Sia(シーア)って誰?「顔を出さず」に活動するシンガー・ソングライター

SIA

こんにちは! 洋楽女性ボーカル大好きなヨス(プロフィールはこちら)です。

2014年の洋楽を賑わせた『シャンデリア』って曲を知っていますか?

現在(2019年2月)のところ再生回数が19億回を超えている大ヒット曲でSia(シーア)というシンガーが歌っています。

顔を見せないミュージシャンとして面白い活動をしている Sia ですが、2019年はフジロックフェスティバルにも登場することで話題になっていますよね。

今回はそんなシーアについてくわしく紹介します。

Sia(シーア)って誰?

ではまずはSiaをトップスターにしたこちらの曲をご覧ください。

こちらが冒頭でも書いた19億回以上の再生回数を記録しているChandelier(シャンデリア) 』という曲です。

Siaの声と曲調

声質はハスキーでドライ

そして感情をモロに乗せたような歌い方と、ポップでありながらダークさもある上質なポップソング

Embed from Getty Images

これがSia(シーア)の持ち味でしょう。

ちなみに、このビデオに本人は登場しません。じゃあ「このスゴイ身体能力と表現力の子は誰?」と思うでしょうが、順に紹介しますので!

Siaの本名と出身…そしてバセドウ病

Siaの本名はSia Kate Isobelle Furler(シーア・ケイト・イゾベル・ファーラー)です。

オーストラリア出身、1975年生まれのシンガー・ソングライター、ミュージック・ビデオディレクター。

どっちでもいいですが、わたしと同い年です。

わたしがSiaを知ったのはDavid Guettaの『Titanium』って曲で、ボーカルとしてSiaが起用されていたことです。

『Titanium』は、わたしがバセドウ病の治療のために入院していたときによく聴いていた曲です。

そしてわたしがSiaに強く興味を持ったのも「バセドウ病」です。実は彼女もわたしと同じ病気になっていたんですね。

顔を公表しないシンガー & 天才ソングライター

先ほども出しましたが、これがSiaのアルバムジャケットです。

Siaの写真(?)が写っていますが、髪だけで顔はありません

実はこれ……

アルバム・ジャケットだけの話ではないんです。

Siaは「メディアで顔を出さない」という活動をしているシンガーなんです(※ 絶対ではなく、たまに出ていますけどね)。

Siaはキャリアが長く、以前は顔を出していました。1990年代ごろはジャズを歌ってたそうですし。

Sia at Seattle
顔を出していたころのSia: By (Kirk Stauffer) (Own work) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

ソングライターとして目覚ましい活躍を!?

シンガーとして注目されるよりも、良質な曲を書くソングライターとして有名でした。

これまでリアーナ、ビヨンセ、ブリトニー・スピアーズ、クリスティーナ・アギレラ、ケイティ・ぺリー、デヴィッド・ゲッタ、エミネム、マルーン5など、トップ・スターたちに楽曲を提供してきたポップス界最大のヒットメイカーでもある。

顔をみせないアーティストの歌?Sia(シーア)心の叫び声?|TAP the NEWS|TAP the POPより引用しました。

なにこれ?! Siaが曲を提供した人たちがすごすぎる!

見やすいようにまとめますよ!

  • リアーナ
  • ビヨンセ
  • ブリトニー・スピアーズ
  • クリスティーナ・アギレラ
  • ケイティ・ペリー
  • デヴィッド・ゲッタ
  • エミネム
  • マルーン5

すごすぎでしょ?! 名だたる人ばかりがズラリと!

プライベートではハードな人生を…

そんなSiaですが、プライベートでは鬱病、鎮痛剤依存症とアルコール依存症、そして自殺未遂……とハードな人生を送っていたそうです。

こちらの記事ではシーアが顔を出さない理由がまとめられています。

参考: SIAシーアが顔を隠す理由って?「恋人の死」や「依存症」に苦しみ自殺しようとした過去 - フロントロウ


Siaの心情を表現するもう一人のSia?

Siaは基本的に「顔を公表しない」というスタイルです。そのため、表情などは一切わかりません

ですが、それをある方法で完全に表現しているんですねー。

それが、もう一人のSiaと言っても良いMaddie Ziegler(マディー・ジーグラー)の存在です。

バレエの天才少女 Maddie Ziegler(マディー・ジーグラー)

マディー・ジーグラーというのは、さっきのミュージック・ビデオの中で主演をしていた女の子ですね。

Siaと同じ髪型をして、前衛的なバレエを披露していた少女ですが、なんと2002年生まれ!!

