2015年7月30日

「夫が改姓=婿養子」って勘違いしてません? 婿養子制度って既に…

muko-yoshi-336

こんにちは! ヨス(@yossense)です。

今回は「婿養子(むこようし)」という日本語について勘違いされている方が多いと思うので、そのことについて……。

うちの父は母側の家に住んでいます

うちの父ですが、母側の家に住んでいます(すでに祖母も祖父も亡くなっていますが)。つまり、俗に言うマスオさんの状況ですね(「マスオ」は漫画『サザエさん』に出てくるサザエさんの夫の名前です)。

ときどきね、こういう状況を「婿養子」って表現する方がいるのですが、それは間違っているんです。

サザエさんの家系図
サザエさんの家系図

だって、マスオさんも母方の家(磯野家)に住んでいるだけですよね? もし養子になっていれば、マスオさんの姓は必ず「磯野」に改姓しないといけないハズです。

だって、婿養子というのは、血のつながりのない「波平」と「フネ」の法律上の息子になるという意味です。なのでマスオがその2人の実子になっていれば、「磯野」の姓を名乗らなくてはなりません。でも「フグ田」ですよね。なのでマスオさんはサザエさんと結婚して磯野家で同居しているだけです。

ちなみにうちの親の場合も、マスオさんと同じく夫の性を名乗っています。うちの父が母の家に住んでいる理由は、母が一人娘で、祖母から引き離すのがかわいそう……という父の配慮からです。素敵な父でしょ?

実はうちの祖父は本物の「婿養子」でした

父の話が出ましたが、今度はうちの祖父の話も。実は、うちの祖父(私の母が赤ちゃんのときに死去)は、本当の婿養子だったようです。

うちの祖母に兄も弟もいなかった(妹はいます)ため、「婿養子」という制度を取らないと、家系が途絶える……という時代だったからです。

昭和22年以前には女性が結婚すれば必ず実家を出て、男性(夫)の家族の元へ「嫁ぐ」ことが法律で決められていました。すごい時代ですね。

でも、子どもに女の子しかいない場合、この法律が仇となって家を継ぐ者が消滅するということになりますよね。

婿制度は「つじつま合わせ」のための荒技

そこで、その対処法として、そして法律のつじつまを合わせる方法として編み出された技が「婿養子」という制度です。

法律では、夫が妻の元に嫁ぐということが許されていなかったので、夫が妻の家の「実の子ども」になる……というふうに強引にポジションを変更するんです。で、養子制度と同時に婚姻も実行するという結構ややこしい荒技です。

なんか一見、自分の息子と娘が結婚するように見えるので「アレレ? きょうだいって結婚できないハズじゃ?」って思いますけど、そこはオッケーなようです(笑)。

現在は「婿養子制度」は存在しない

で、その「婿養子制度」なんですけど……

昭和22年法律第222号により改正された民法は家制度を廃止し、家督相続人の確保を主たる目的とする婿養子の制度も、特別の制度として存続させる必要性がなくなったため、法律上の制度としては廃止された。

婿養子 - Wikipediaより引用しました。

そうなんです。今現在は昭和22年の法律改正により、昔の法律上の制度としての「婿養子制度」は廃止になりました。もちろん、無理やり実行しようと思えばできるそうですが、現在ではそこまでしてやる理由やメリットがないんです。

「婿養子制度」が廃止になってどうなったかというと、結婚すれば、妻・夫の両方が親元の戸籍から出て、「新しい家族」の戸籍が作られることになりました。

それと夫が妻の姓を名乗ることも許され、結婚した夫婦はどちらの姓を名乗っても良くなりました。……が、現状は、あまりにも妻側が夫の姓を名乗るため(96%)、この改正が意外と知られていないんですね。

「夫が改姓=婿養子」という発想は時代錯誤

だから男性が姓を変えているのを目の当たりにすると時代錯誤な言葉を持ち出してきて「婿養子ですか?」ってなるわけです。男性が改姓するのが珍しすぎて異端に見えるからでしょう。

そもそも、結婚して名字を変えた女性を養子って言わない事実と照らし合わせればおかしいって気づきそうなのですが、そんなこと以前に「男性が女性側の家に住んだり、改姓することを婿養子と呼ぶ」と誤解されているんですよねー。

しかもどちらかというと、男性でありながら女性の姓を名乗っているかわいそうな人……というネガティブなニュアンスと共に。

夫が名字を変えるのがかわいそうって……名字を変えている96%の妻って何なんやろ(笑)。

今回は「婿養子」っていうおかしな日本語についてまとめました。

よく考えてみると私の家族って「本当の婿養子」と「ただ妻側の家に住んでいる夫(婿養子じゃない人)」という2つの形態があったんですね。この記事を書いていて思い出しました。

とにかく現代では「婿養子」って言葉が適応される男性に出会うことはまずありえないということを知っておいてください。まぁ、それ以前に夫が姓を変えるのが普通の世の中になってほしいですねー。それ抜きには男女平等は絵に描いた餅です。

ちなみにうちの夫婦は、私が戸籍上の名字を変え、夫婦別姓を可能な限りすべての状況で実行しています。

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