2015年1月29日

あんまり知られてない?! 日本語で外国人がくじけるとこ

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こんにちは! 元日本語教師のヨス(@yossense)です。

わたしは英語をはじめ、言語が大好きです。その1つとして日本語も好きです。今回は、日本人が無意識にできるけど外国人にとっては発狂レベルに難しい日本語の特徴についてまとめました。

日本語を勉強している外国人がくじける6箇所

ネイティブの人は子どものころから無意識に言語を学びます。なので、文法も頭で考えなくても完璧にできるんですよね。

今回は日本人が無意識にやっていて「え? これ難しいの?!」レベルなことで、あんまり知られていないことを紹介したいと思います。 たぶんいっぱいあると思いますが、代表的なものを6つ選んで紹介します。

カタカナ語

まずはカタカナ語です。我々にとって、カタカナ語って「外国から来たもの」って感覚がありますよね?

なので、日本語に慣れていない西洋の方と話すときに、わざわざカタカナ語で言ってあげる……ってことないですか? ほら、その方が分かりやすい気がするじゃないですか? 例えば……

すぐにインターセクション(intersection = 交差点)があるので、右に曲がってください!

こんなことを言うと、ほとんどの方に通じません。むしろ「交差点」の方が通じるハズです。なぜかというと、あまりにもカタカナ語と英語の発音が違いすぎることが要因です。

さらに言うと「和製英語(日本人が創作した英語)」の問題もあります。「ガソリンスタンド」は英語では「gas station」だし、「カメラマン」は「photographer」だし。書き出したらキリがないほど、はびこっていますよ。

こんな理由で「カタカナ語って、むしろ伝わらない」という認識を持っておくとよいと思います。

長音・撥音・促音

日本語は世界中の言語の中でも子音が少ない方です。英語と比べると母音だけでも英語=20、日本語=5と、日本語は母音の数が、英語の4分の1なんですね。

なので日本語の発音は、さぞかし外国人にとって簡単なんやろなーと思いそうなんですが、そうすんなりといかないのが言語です。

外国人にとって、とんでもなく難しい発音が3つ存在します。それが「長音(ちょうおん)」「撥音(はつおん)」「促音(そくおん)」です。

長音・撥音・促音
長音(ー) おばあ(ー)さん
撥音(ん)
促音(っ) トカ

例えば、長音です。「おばあさん」「おばさん」が同じにしか聞こえないんです。わたしたちにとっては全然違うのに! この場合は伸ばし棒があるかないかで、かなり意味が変わりますからねー。間違うと血を見ることになるレベル(笑)。

専門的になりすぎて短く伝えるのが難しいですが、この「長音」「撥音」「促音」が日本語では1拍としてほかの音と同等の長さで発音されることが難しさの原因の1つです。

「撥音」の例だと、「じゅんいち」という名前が英語圏の人の発音だと「ジュニチ」になることとか。「促音」の例だと、「キットカット」を英語で言うと「キッカッ」って聞こえることなんかがそうです。わかりにくい??

特に「長音」が難しいのですが、その理由は、ほとんどの言語には母音を伸ばすことで意味の差が現れることがないからです。

ほら、英語で「Go(ゴー)」と言っても「Goooooooooooooo!(ゴーーーーーッ!)」と言っても、意味の差にはならず、感情の差にしかならないんですよ。

自動詞・他動詞

日本語の動詞のほとんどは「自動詞」と「他動詞」という2つの動詞に分かれています。こんなことを突然言っても「え? 何それ??」ですよねー(笑)。

例えば「ドアが開く」という状態を言う時に、自動的に開く場合は「開く(自動詞)」と言うし、誰かが意志を持ってやった場合は「開ける(他動詞)」という違った動詞を使います。この2つの使い分けがほとんどの言語にはないため、難しいんです。

つまりひとつの動作でも、2つの動詞を覚えなくてはならないという負担があるんですね。

英語と比べてみます。

  • The door opend.(そのドアが開きました)
  • I opend the door.(私はそのドアを開けました)