2歳のころからバレエを始めたというマディーですが、Siaの曲ではクラシックバレエではなく、前衛的な表現をしています。

ライブでもSiaの生き写しのように表現する!

マディー・ジーグラーが表現するのは、ミュージックビデオの中だけではありません。

Siaのライブでも、Sia自身は後ろで顔を隠しつつ歌い、Siaと同じ髪型をしたMaddieが目前で踊ります(全てではないですが)。

まさにSia自身の生き写しのような表現だと思います。

Siaが自らを影のように表現しているのは、Sia自身の人生を投影させた表現なのかもしれません。

自身が歌う曲ではなく、ほかのミュージシャンに歌ってもらった曲ばかりが注目されてきた……という。

SiaとMaddyのほかのライブ

オフィシャルのミュージック・ビデオもすごいんですけど、ライブ・パフォーマンスがすごいんですね。例えばこちら。

Siaと同じ髪型をした女の子たちが、白い箱の中に閉じ込められて顔だけを出して歌っています。

左の後ろで同じく箱の中に入っているのはSia自身です。

その前でマディーが上半身を箱から出して、上半身だけで踊っています。途中から箱に入ったままマディーは歩き出します。

最後に司会エレン・デジェネレスも箱に入って出てくる演出とか最高ですね。

ほかにもこんなのが……。

もちろん、どれもSiaは顔を出さずに後ろで歌っています



2017年3月28日追記: セサミストリートとのコラボで顔出しを?

あの『セサミストリート』にSiaが登場しました。

https://twitter.com/Sia/status/844660016615428100

鼻には赤いボールを着けていますが、ほかは顔を出していますよ!

こちらがその動画です。

楽しそうにセサミストリートのキャラクターたちもSiaの髪型にしていますね。

歌っているのは『S is for Songs』という歌ですが、こういう歌でもSiaの声だと違って聞こえますねぇ。

Siaの曲について

では、Siaの曲について紹介します。

本当にすばらしい曲ばかりですので代表的な曲を中心に。

Titanium(タイタニウム)

まずは『Titanium(タイタニウム)』です。

David Guettaの曲にシンガーとしてSiaが起用されている曲で、わたしが初めてSiaを知った曲

個人的な話ですが、バセドウ病で入院していたときにめちゃくちゃ聞いていたので、当時の自分を思い出して苦しいです。

でもほんとに勇気づけられた曲です。

勇気づけられた歌詞

ここの歌詞ですよ! ここ!

I'm bulletproof, nothing to lose
Fire away, fire away

「私は防弾だ! 失うものなどない!! 攻撃など弾き返してやる!!」

You shoot me down but I won't fall
I am titanium

「もし誰かが私を撃ち落とそうとしても私は落ちない! 私はタイタニウム(チタン:金属の名前)だ!」

この歌詞ですよ。わたしもバセドウ病に負けなかったぞ!


Chandelier(シャンデリア)

そして、先ほどから紹介している19億回以上も再生されている『Chandelier(シャンデリア) 』。

あえて歌詞は掲載しませんが、Sia自身が投影されている歌詞です。

何を歌っているか知らなくても、心の苦しみみたいなものが声として、曲として伝わるほどの表現力でしょう。

そして、それを視覚化しているのがマディーのバレエ。ここでバレエを持ってきたSiaのセンスに脱帽です。

本当にマディーとのコラボなしにはこの大ヒットはなかったかもしれません。

Elastic Heart(エラスティック・ハート)

わたしが初めて聞いたとき、ミュージックビデオを見たときに衝撃を受けた作品『Elastic Heart(エラスティック・ハート)』です。

そう。もはや「作品」ですよ。アートの作品。

魂を込めたSiaのハスキーなヴォーカルだけでなく、アレンジもめっちゃカッコイイ。

特にずっとループしている「アッペラ・アボジ♪」みたいな声(音)がいい効果を出していますよね。

共演はShia LaBeouf(シャイア・ラブーフ)

『Elastic Heart』のビデオの中でMaddieと共演しているのはShia LaBeouf(シャイア・ラブーフ)です。

お! ちょっと名前がSiaに似ていますね。スペルが。

元々はサントラの曲だった

元々この曲は映画『ハンガー・ゲーム2(The Hunger Games: Catching Fire)』のサントラに入っていた曲です。

プロデュースはアメリカのプロデユーサーDiplo(ディプロ)とGreg Kurstin。

このときの曲はSiaだけじゃなく、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)もボーカルで起用されています。

それをSiaの6枚目のアルバム『1000 Forms Of Fear(1000フォームズ・オブ・フィアー)』でソロバージョンとして歌い直したのがこの音源というわけです。


Big Girls Cry(ビッグ・ガールズ・クライ)

そして『Big Girls Cry(ビッグ・ガールズ・クライ)』。

Siaの曲らしい、ダークでありながらポップな曲です。

ミュージック・ビデオでもMaddieを起用していますね。ここではバレエではなく表情で表現をしています。

このままSiaの分身として登場し続けていってほしい!

