2014年7月26日

アナ雪の「Let It Go」で見る英語と日本語の圧倒的な差とは?!

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こんにちは! ヨス(@yossense)です。

私はあんまり映画は見ないのですが、大大ヒットした『アナと雪の女王(Frozen)』は見に行きました。しかも超久しぶりに「日本語吹き替え」を見たので、元日本語教師としてちょっとマニアックな内容でお届けします。

日本語吹き替えを久々に見た

私は字幕派です。なので英語の映画は100%字幕で見ます。でも今回の『アナ雪』は子どもに見せるのが目的なので、もちろん日本語吹き替え版を見ました。

本当に良かったです。全く予備知識なしに行ったので、今までのディズニーにない展開にびっくりしました。まぁ、内容は置いておいて、私が気になったのは歌の方です。

その歌っていうのは、社会現象にもなった『Let It Go(レット・イット・ゴー)』の歌詞です。

日本語の歌詞と英語の歌詞の違い

日本語版を聴いて、普通にいい歌だなーと思っていたのですが、英語版の歌詞と聴き比べてあることに気づきました。それは情報量の差です。

まず、日本語版の歌詞の1番の内容を要約したものを見て下さい。

降り始めた雪が足跡を消しました。真っ白な世界にひとりの私がいます。風が「このままじゃダメなんだよ」と心にささやきます。とまどって、傷ついて、誰にも打ち明けずに悩んでいたのですが、それももうやめます。ありのままの姿見せよう! ありのままの自分になろう! 何も怖くない! 風よ吹け! 少しも寒くないです。

これだけのことを言っているんですね。

で、お次は英語版の歌詞の1番の要約(適当な直訳)を見て下さい。

今夜、山では雪が白く輝いています。足跡も見えません。孤独の王国、そして私はその王女みたいです。 風がまるで、私の心の中を渦巻く嵐のようにうなっています。 もう秘密にすることはできませんでした。ずっとそうしてきたことを神様は知っています。誰も中に入れるな! 誰にも見せるな! 常に良い子でいるんだぞ! 隠せ! 感じるな! 気づかれるな! でもみんな知ってしまいました。そのままにしておきましょう。そのままにしておきましょう。 これ以上我慢はできません。そのままにしておきましょう。そのままにしておきましょう。後ろを向いてドアを閉めましょう。私は皆が何を言っても気にしません。風よ、吹き荒れろ! 今まで寒さに困らせられたことは全くないです。

日本語よりも英語の方がいっぱいのことが言える

もう一目瞭然だと思うのですが、英語の方が同じメロディーでも倍近くの内容を伝えられていますよね? あ、ここでは歌詞の内容はどうでもいいので、訳し方に関してのツッコミはナシで。

日本語って音声で言うと、少しの内容を伝えるために沢山の音を発音しないといけないんです。では、なんで英語の方がこんなにもいっぱいの内容をちょっとの音で言えるのかを見て行きましょう!

森のくまさんの例

分かりやすいようにちょっと『Let It Go』から童謡の『森のくまさん』に変えて説明させてください。……唐突でアレですけど(笑)。

あ、そうそう。実は『森のくまさん』ってアメリカ民謡だったんですけど、知っていました!? 私は子どもが生まれるまで知りませんでした。バリバリの日本語の民謡だと思っていました。

The other day, I met a bear, A great big bear, Oh way out there.

こちらが、英語版『森のくまさん』の歌詞なんですが、まあ日本語と同じような歌詞ですよね。でも驚きはここからです。実は英語版では、ここまでの歌詞を1番の中で2回繰り返すんです。ちょっと説明しづらいので、表を見て下さい。

『森のくまさん』の同じメロディーのところに対応する英語の歌詞
日本語 英語
ある日森の中~♪ The other day, I met a bear,
くまさんに出会った~♪ A great big bear, Oh way out there.
花咲く森の道~♪ The other day, I met a bear,
くまさんに出会った~♪ A great big bear, Oh way out there.

ほら! 大雑把に言うと、同じメロディー内に日本語の倍の量を言えてるってこと!

原因は助詞・助動詞かな?

日本語が長くなる原因はやっぱり助詞・助動詞かなと思います。

アナです

上の例で言うと、「は」が助詞で、「です」が助動詞ですね。逆に英語にはこういうのがくっついていません。

I'm Anna.

ですね。

ほとんどの子音の後に母音を挟む

それともう一つ。日本語にはこんな特徴があります。それが音に母音をはさみまくるという特徴です。

日本語は言語学で言うと、「開音節(かいおんせつ)」と呼ばれる種類の言語です。分かりやすく言うと、ほとんどすべての音に母音をくっつける言語のことです。

私アナ。
(発音: wAtAshIAnA

反対に英語は、「閉音節(へいおんせつ)」と言います。基本的に子音で終わる言語のことです。

I'm Anna.
(発音: AImAnA

この例で言うと「I'm」の「m」が子音で終わっていますね。ちなみに子音と母音はくっつきやすいので、読むときは「I'm」の「m」と、後ろに続く「Anna」の「A」とが合体して「アイマナ」のように聞こえます。

さらに言うと……

さらに言うと、英語にはアクセントのない母音が「あいまい母音」になるという特徴があります。これが、英語の方が短く聞こえる要因にもなっている気がします。

I'm Anna.

この例で言うと、「Anna」の最初の「A」にアクセントがきて、「アとエの間のようなア」で読みます。そうすると、基本的に1つの単語にアクセントはもう来ないので、最後の「a」は「あいまい母音」として「曖昧に」発音されます。子音に毛が生えた程度の発音で。

もっと言うと母音の連続

さらにもう1個気づきました。ちょっとマニアックになりすぎているので、もう誰も読んでくれていないかもしれませんが、言わせて下さい!

I'm Anna.

この英語の例では「I」がありますが、この発音って母音が続いていますよね?「ai」って。この発音に英語と日本語の差があります。

英語の場合は、2つの母音なんですが2つの母音がつながって1つの母音になっているかのように読みます(音声学では「二重母音」)。

日本語で「アイ」というときは、2つの別々の母音がくっついているように読みます(音声学では「連母音」)。なので、日本語の「アイ」の方が長く聞こえるんですね。

ちょうど「司会」と「歯科医」みたいな違いです。音声的には同じなんですが、「司会」より「歯科医」の方が、1つ1つの音をはっきりと言って、ちょっと長く聞こえませんか?

すみません。もうええわ!って声が聞こえそうなので、もうやめておきますが、こういう理由で、英語は同じメロディーでも少ない音でいっぱいの情報が言えるんです。

私がこの映画を見たのはだったので、本当に最近のことです。で、興奮冷めやまぬ間にすでにDVDが出たので購入しました(笑)。やっぱりいいですねー『アナ雪』は。

今回は歌詞の内容には全く触れていませんが、英語版と日本語吹き替え版は、かなり違いますね。吹き替えは、口の動きと差がないようにしないといけないから、そっちを重視すると内容も変えざるをえないんでしょうね。

それにしても、吹き替え、かなり自然に見えますよ。「ありのままの~♪」のところとかめっちゃ上手い!

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