【職場での喫煙問題】タバコ休憩は社員の不公平感をつくり生産性を下げるシステム

こんにちは! ヨス(プロフィールはこちら)です。

ときどきメディアでも「職場での喫煙」、「タバコ休憩」について報じられますよね。

実はわたし、タバコ休憩に行っている同僚(ヘビースモーカー)がタバコ休憩している時間をカウントしたことがあります。

衝撃ですが、1日の合計喫煙時間は90分を余裕で超えていました

そのうえ、お昼休憩以外に90分も休んでいるという……。

ということで、今回はタバコ休憩の問題点をまとめてみました。良いところが1つもないことがわかりますよ♪

職場での喫煙の問題点とは

では、職場で喫煙することの問題点ついてまとめます。

受動喫煙の問題

まずは、タバコを職場で自由に吸えるという会社だけに当てはまりますが、受動喫煙の問題です。

タバコを吸っている人だけでなく、吸わない人も同じ煙を吸わされることで健康に被害を被るという問題ですね。

わたしが20歳のころ勤務していた会社はタバコを吸い放題でした。

なので、タバコアレルギーのわたしは、体調が原因で1ヶ月で辞めるはめに。

ヨス

今思い出しても自分に腹が立ちます。「なにも言わずに辞めるのではなく、とりあえず主張しろよタコ!」と。

身体に害がある人よりもタバコを吸いたいという欲を優先させるのが主流でしたね。

そう考えると喫煙者天国と呼ばれるこの国も、20年で多少進歩したみたいです。

「タバコ休憩」による生産性の低下

離れた喫煙室でタバコを吸っている時間(タバコ休憩)には仕事ができません。

正確に言うと、スマホでメールチェックの続きとか出来るかもしれませんが、そこまでしない人がほとんどですよね。

なので喫煙時間があると、その時間分、生産性が低下することになります。会社にとっては喫煙時間分の人件費が無駄になるってことですね。

以前神奈川県が、市職員4,000人が毎日35分のタバコ休憩を取ったと仮定してどのくらい損失があるのか計算しています。

実際、神奈川県横浜市では、市議会議員が「約4000人の市職員が1日約35分のたばこ休憩をとると、各々年間19日も休んだことになり、約15億4000万円の損失が出る」と試算。すでに大阪府の大阪市や堺市、兵庫県神戸市などの自治体では、職員の喫煙が禁止されている。

喫煙者だけ許されたたばこ休憩、年間休日19日に相当?法的には全社員禁煙強制できる! | ビジネスジャーナルより引用しました。

これはやばいですね。税金のムダもいいところです。15億あったらいろんなところを改善できますよ。

喫煙で離れている人の仕事がほかのスタッフの負荷に

タバコを吸う人が毎日長時間席を離れていると、そのツケがタバコを吸わない人に回ってきます

例えば対応スタッフがタバコ休憩していることなんか無関係に、こんな仕事が入ってきます。

  • お客様からの電話への対応
  • 来店したお客様への対応

そうです。タバコ休憩で席を離れている間は
ほかのスタッフに業務負担を与えることになっているのです。

「人間関係悪化」→「モチベーション低下」→「生産性低下」へ

しかもさらに問題なのがこちらの負のサイクルでしょう。

  • あの人がサボっている間の尻拭いをなんで私が?!
  • あの人だけ長時間休んでズルい

上記のような不公平感を呼び、タバコを吸わない人のモチベーションがむちゃくちゃ落ちます

そうなるとこういう方向に行くのは当然のなりゆきでしょう。

タバコを吸っている人が「タバコ休憩している時間分」は手を抜かないと損

こういう発想が蔓延すると、全体の生産性が落ちてしまい、負のスパイラルに陥ります(←体験談です)。

喫煙労働者は病気になる確率が高い

喫煙は健康に害を与えるので、喫煙している人が身体を壊す確率は高くなります

喫煙が元で長期入院……になると、企業は大ダメージですね。

喫煙習慣が原因で死ぬこともあります。

そうなると有能な人員を失うことになるかもしれません。もちろん確率論ですが。

喫煙室への投資が必要になる

先に挙げた「非喫煙者への受動喫煙」を防止するためには喫煙室のような場を設ける必要があります。

そうなると設備にコストがかかりますよね。

もし仮に非喫煙者ばっかりなら、かからなかったであろう支出です。

喫煙者の採用をしないと公言している「星野リゾート」は本当にムダがないでしょうね。

あなたはたばこを吸いますか?
大変申し訳ございませんが、 星野リゾートグループでは
喫煙者は採用いたしておりません。
それが企業競争力に直結すると 考えているからです。

あなたはたばこを吸いますか?|星野リゾート採用サイトより引用しました。

「星野リゾート」ではそういうムダなところへの投資がないぶん、質の良いサービスをしてくれてるでしょうね。

「一服する側の意見」に対する返答

さて、こういう話になると、喫煙者側にも意見があるはずです。

ただ、苦しまぎれな意見ばかり。

今度はタバコを吸う側の「よくある意見」に対する返答を書きます。

タバコ休憩すると能率が上がる

まずは、こちらのような意見です。

  • タバコを吸うと頭がスッキリしてアイデアが出る!
  • タバコを吸うと集中力がUPする

そもそも、その「頭がスッキリしない」「集中できない」という能力の低下現象をタバコが引き起こしています

つまり、非喫煙者はそういう状況になりにくいんですよ。

低下させた能力を喫煙で「ゼロに戻している」だけ

冷静に考えるとタバコを吸って能力を低下させ、その低下した分を補うためにタバコを吸っているんですよね。

つまり、タバコで能力は向上していないということです。

ただ単に「ゼロ」に戻っているだけ。

ヨス

喫煙って、どんだけ効率悪いんだよ……。


喫煙所はコミュニケーションの場

喫煙所はコミュニケーションの場だよという意見もよく聞きます。

たしかに同じ趣味(嗜好)を勤務時間に堂々とできるのですから団結力は強まるでしょう。間違いない。

確かにそれはそうでしょう。

でも「タバコを吸う人だけで団結」というのは問題ありませんか?