Alive(アライブ)

そして『Alive(アライブ)』です。むちゃくちゃ良い曲です。この人天才ですね。

曲もカッコイイんですけど、え? これ誰?! え! 空手??

天才空手少女の高野 万優ちゃん

主演はマディーちゃんではなく、日本の誇る天才空手少女こと高野 万優(まひろ)ちゃんです!

カッコいい! この技のキレとスピード! マンガみたいですね。

まさかSiaのビデオで空手が来るとは思いませんでした。まひろちゃんについてWikiを引用します。

悠空会所属(日本空手協会)。小学生の学年別日本一を決める全日本少年少女空手道選手権大会で、2013年、14年と2年連続で優勝。普段はほんわかと可愛い女の子だが、試合中は抜群の集中力で、相手を圧倒する目つきと気迫、技のスピードは大人顔負け。

高野万優 - Wikipediaより引用しました。

しかもまひろちゃんの髪型ですが、2016年の1月に販売開始になったアルバム・ジャケットの女性の髪型と同じです。

ということはマディーちゃんだけに自分を投影させるコンセプトではないみたいですね! これはこれで面白いですねー。

こちらのアルバム『This Is Acting』に収録された楽曲たちですが、他のミュージシャンのために書いたけど、最終的にSia自身が歌うことになったものを集めているんだそうです。

『Alive』も、Adele(アデル)のために書かれた曲だったそうですねー。

土屋太鳳を起用?!

なんと、上で紹介している『Alive』の日本版ミュージックビデオは土屋
太鳳(たお)さんを起用し、新しく作成したそうです。

なぜまひろちゃんのじゃなくなるのか謎ですが、これもめっちゃカッコいい映像じゃないですか!


Cheap Thrills(チープ・スリルズ)

『Cheap Thrills(チープ・スリルス)』も超絶にカッコいい曲ですね。

もうやばいぐらいカッコいい。2016年のベスト10にわたしが2位で選んだほど好きな曲です。

カリビアンミュージックのようなリズム、そして途中に入る民族音楽のサンプリングとかセンスが良すぎでしょ……。

そしてミュージック・ビデオにはマディーちゃんが登場です。やっぱりSiaといえばこの人。

最高すぎるダンスです。Siaはステージの端っこでスポットライトを避けるかのように歌い続けています。

しかも四角い影の中で……なにこれ、かっこよすぎ。

The Greatest(ザ・グレイテスト)

そして『The Greatest(ザ・グレイテスト)』です。

映像と音楽の親和性。そして今回も独特で見事なダンス……というか表現をしてくれているMaddie Ziegler(マディー・ジーグラー)。

そして今回はたくさんの子どもたちがバックダンサーとして登場しています。これが超カッコいい……。

かっこ良すぎる……。ミュージックビデオには登場しませんが、原曲にはラッパーのKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)が参加しています。

ゲイクラブ襲撃事件の犠牲者への追悼

最初に出てくる「#WEAREYOURCHILDREN(わたしたちはあなたたちの子ども)」という文字、そして最後のマディーちゃんが泣いているシーン。

深い意味があるのだろうと思っていると、この曲は「ゲイクラブ銃撃事件」の犠牲者への追悼メッセージなんだそうです。

フロリダ州オーランドの同性愛者向けクラブで起きた凄惨な銃撃事件の犠牲者に対して、そしてLGBTQコミュニティに対する、力強いメッセージがこめられていた。

Kendrick Lamarを迎えたSiaの新曲"The Greatest"はオーランドのゲイクラブ銃撃事件の犠牲者への追悼メッセージ - FNMNL (フェノメナル)より引用しました。

だから最初の方で顔にLGBTの象徴であるレインボー(虹)色の絵の具を顔に塗っているんですね。

曲だけでなく内容的にも非常に考えられた一つの作品です。


Never Give Up(ネバー・ギブ・アップ)

