいただいています」
そうでした。わたしが愛実さんに初めてお会いしたのも、瀬戸内サーカスファクトリー主催の『naimono』という公演でした。

こちらはその「naimono」の中でのエアリアルリングです。不思議な世界を演出しています。

愛実「ソロ活動の他にも、ジャグラー 目黒陽介さんとのユニット『うつしおみ』や目黒陽介さん主宰のカンパニー『ながめくらしつ』の舞台にも出演させていただいています」
そう。この「うつしおみ」がスゴイんですよ。
わたしはまだ生では拝見したことないのですが、愛実さんとジャグラー 目黒陽介さんのユニット「うつしおみ」の動画を見てくださいよ!
いやー、素晴らしすぎる。
現代サーカスの面白さってこういう身体パフォーマーたちの人間離れした技の融合だと思うんです。融合というか化学変化というか。
そしてまた「うつしおみ」の演技のときの音楽がいいんですよね。「パスカルズ」というグループの演奏だそうですがめちゃめちゃ好きです。
この動画なんて、何回子どもと一緒に見たことか(笑)。
愛実「最近ではパフォーマンスのために地元香川に帰って来れることが増えてきているのでとても嬉しいです。
東京ではエアリアルや柔軟性UPのためのクラス、そして新体操の指導もやっています。
ヨス「おお! 新体操も教えているんですね!
というか、先日(2016年2月)にうちの子たちもエアリアルティシューを教えていただきありがとうございました」
愛実「いえいえ! あれは瀬戸内サーカスファクトリーさん主催で、高松で初めて開催された『エアリアルワークショップ』でしたね。
ヨスさんの娘さんたちの噂は聞いていましたが、予想以上の運動神経の良さでひょいひょい布をのぼれていました!」

ヨス「おお! うれしいです♪」
愛実「娘さんたちかなりセンス良いですよね。お世辞ぬきで! これは将来期待のホープですよ!!
このワークショップはまだまだ月1ペースではありますが、今後も続けて、香川県でのパフォーマー育成に繋がれば良いなと思っています」
ヨス「実はたまにエアリアルは今度いつやれるんだ!と聞かれてます(笑)。
かなり楽しかったみたいです!」
長谷川愛実さんの今後の展望
ヨス「最後に今後の展望についてお聞かせください!
愛実「今後の展望……いろいろと妄想はありますが(笑)。
今後は、今よりもさらにさまざまなジャンルの方とご一緒して、パフォーマンスの視野や可能性を広げ、幅広い舞台に携わりたいです」

ヨス「いいですねー! わたし、そういうの大好きです。
今までに見たことのない種類のパフォーマー同士の共演……考えるとテンションが上がります」
愛実「あと、かなり大変なことですが、将来的には作品を創って日本や海外を周れるようになりたいです。
地元香川県での活動にももっともっと力を入れていきたいと思っています。
何よりパフォーマンス出来ることをいつまでも幸せに感じながら舞っていたいです。
ヨス「ありがとうございました! 香川からめちゃくちゃ応援しております! それと、また娘たちにもご指導お願いします♪」
さて、今回は香川県出身のパフォーマーの長谷川愛実さんにインタビューしてきました。
ずっと前からいろいろお話を聞きたかったんですよね。瀬戸内サーカスファクトリーさんのご縁でお会いでき、今回はインタビューでいろんなお話が聞けて楽しかったです!
そうそう。瀬戸内サーカスファクトリーさんと言えば、現在(2016年4月)、クラウドファンディングで支援を求めています。2016年4月26日追記: クラウドファンディングを達成されたようです! おめでとうございます!
個人的にめっちゃ応援しています。香川から日本、世界へ新しい現代サーカスを発信させましょう!