こんなふうに同じ動詞の使い回しで行けるんです。この点だけは英語は楽ですね。

英語にも「rise(自動詞)」と「raise(他動詞)」のような区別がある動詞もありますが、かなり稀です。

授受表現

そして「授受表現」です。文法用語なのでわかりにくいですね。つまり「あげる」「くれる」「もらう」の表現です。

「私」が誰かにものを渡すときは「あげる」と言いますよね。当たり前です。英語では「give」です。で、誰かが「私」にものを渡すときは「くれる」です。英語ではこれも「give」です。で、誰かが「私」にものを渡したときに「私」が主語になると「もらう」です。英語だと「get」です。

特に「あげる」と「くれる」が難しいんですね。この授受表現は、さらにやっかいなことに動詞と合体してよく使われるんですね。

「貸してあげる」、「貸してくれる」、「貸してもらう」のように、1日に数えきれないほど使われます。いやー、こうやってまとめているとややこしさが伝わりますよね(笑)。でもわたしたち日本語ネイティブにとっては簡単というどころか、無意識にできるんですよね。だから説明が難しい。

「は」と「が」

助詞の「は」と「が」の違いは、日本語教師にとっても最初に立ちはだかる難関の1つです。

  • 私はヨスです。
  • 私がヨスです。

この差をちゃんと説明できる日本人が果たして何人いるでしょうか(笑)。でもパーフェクトに使いこなしているんですよね。言語ってそんなもん。

よく言われる説明は「『が』はまだ知られていないことに使う。『は』は一度出てきたことに使う」というもの(そんなに単純ではないですがw)。

ヨスと申します。

こういうことを初対面の人に言うと思うのですが、ここで一文字変えてみます。

ヨスと申します

初対面で「が」を使うのは、どう考えてもオカシイですよね(笑)。「ってかオマエ誰や?! 知らんし! 」って思われます。でも使えるときもあるんですよね。

ではあの気持ち悪い絵を描くヨスさんの登場です!! どうぞ!!

という紹介があった直後、テレビに登場し、わたしが一言

あ、どうも! 私がヨスです

という場面。そうなんです。すでに知られている場合は「が」を使うんですね。

実は、「は」は「主語」ではなく「主題」なんですね。なので「は」を使うときは「~について今から述べますよー!」てことを意味します。

私は……

という文章が聞こえると、「今から『私』についての話が始まるんだな」ということです。

「は」と「が」の話になると、分厚い本が一冊書けるレベルになると思うので、この辺で次に行きましょう(笑)。

動詞の活用

そして動詞の活用です。動詞が活用するのは日本語に限りませんが、日本語にはやっかいなものがあります。

それが五段活用の動詞の連用形です。……って専門的で分かりにくいですよね。ちょっと分かりやすくまとめるとこんな感じです。

日本語の動詞(五段活用)の活用
否定 ない
「~ます」の形 ます
基本形
後ろに名詞がくるとき
命令
誘う
「~て」の形

その中でも最も大変なのが、上の表の一番下にある「『~て』の形」です。文法用語で言うと「連用形(日本語教育では『て形』と呼びます)」というヤツです。

「う」「つ」「る」で終わるもの → 「~って」
 → 会って・打 → 打って・登 → 登って
「む」「ぶ」「ぬ」で終わるもの → 「~んで」
 → 編んで・遊 → 遊んで・死 → 死んで
「く」で終わるもの → 「~いて」
 → 浮いて
「ぐ」で終わるもの → 「~いで」
 → 泳いで
「す」で終わるもの → 「~して」
 → 消して
例外:「行く」 → 「行って」
行く → 行って

ややこしすぎるわー!! でも日本語ネイティブのわたしたちは、無意識に変換しているんですね。すごいわー。

ちなみにこの超難関の「て形」の活用の覚え方は、日本語教育では「テ形の歌」っていうものを作って教えることが多いです。そうでもしないと覚えられないもの(笑)。

今回は「日本人にとっては無意識レベルだけど外国人には難しい」というテーマで選びました。

なので、漢字の読み方、敬語、主語の省略なんかは日本人にとっても難しいかなと思うので入れていません。あと「ひらがな、カタカナ、漢字」のように難しいのが当たり前すぎて意外性のないものも入れていません。

わたしが主に日本語を教えていた生徒は中国、韓国、英語圏の方ぐらいなので、もしかしたら普遍性という意味では違うのかもしれませんが、こんな感じかなと。

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