こちらは映画『LION』の主題歌用に作られた曲『Never Give Up(ネバー・ギブ・アップ)』です。

中東の民族楽器風な音から始まる曲で、印象的です。途中から完全にこれぞシーア!という曲になりますが。

暗い曲調でありながらポップというこの世界観は本当に魅力的ですね~。大好きです。

こちらはリリックビデオ(歌詞ビデオ)なので、映像には歌詞が常に現れています。

I'll find my way, find my way home, oh, oh, oh

「私の道を見つける。家に戻る道を見つける」の部分とか、最後の方で、Siaの髪型をした人が線路の上を走っていっているんですが、そのレールに書かれているんですよー。

めちゃんこカッコいい演出になっているんですね。

背景や地面に落書きとして書かれていて、1つの作品としてもクオリティーが高いです。

Waterfall(ウォーターフォール)

そして、P!nk(ピンク)と共演している『Waterfall(ウォーターフォール)』という曲。

P!nkは一時期めちゃくちゃハマったミュージシャンです(『Don't Let Me Get Me』とかかっこよすぎ)。

曲としてはStargate(スターゲイト)の曲で、Sia と P!nk を起用しているという形です。

スターゲイトとは、ニューヨークを拠点に活動を行う、音楽プロダクションチームである。メンバーは主にノルウェー人で構成されており、ノルウェー北部のトロンハイムにて結成された。R&Bやヒップホップを専門分野としている[1]。

スターゲイト (プロダクション・チーム) - Wikipediaより引用しました。

……というお音楽プロダクションチームがスターゲイトです。

それにしても見事なデュエットですね……これは。2人の声は、それぞれ個性的なのですが何か似ている波長がある気がします。何でだろう。

映像も現代サーカスを彷彿させるような、「Siaの曲だよ」と言われても信じてしまいそうですね。

Helium

Fifty Shades Darker(フィフティ・シェイズ・ダーカー)』のサウンドトラックにも収録されている『Helium(ヘリウム)』です。

ここ最近は激しい曲が多かった中、ピアノだけで伴奏されたこの曲はすごく新鮮です。

こういうしっとりナンバーでは、やっぱりSiaのボーカルの上手さが際立ちますねぇ。

そういや、昔のナンバー『Titanium(タイタニウム)』も元素の名前です。おもしろいですね。

Your love lifts me up like helium

「あなたの愛はヘリウムのように私を浮かべてくれる」の部分がすごく印象的です。ヘリウムって気球とかに使われている軽い気体でしたね。

Rainbow(レインボー)

アニメ『My Little Pony』のサウンドトラックに収録されている曲『Rainbow』です。

そう! またしてもMaddie Zieglerとの共演です!

しかも、当たり前ですがめっちゃ成長している! 表現力がさらに向上した気がします……とダンスのことばかり書いてますね(笑)。

最近、Siaは激しめの曲が多い中、セリーヌ・ディオンを思わせるようなおとなしめのポップソングですね。

それにしても幻想的で美しいミュージック・ビデオです。

Santa's Coming For Us(サンタ・イズ・カミング・フォー・アス)

Siaが初のクリスマス・アルバムをリリースしました。そのアルバムのトップを飾る曲が『Santa's Coming For Us(サンタ・イズ・カミング・フォー・アス)』です。

クリスマスの楽しい雰囲気が存分に表現された曲、そしてミュージックビデオですねぇ。

早くクリスマス来ないかなぁと思わせてくれます。

Candy Cane Lane(キャンディ・ケイン・レイン)

上で紹介した『Santa's Coming For Us(サンタ・イズ・カミング・フォー・アス)』も収録されているクリスマス・アルバムですが、その中でも超オススメなのがこの曲。

ラジオで聞いて一瞬で好きになった曲『Candy Cane Lane(キャンディ・ケイン・レイン)』です。

クリスマスミュージックじゃなく、ふつうのポップミュージックとしても良質ですね。

2017年のクリスマスミュージックの中でダントツに気に入っています!


シーアの所属するグループ「LSD」について

現在シーアは、超大物2名と組んで「LSD」というグループで活動しています。

そのメンバーというのがヤバイんです。

LSDのメンバー

  • Labrinth(ラビリンス)
  • Sia(シーア)
  • Diplo(ディプロ)

この3名の頭文字で「LSD(エル・エス・ディー)」ですが、本当にとんでもない3名ですね。

わたしが好きなのは『Thunderclouds(サンダークラウズ)』という曲のミュージックビデオ。

この日本のアニメを彷彿するような幻想的な雰囲気、良いですね。実際に日本語もデザインとして出ていますし。

うれしいことに、大きくなったマディーちゃんも出ていますね。

さて今回はSiaについてでした。わたしと同い年で、同じ病気(バセドウ病)にかかったということもあり、ずっと書きたいと思っていました。

本当にシーアのパフォーマンスは総合芸術だと思います。

今後の活動もめっちゃ応援しています。

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