コミュニケーションが目的ならタバコ以外でも良い

コミュニケーションが目的ならタバコでなくてもOKですよね。

みんなでワイワイ言いながらスマホのゲームをやっても盛り上がりますよ、きっと。

「ちょっくらポケモンGOやりにいっか?」と勤務中に誘ってデスクを離れるのはどうでしょうか?

おそらく、こんなことは「非常識」だと思われるでしょう。

つまり、タバコだけ「一服」として、勤務中に自由に吸えるのは異常だと断定できます。

タバコだけ優遇する今の状況は異常

この点に関して「星野リゾート」がうまく例えてくれています。

「なぜニコチン依存症の社員だけを企業は優遇するのか」とアルコール依存症の社員が主張したら、従業員食堂の横に社員用のバーを設置するのでしょうか。ニコチンが切れて集中できないという状況は、アルコールが切れて手が震えるという状況と差はありません。

あなたはたばこを吸いますか?|星野リゾート採用サイト より引用しました。

多くの方は仕事中に「アルコールが切れて手が震えるから酒を飲ませろ!」という主張をしても異常だと思いますよね?

でも、それがニコチンだと許されているわけです。

喫煙所は「派閥」を強化させる場所

わたしの経験では、喫煙中に話している内容は、その場にいない人の悪口やゴシップが多かったです。

コミュニケーションというより「派閥を強化させる場所」になっていました。

そもそも、「タバコを吸う人」「タバコを吸わない人」という派閥を強化させていますから……。

喫煙所での悪口が元で職場の空気が悪くなることもあり、「質の良いコミュニケーション」が交わされているとは考えられません。


頭の中で仕事してるんだよ

あと、よく聞くのが「喫煙中でも頭の中は仕事をしているんだ!」という意見です。

でも、それは証明も確認もしようがないので主張としては無理があります

見せられないのでなんとでも言えますからね。

喫煙中に仕事のことを考えるのは当然

逆に言うと、喫煙中に仕事のことを考えることは当然でしょう。

勤務中なんだから。当たり前すぎです。

わたしも、勤務中にトイレにいくときでも仕事のことを考えていましたし、通勤途中も考えていました。

職場を離れている間にいい考えが浮かんだことも多々ありますし。

これは、タバコを吸っている間だけの特権ではないため、意見としてはレベルが低すぎますね……。


喫煙中は「会議」をしている

タバコを吸いながらミーティングをしているんだ!」という話も聞いたことがあります。

リラックスした雰囲気で仕事の話ができるからいい感じなんだそうです。

でも、これは完全に問題をすり替えています

「会議の質が悪い」という問題をすり替えている

問題点は、明らかに「通常の会議の質が悪い」ことです。

たとえば日本の多くの会社で「会議の質が低い」のにはこんな理由があります。

  • 社員のコミュニケーション・スキルが低い
  • 上司が威圧的で会議で部下が意見を言いにくい風土である

「砕けた場だからこそアイデアが出る」なんて苦しい言い訳をする前に、会議の質を上げるほうが100倍有益ですよ。

本気で良い会議をしたいのなら、こちらをオススメします。

  • タバコを吸う人のなかから「無能な人」を排除する
  • タバコを吸わない人のなかから「有能な人」を加える


吸わない人も休憩してるやん

最後にこんな意見もあります。

タバコを吸わない人もお茶とかトイレもしてるだろ? それも休憩時間になるのか?

もはや意見というか逆ギレですね。

でも、これはタバコを吸う人もやっている行為なので、タバコを吸う人はさらに多めに休憩していますよね?

喫煙者はトイレにいかない、お茶を飲まないのなら成立しますが……(笑)。

もうこれ以上言わなくてもわかると思います。

さて、今回書いたなかでもっともやっかいなのが、タバコ休憩に行く人と、タバコを吸わない人との間に不公平感がつのることです。

  1. 喫煙者がタバコ休憩に行く
  2. 非喫煙者の「タバコ休憩」への不公平感
  3. 人間関係の悪化
  4. モチベーションの低下による「手を抜かないと損」という空気
  5. 生産性の低下

この記事を読んで、タバコ休憩の問題点が伝わるとうれしいです。

あと、いまだに職場で自由にタバコを吸える会社で勤務している方はさっさと辞めてしまいましょう。

タバコを自由に吸える会社に未来はありません

わたしが日本の企業で働きたくない理由は下記にまとめています。共感してもらえるとうれしいです。

個人的には、劣悪な日本の職場に転職をするよりも、海外でもっと良い環境を手に入れるのをオススメします。